関とおるの鶴岡・山形県政通信

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日本共産党鶴岡市議団、2013年市議選政策

2013年10月11日 | 市政全般

2013年10月13日投票の鶴岡市議会議員選挙での日本共産党市議団の政策全文をご紹介します。

市政の現状と市議選の意義   2013.8.8 日本共産党鶴岡市議団
~はじめに~
 「☆」が市政の現状。「◎」は党市議団が主張していること(=政策)です。

1.榎本市政の現状と市議団の主張
1)暮らし
☆「お金が無ければサービスを受けられない」「特養などサービス整備の遅れ」「サービスの増加が保険料に跳ね返る」「保険料の強制徴収」など、介護保険制度の矛盾が深刻になっているが、市長からその認識は示されず、相次ぐ制度改悪も当然のものと受け止める姿勢である。
☆介護保険料は、第一期2750円が五期には5453円と倍加し(基準額。月額)、県内13市で最も高い水準となった。一方、市の要介護認定者は8283人だが1割を超える人がサービスを受けていない。しかし、利用料減免制度も合併後に縮小されたままである。
☆特養待機者は合併直後の521人から、H24年4月で1244人に達しているにも関わらず、第五期計画(24ー26年度)の整備は、138床(他にグループホーム40床)にとどめられた。
☆高すぎる国保税で国保加入者の生活は困難を極め、「具合が悪くても医者に行かない」状況が広がっている。国保制度そのものも、加入者の減少と高齢化・貧困化、医療費の増加、そして国の予算削減で、2年連続4億円を超える赤字となるなど、医療保険制度としての是非が問われている。
☆庄内は全国的に見ても深刻な看護師養成不足地域となっており、看護師養成・確保の取り組みを抜本的に強化することは、地域医療の維持に直結する重要課題であるが、市は具体的な取り組みの方針を持っていない。ただ、県への重要要望項目の中には盛り込まれた。
<介護保険>
 ◎保険料を引き下げること。(全国的にもほとんど例が無いが、一般会計繰り入れが法的に可能)
 ◎低所得者に対する利用料と保険料の減免制度を拡充すること。
 ◎特別養護老人ホームを大幅に増設すること。
 ◎国に制度の抜本的充実を求めると共に、市として市民の負担を軽減する施策に力を尽くすこと。
<国保>
 ◎党市議団は、「国保税引き下げ条例」を提案、否決されたものの値上げを抑制し、旧鶴岡市では引き下げを実現した。当局が主張する「収支均衡する保険料」への値上げは抑制されたことで、財源留保額(平たく言えば「蓄え」)が減少する結果となった。
   現在、市町村を基本としておこなわれている国保事業は、平成27年度から県単位に統合される(日本共産党は反対)。それによって、相対的に低い保険料となっている鶴岡市国保への悪影響が予想されるなど、見通しも深刻である。
 ◎国が国保財政に責任を果たすこと、広域化による負担増・給付削減を引き起こさないことを、国・県に強く求めていく。
 ◎市の法定外の一般会計繰入れを拡大する。
 ◎経済的理由による受診抑制を防止するために、低所得者への税の減免制度充実、医療費一部負担金減免措置を実施する。
<医療全般>
 ◎県に対して、県立又は(公益文科大を始めとする)私立学校による庄内への学校・学部の新設・併設の施策を求めること。 
 ◎市立荘内看護専門学校の定員拡大を図ること。奨学金制度の創設を図ること。
☆庄内は医師数でも全国的に少ない地域であり、医師確保策は、地域医療確保のための重要課題である。荘内病院に入る医学生のみを対象にした奨学金制度が創設された。
 ◎地域医療全体の維持のために、官民問わず鶴岡で働く意思のある医学生を対象にした制度・施策を官民共同で進めること。中学生・高校生に仕事の魅力を伝える取り組みを充実させること。
