音楽の喜び フルートとともに

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価値

2010-02-14 20:43:31 | 哲学

千両の実がみごとになっていました。変種の黄色も一緒に植えられていてきれいです。
冬、花の少ない時に、圧巻の赤い色。万両、百両も赤い実をつけます。冬の日本庭園には欠かせない木たちです。

ウィーン少年合唱団が、入団希望者が減って存続の危機だそうです。
昨年見たNHK爆問学問で、東京芸大に行った編で、パイプオルガン科にいた大学生が、「やるものも少ない、聴く人も少ない、演奏の機会も少ない、将来が不安。」と言う質問をしたとき、
太田さんが「50人とか、100人の前でやったからって、どうなるの?と言う気持ちはある。俺たちは、何万人と言う人たちが見る。」

今の子ども達は大変です。選択肢はたくさんある。ほんものはいろいろなジャンル、いろいろなメディアの中に散らばっています。何処でも、本物になれるチャンスはある。けれど、選んで力を集中しなければ、どんなジャンルでも質をあげることはできない。

どういう方向にいること、どうあることが自分が幸福で、人と、社会ともそこそこつきあえるのか?
テレビにでることが成功で幸福という人もいるけれど、そうでもない人もいます。
子ども時に学んだ価値観はおいそれとは変りません。今や、劇場に足を運んだりするのは年に数回でも、スイッチをいれるだけで、飛び込んでくるメディアの情報は、簡単で毎日手に入れることができます。

そこでの価値観が今や自分達の価値観を作っているようなものです。しかし、そこで流されている情報は、本当に、洗練され、美しいものでしょうか?
「ゴミのような情報がたくさん流れているのに社会に必要な情報は少ししかない。」といったのは、WHOの疾病予防担当の女性でした。

芸術は予防薬のようなものだと思います。日常をより良く、健康でいるための心のあり方を提示するもの。どのようなジャンルにおいても、追求される普遍的な美や真理というようなものは、人のいのちを輝かせるに違いないと思います。誰にも理解できないけれど、理解できる。理屈では説明できないけれど、涙が出るといったもの。
大勢が見ようが、見まいが、私は価値があると思うようなもの、そういうことでいいのだと思います。