ぼんくら放浪記

Blogを綴ることによって、自分のぼんくらさを自己点検しています。

紀三井寺 Ⅲ 多宝塔

2012-08-13 05:00:00 | 田舎

本堂の右横、昨日の賓頭慮尊者の写真を見ると分かりますが、階段があります。誰も登って行かないし、降りても来ないので、何があるのか、何も無いのかも分かりませんが、興味津々で登ってみることにしました。楼門からの階段のように長くはありません。楼門からの階段は所々にお堂や庵があり、そちらに気を取られて段数を勘定できていませんが、231段あるそうです。紀伊国屋文左衛門は貧乏な時代、母親を背負って登ったという話も有ります。

家の2階へと上がる階段よりは高いでしょうが、30段ぐらいだと思います。

             

登ってみると二つのお堂がありました。何も書いてないので上がった時は分からなかったのですが、こちらは開山堂。こういうネーミングですから約1200年前の建立かと思いそうですが、そんなに古いものではありません。

                       

こちらが多宝塔、国指定重要文化財です。この塔も朱色が鮮やかです。紀三井寺の国指定重要文化財の建て物の中は知る由もありませんが、皆塗り替えをしているのです。多宝塔と名前が付いていますが、紀三井寺の重要文化財の指定を受けている仏像はこの建物の中にあるのではありません。

             

ここからは真横に入母屋造りの本堂の屋根が見えます。

             

この一段高いところには二つの建物しか無く、奥の階段から降りようとすると、山の方へ登って行く階段がありましたが、あまり関係なさそうなので登りませんでした。

             

多宝塔の奥の階段を下りると、大師堂の横に出てきました。

                       

境内にあったいくつかの碑を紹介しておきましょう。この碑には“奉修開創壱千弐百年大法要者為令法久住利益人天也”と書かれてあり、左側はサンスクリット語で同じことが書かれているのかと思ったけど、どうやら全然違うようです。

                       

この碑は面白い、最初の行に象形文字で“戦争犠牲者○霊供養”と書かれています。○のところにある字はは読めません。次の行からは四字熟語“天下泰平 万民豊楽 五穀豊穣 工業発展 令法久住 利益人天 世界平和 公害追放 交通安全 家門繁栄 福寿増長 如意円満”令法久住や利益人天は先の碑と一緒ですが、工業発展や公害追放はなどが盛り込まれているのは珍しく面白いと思ったのですが、これが高度成長期なら矛盾と言ってもいいほど、今は工業を発展させても公害は出さないようにはしていますからね。中の丸い切り抜きは円ではなくてモモのような形をしています。          

                       

これは比較的最近のもののようです。仏足石ですが、ここの解説では仏像というものが出来るまでは、専らこの仏足石が礼拝の対象となっていたとありました。

             

高台にある紀三井寺の境内ですから、西側を眺めるとなかなかいい景色です。こちらは正面やや右側、新和歌浦が望めます。

             

左の方は海南の和歌山マリーナシティが見えるそうですが、ここからは高い木に遮られて見えません。

             

階段を登りきったところにあった六角堂、次は新仏殿に向かいます。

                  gooリサーチモニターに登録!