☆後期高齢者医療
 ◎制度の矛盾を認め、制度廃止を国に求めること。
 ◎後期高齢者医療山形県広域連合に対して、被保険者の意見の反映や議会の審議状況の公開と広報、及び保険料軽減の拡大を求めること。
☆高齢者肺炎球菌ワクチン接種に対する助成額・回数が引き上げられた。
<市立荘内病院>
☆医師不足の中で、経営面でも医療内容でも問題が広がっている。経営合理化策としての病院給食民営化、2対1看護師配置の導入などが拙速に進められた。
☆看護師配置を引き上げるための無理な看護師採用で、民間医療機関の職員が「引き抜かれ」た結果、病棟の一部閉鎖、在宅看護体制の縮小などが発生し、地域医療体制の後退がもたらされた。
☆入院期間短縮の方針のもとで、平均在院期間はH14-17の24,3日からH18-22の21.8人へと急速に短縮している。入院直後から「退院の目安」が示され、納得がいかないままの退院(転院、帰宅など)についての相談もある。
☆「差額室なら空いている」と入院を誘導することが当然のように進められ、差額室料収入は、約1億3千万円に達している。
 ◎差額室料の徴収を撤廃すること。当面、徴収は本人(家族も含む当事者)希望によるものに限定し、差額室が空いた場合も医療上の必要によって順番に入院を進めること。
 ◎民間医療機関が実施している無料低額診療の受診者に薬代を支援すること。無料低額診療を荘内病院で実施すること。
<福祉>
 ◎本来、生活保護の対象となり得る市民の多くが制度を利用していないと推測される。市民サービスのあらゆる場面で生活保護制度の適用対象者の把握に努めること。国の指導による被保護者の抑制策はおこなわないこと。
 ◎障害者自立支援法による応益負担の廃止を国に求めるとともに、利用者が必要なサービスを受けられるよう助成制度を確立すること。
 ◎生活保護担当ケースワーカーの体制を拡充し、力量向上等に努め、被保護者への支援の充実を図ること。国や県にも実態を伝え、制度の充実を求めていくこと。
2)子育て支援と教育
<保育>
☆保育園入所児童は3338人。旧市内12園の入所率110%で、H26年度に30人分の増設が予定されているが待機児童問題は軽視できない。
 ◎公私の保育所の役割の検討を抜きにした市立保育所民営化をやめること。関係者の共同で、地域における公私の保育園の役割を深めること。
 ◎子ども・子育て関連3法が成立したが、市は、保育を必要とするすべての子どもに、現物給付としての保育を市の責任で実施を継続する事。
<学童保育>
☆全国的にも先進的な県の制度による、利用料の低所得者軽減、指導員処遇改善などの補助金が創設された。学童保育を創り上げてきた党と保護者・関係者のたたかいの大きな成果である。
☆市による学童保育所を兼ねた児童館の整備は、二学区、六学区、一学区と進み、四学区も予定されている。しかし、専用施設としての位置づけは弱く、運営は指定管理制度が導入されている。
☆旧市内の学童の多くが月額11000円を超える利用料となっており、兄弟姉妹の入所を始めとして保護者の負担は重い。
 ◎利用料軽減を進め、低所得世帯は無料化も図ること。
 ◎子どもの成長に応じた生活の場にふさわしい設置・運営基準をつくること。
<発達障害>
☆小中学校での特別支援教育では、合併前の先進施策を一定継承し、教員の研修、児童生徒一人ひとりの支援計画など、先進的な取り組みがおこなわれてきた。関連して保育園・幼稚園の研修機会、小学校への引き継ぎなども改善が図られた。
  一方、専門職の不足が大きな制約となっており、特に医療面での支援体制の弱さは深刻である。
 また、市の取り組みは、乳幼児期、義務教育期と縦割りで、貧弱な義務教育修了後、特に就労面での支援までの総合的窓口が無い。(酒田市では専門職を配置した担当課が設置)
