関とおるの鶴岡・山形県政通信

安心して住み続けられる山形県をめざして、住民の暮らし、県政の動き、そして私の考えと活動をお知らせします。

小森陽一さんの講演に感銘しました

2006年10月28日 | 平和と民主主義・外交

 昨日、東大教授で「憲法九条の会」事務局長の小森陽一さんが来鶴し、「憲法と教育基本法をめぐる情勢と私たちの課題」と題した講演をおこなわれたので、聞いてきました。 一時間の予定を大幅に上回る熱弁で、一時も飽きさせないお話しでした。 特に心に残ったことを記載します。
   

1)自民党の「新憲法草案」は、現憲法を根本からつくりかえようとするものである。  
 ☆「自衛軍の保持」による「戦争放棄」の放棄。自衛軍の役割は、
   「国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動」                             
   =アメリカの戦争に参加する。  
   「緊急事態における公の秩序を維持・・ための活動」   
   =戦争に反対する者を取り締まる。 
 ☆「軍事裁判所を設置」(「軍法会議」ではない)=国民が「戦争に反したか」を裁く。 
 ☆「(国民の)自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚しつつ、常に公益及び公の秩序に反しないように」                  =国民の権利制限
2)教基法
 ☆「この理想の実現は根本において教育の力に待つべき」の削除
                               =憲法が掲げる理想の否定 
 ☆「愛国心」その他20項目の徳目を教える
  =心を支配しようとする。アメリカがおこなう「長い戦争」に、日本国民を常時動員しなければならないから。 
 ☆教育は「国民全体に対し直接に責任を負っておこなわれるべきもの」の削除。
  時の政権、校長の命令etc.に責任を持つ(従わなければならない)のではなく、国民全体に責任を負う、ということを否定する。 
  (東京都などがやっている、「憲法・教基法はどうあれ、都の命令に従わせる」という「教育」にする)
3)厳しさと展望 
 ☆安倍新政権は教育基本法改悪を最大の課題として本気で取り組んでいる。だが、厳しいが憲法を守る運動には展望がある。 
 ☆硬くならず隣近所の運動にしていくこと。全国に面白い動きが無数に広がっている。  
  ○愛知のお好み焼き九条の会「お好み焼きにソースで9と書いて出す」店が増えている。  
  ○住民との対話が広がると、居酒屋でも話題になるようになる。 
☆今、主権者としての国民一人ひとりの覚悟が問われている。「どっちが本気かで決まる」。  
  ○憲法も「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」と明記。  
  ○教育基本法のどこがどう代えられようとしているのか、多くの人たちに知らせることが、この秋の課題。安倍政権が怖れていることは、改悪の中身が国民に知られること。  
  ○やりたいことだけ、ニコニコ顔でやっていきましょう。

 以上、私は、自分の日々の行動が問われているという厳しい思いとともに、日本中に広がる運動に大きな希望を感じました。
 こちらもご参考にどうぞ。
  九条の会http://www.9-jo.jp/  
  日本共産党中央委員会http://www.jcp.or.jp/index.html