 ◎保育園・幼稚園・小中学校から卒業後に至るまでの一貫した支援を充実させること。
 ◎就労の場の創出を図ること。
 ◎県立病院などと連携して、医師・心理療法士など専門家の確保を図ること。専門家への支援措置を充実させること。 
<小中学校>
☆学校給食民営化、学校図書館職員の雇用期間短縮など、行革によって小中学校の教育施策も傷つけられてきた。
☆朝日地区学校給食民営化や羽黒地区学校給食自校調理廃止では、地区のPTAが大きな反対運動をおこなったが、その声を踏みにじる形で短期間に強行された。保護者・地域とつくる教育のあり方から大きく外れるものである。
☆小学校統廃合では、かつての強引な遂行とは異なるものの、拒否・保留している学区へも重ねて統廃合の働きかけをおこなおうとしている。
 ◎小規模校の優位点、子育て支援の拡充などによる少子化対策を十分に示し、統廃合については保護者を始めとする住民との合意を必須とすること。小規模校への支援措置の充実を図ること。
 ◎学校図書館活用教育の充実のため、職員の雇用短期化をやめ、司書の処遇改善と研修の充実を図ること。国や県に施策を求めながら、正職員配置の復活を図ること。
 ◎学校給食は直営を原則とし、大規模化は避けること。
<他>
☆子ども医療費の軽減措置は、入院で中学校まで拡大された。
 ◎外来も、中学生まで軽減策を拡大すること。入院時の食事代の軽減を図ること。軽減年齢拡大・一部負担金免除の効果を検証すること。
  入院・通院とも低所得者について無料化や負担軽減をおこなうこと。
☆県の方針として、県立高校の統廃合が推進されている。
 ◎住民合意の無い統廃合に反対すること。国・県に高校の少人数学級の充実、私立高校学費無償化を求めること。
3)行財政改革
<民営化万能論>
☆民営化万能論に立った、保育園・病院給食・学校給食などの民営化が推進されている
 保育・医療・教育を支える労働者の労働条件を引き下げ、雇用を不安定化させ、その結果、公共サービスの質を不安定なものにするとともに、保育を始め、将来を支える人材を縮小させるもの である。
 ◎公立の役割を認め、市民サービスの向上、及びサービスの質を維持した効率化を図ること、市民サービスの低下をもたらす、職員の削減や民営化はおこなわないこと。
☆(民営化の委託先の)指定管理者の選定・評価は、庁内による選定委員会でおこなわれている。
 ◎市民参加の委員会を創設し、利用者・関係者の評価の把握・分析も含めて毎年度十分な総括をおこなうこと。
<非正規雇用職員>
☆市臨時職員給与は、日額  円引き上げられた。一方、公民館職員、学校図書館職員など、非正規職員が長期間継続勤務することで質の高い仕事をおこなってきた分野で、短期間で雇用打ち切りを進めている。
 ◎市非正規雇用職員の賃金引き上げ、雇用安定など、安心して働き続けられる処遇への改善を図ること。そのことで、「非正規雇用化で安上がりの行政」の道をふさぐこと。
4)合併の誤りと市民への負担押しつけ
☆合併10年後のH27年から始まる地方交付税削減(「H32年から42億円/年」H25年3月の市長答弁)によってもたらされる財政困難を、行財政改革による市民負担増とサービス削減で市民に押しつけている。さらにそれを、合併の反省も無く、市民合意を図ることも無く強行していることは、二重に問題である。
  旧町村のサービスの高い部分・負担の低い部分はほとんど廃止され、旧鶴岡市の水準に統合されてきた。
◎旧6市町村すべての議会で、合併は国による自治体リストラであり、住民には重大な不利益がもたらされるとして反対してきた。合併後は、市民負担増とサービス削減を「合併の弊害」と指摘して、唯一反対を貫いている。
<旧町村の地域振興>
☆庁舎に地域振興のための予算が創設された。しかし、一カ所数百万円の少額なものにとどまっている。地域審議会はあるものの権限が無く成果は乏しい。
 ◎予算と権限を拡充すること、中山間地に住み続けられる各種生活支援策を充実させること。
 ◎地域審議会に権限を持たせるとともに、地区の様々な組織・会合で住民の声を汲み取り、施策に反映させていくこと。
 ◎農林業を始めとする地域の特性を活かした産業支援を抜本的に強めること。
 ◎災害復旧における本人負担の軽減を図ること。
4)地域経済振興と雇用
☆市長は、「食文化都市」を掲げて、農業と関連産業の振興をうたっている。民間の活動も活発であり、発展の期待が広がっている。
 ◎地域経済振興と雇用拡大は、「地域の人と資源を活用し、地域内経済循環を活発にしていくこと」が基本となるべきであり、「食文化都市」も農業を始めとした地域産業中心で発展させる。
 ◎災害復旧事業への支援をつよめること。 
<ルネサス>
☆ルネサスセミコンダクターズ社は、8月2日、「鶴岡工場を2~3年以内に(他工場に)集約する」
 リストラ計画を発表した。従業員9百~千人、市内取り引き先約20社(朝日新聞)とされる市内主要企業であり、リストラ計画は市の経済・社会に空前の打撃を与えるもので絶対に容認できない。最大出資者の公的機関である産業革新機構と国の責任、旧大株主三社など関連各社の責任を追及し雇用確保を図る。
 ◎ルネサス社など市内大手企業に対して、地域経済に重大な影響を与えるリストラをおこなわないよう強く求める。国に対して大企業のリストラ規制をもとめる。
<非営利協同組織と中小商工業者支援>
☆小規模事業登録制度の限度額は、130万円だった町村も、合併時に旧鶴岡水準に統合された。
☆市は、公契約条例についての意義は認めながら、「国の制度によるべき」という姿勢で市としての条例制定は消極的である。
 ◎制度を制定し、末端の下請けに至るまで公共工事受注業者の適正な利益と労働者の適正な賃金を保障すること。
☆小規模事業登録制度の限度額は、合併によって低い水準に統一された。
 ◎130万円に引き上げ、工事も対象にすること。地元の小規模建設業者への公共事業発注拡大を図ること。
 ◎生協、農協、漁協、森林組合、医療生協など、非営利協同を旨とする協同組合を支援する。 
<農業>
 ◎TPP阻止のために全力を上げること。
 ◎国に対して、TPPへの参加反対、ミニマムアクセス米の削減・廃止、主要農産物の再生産を可能とする補償制度創設、FTA協定をおこなわないことを求めること。
 ◎旧町村地域毎の農業振興策の確立と支援を図ること。
 <林業>
☆県が創設した住宅リフォーム制度に上乗せをおこなっている。
☆小学校を始めとする公共建築物への地元産木材利用を進めている。朝日中は総木造で建設される。 但し、文化会館は費用面から例外とされた。
 ◎地元産材・地元業者による住宅建設・改修への補助制度を創設すること。
 ◎木質バイオマスの活用を進めること。
 ◎住宅リフォーム制度の拡充を図ること。
 ◎公共建築・構造物・設備の建設と改修など、あらゆる分野での地元産材・間伐材活用の検討を進めること。
7)再生可能エネルギー
☆党市議団は「冬期間の灯油代だけで40億円程度が消費されていると推測される(東北芸工大:三浦秀一教授説を参考に推測)。これを国外・県外資本から、市の資源である再生可能エネルギーに切り替えることは、非常に大きな経済波及効果がある」と新市発足直後から、再生可能エネルギーを重要な資源として思い切った活用策を 取ることを求めてきた。
  また、市長に脱原発の立場を求めたが、前向きな答弁はおこなわれていない。
☆市はH25年、再生可能エネルギービジョンを発表。再生可能エネルギーを本市の重要な資源として活用する方向を打ち出し、少額ではあるが各種エネルギー設備の導入への補助を創設した。
☆西郷農林センターへの東北発の冷暖房ペレットボイラー、朝日保育園へのペレットボイラー設置 などが進められた他に、農業用ペレットストーブ設置支援、学校などへの小規模な太陽光発電設備が設置されてきた。
 ◎エネルギー自給を大きく高めて産業振興と雇用拡大を進める、小規模分散型のエネルギー供給で災害に強い町づくりを進める立場で、自然エネルギーの開発に積極的な目標を立てて進めること。
 ◎原発ゼロをめざす首長会議に参加し、原発ゼロと再生可能エネルギーの本格的活用を国に求めること。
8)防災、東日本大震災被災地支援
☆市は、被災地への職員派遣を積極的におこなってきた。
 ◎本市への避難者の要望把握に努め、支援を強めること。
 ◎被災地の状況を市民に知らせる取り組みを重視するとともに、復興支援に取り組む団体・個人への支援を強めること。
9)憲法と平和
☆市長は、核兵器廃絶をめざす首長会議への参加を表明した。一方、平和都市宣言事業の予算は前市長時代に百万円から12万円に縮小されたままとなっている。
 ◎市民参加で、平和の大切さと日本国憲法の意義・内容を伝える事業を活発におこなうこと。
  平和都市宣言事業を拡充すること。 
10)情報公開と市民参加
☆「市民との対話の重視」は、市長の選挙公約であり、「市長車座トーク」の実施は当然とは言え、市民に期待された。ただし、その後実質的に市民要求が反映してきたかどうかは検討が必要であ る。
☆行財政改革委員会(新設)、地域審議会への公募委員の導入がおこなわれたがその他の審議会・委員会等には広がっておらず、立ち後れたままとなっている。
☆審議会・委員会等は原則公開となった他、会議資料などは前もって郵送されるようになった。
 ◎審議会・各種委員会の市民への積極的な公開と、市民公募委員の導入。
☆市長交際費は公開された。
 ◎市長公務日誌を作成し公開すること。
☆政策検討過程からの情報公開を進める姿勢は無く、情報公開制度も遅れたものになっている。
 ◎一度公開された情報は、速やかにホームページに掲載するなど「原則として情報は開示」する姿勢で制度を見直していくこと。開示請求への対応期間を短縮すること。
 ◎重要な問題を直接市民に問う、住民投票制度を創設すること。
☆幹部職員への女性の登用は、7.1%と、病院などを除いて見るべき前進は無い。
 ◎幹部職員の女性比率、審議会・委員会等への女性委員の比率を引き上げること。
11)先端生命科学研究所
☆慶応先端研と関連事業への市税投入は11年間で累計48億円に達した。この施策を市議時代から礼賛してきた現市長は、前市長の「40社創業、1千人 雇用。鶴岡の未来はバラ色」という言明との落差についての反省と説明を示していない。今年、「人工クモ糸」の量産化がニュースとなったが、産業化に結びつくかどうか、量産工場が鶴岡に立地するかどうかは、「可能性」にとど まっている。
☆研究所と研究そのものは、社会進歩に貢献し、日本の研究の発展と新しい産業振興の可能性を持つものであり意義あるものである。しかしその支援は国家的におこなわれるべき。
☆市は、「先端研支援は、産業面だけにとどまらない、戦略的プロジェクト」「若者の流入」「世界最先端の研究者は地域活性化の人材」などとして、町づくりの中心に先端研を位置づけているが、市政の発展は、地域の人と資源を生かすことが基本原則であり、先端研への飛び抜けた支援は、特異で偏ったものである。
  また、遺伝子組み換え技術の安全性の確保も重要な問題である。
 ◎支援は、地域経済振興と雇用拡大の見通しを明確なものにし、それらの効果に見合った規模に見直すこと。
12)市長の政治姿勢
☆核兵器廃絶市長会議への参加、オスプレイ配備への懸念、TPP反対などを表明しているが、国保、介護保険、後期高齢者医療など、社会保障構造改革と受益者負担主義を始め、国の悪政を受け入れることを基本としている。
☆昨年末の総選挙後、落選した加藤紘一代議士が娘に世襲を図ろうとしていることに対し、「鶴岡市民なら、当然お支えしなければならない」などという発言もおこなった。
2.榎本市政の評価
☆合併という誤った選択の結果もたらされている財政困難について、合併の反省のないままに、行財政改革による市民負担増とサービス削減が、市民の反対を押し切って強行されてきた。
  旧町村のサービスの高い部分・負担の低い部分はほとんど廃止され、一部を除いて旧鶴岡市の水準に統合されてきた。
☆介護保険料引き上げで県内13市一高い水準となった。特養増設の遅れから、待機者が引き続き増大、国保の困難も増大している。
☆慶応大先端生命科学研究所支援への多額投資が継続された。
☆これらが、市民の合意形成が不十分なまま進められてきたこと、場合によっては富塚市政をも上回る強引さで進めてきた。
☆子ども医療費の軽減、低所得世帯への学童保育利用料軽減、予防接種の拡大、審議会・委員会等の原則公開と公募委員等の導入の開始、車座トーク、住宅リフォーム助成、東日本大震災被災地と避難者への支援など、前市政の問題点解消、一定評価できる施策がおこなわれた。いずれも党市議団の主張が反映したものであるが、特に先進的施策というべきものはない。
3.議会の現状と日本共産党市議団
~日本共産党を除く事実上のオール与党体制~
☆定数34の議会は、新政クラブ21名(自民系)、市民クラブ5名(民主系2、社民系2、他1)、政友公明3名(自民系1、公明2)、無会派1名(保守系)、党市議団4名。
  新政及び政友公明は、合併後の8年間すべての当局提案に賛成する、「市長の親衛隊」である。
 また、本会議開会中に、会派の打合せのために「休憩」を取るなど、多数を使った横暴な議会運営をおこなっている。
  市民クラブは、職員給与削減など以外はほとんどすべての当局提案に賛成している。
  無会派議員は、荘内病院給食委託や学校図書館職員の雇用短期化などに反対するなど、時に市民要に沿った態度を取ることもあるが、基本的に構造改革推進の立場に立ってほとんどの当局提案に賛成している。
☆新政及び政友公明は、市民団体からの請願に対しても、「党市議団紹介のものは採択させない」など、党略的・反市民的立場で、議会の役割を損ねている。
☆国保税軽減のための国に対する意見書では、党市議団の提案が4度に渡って排除されてきたが、H24年に遂に成立した(新政クラブ提案の形で)。
☆ルネサス問題では、昨年9月議会で党市議団が提案した意見書に対し、「民間企業の問題」「会社は撤退回避に努力している」などとして、全会派が反対して妨害した。
☆議会として指定管理者の評価に関する資料を請求することを放棄するなど、市政をチェックする役割を果たす姿勢に欠けると言わざるを得ない。
☆新鶴岡市一期目は、日本共産党3名+無会派1名を除く与党体制だったが、二期目は日本共産党4名を除く30名が榎本市政を支えてきた。
~日本共産党市議団の役割~
☆党市議団は、(1.で述べたように)榎本市政の市民負担増と市民合意軽視に対峙し、市政のチェック機能を唯一果たしてきた。
☆医療・介護・福祉・暮らしを守る運動、学童保育・学校給食や学校図書館の問題など子育て・教育に関わる運動、中小商工業者の営業や農業を守る運動、働く人の雇用と権利を守る運動などなど、草の根の市民の運動と連帯し、市民の切実な要望を議会で取り上げ、実現させてきた。
☆「委員会の原則公開」「本会議質問の対面式、一問一答式」など、議会改革をもリードしてきた。  
☆政務調査費は、飲食費などには充てず、広報費に88%を使用、内訳を新つるおかで公表している。

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