ぼんくら放浪記

Blogを綴ることによって、自分のぼんくらさを自己点検しています。

芙蓉別館

2012-12-14 05:00:00 | 

今回の衆議院選挙の投票日まで今日を入れてあと3日、ネットでの選挙活動は禁止になっていますが、あくまで私の考え方をいつも通り綴っているだけですから、選挙違反にはならないと思うので、思っていることを少し書いてみたいと思います。

国民の税金で賄っている政党助成金を多額に受け取っている2大政党ですから、テレビにもコマーシャルを流す時間が多いので当然目にする機会も多くなりますが、党首の両人の言動は「バカかこいつは!」と思ってしまうのです。片方は「自身の責任で決断することが大切だと分かった」などと政策ではなくて、自分の行動を美化するような発言です。政治生命を賭けて決断したとは3党合意の“消費税増税法”のことなのでしょう。弱い者いじめのこんな法律を作っておいて、今更ながら決断することが大事だと分かったなどと、「お前は何歳になったんじゃ?」と聞きたい。それも国民にとって良いことならまだしも、こと悪法を通したのですから、中身は隠しておいて自分のことだけ自画自賛するなんて政治家以前の問題、自分の人生哲学って「持ってんの?」と問いたいのです。

もう一方の党首、言ってることが狂ってます。「日本を取り戻す」こればかりです。日本国は何処の国にも侵略されてはいませんよ(お前の祖父が亡国的な日米安全保障条約を成立させたんだけど)、言葉を取り違えているんだろうと善意に解釈してあげましょう。一つは教育を取り戻す、二つ目は経済を取り戻す、三つ目は安心でした・・・3年前まではお前の所属する政党が政権を握っていたからこそ、こんな国にしてしまったんじゃないのか、民主党の弁護をするつもりなど毛頭ありませんが、60年間政権を握り続けてきた自民党の政治は、新たな権力を握った政権党にはこの3年間では刷新できなかったのであって、民主党の動向を見ているともっと期間があっても刷新できるとも思えませんが、自民党型政治のレールを新たなレールに敷設することが出来なかったのです。結局のところ、彼の党首が述べる“日本を取り戻す”というのは、自民党の政権を取り戻すということであり、元の黙阿弥です。いや“安全を取り戻す”などに言及すれば、国際紛争に武力を用いないと宣言している憲法を変えてまで、武力による解決を目指しているようです。

             

争点は、消費税増税の是非や原発推廃、TPP、震災復興や沖縄の基地問題があろうと思いますが、まずは消費税。日本国に消費税が誕生して23年、現在の税率にアップされて15年が経ちます。当初福祉を充実させると嘯いた自民党でしたが、自助努力の掛け声とともに福祉は後退する一方だったのです。今も同じようなことがささやかれていますがもう騙されてはいけませんよ、消費税自体は零細・中小企業を泣かせる一方、巨大輸出企業にとっては利潤の的なのです。例えば1000億円の売上高がある企業が仕入高800億円で、国内で500億円、輸出で500億円売り上げたとしましょう、国内の500億円には5%の消費税25億円が課税されます。輸出品には消費税がかかりませんので税金は0円、ここに輸出還付金と言う制度があって、仕入金の800億円のうち消費税が5%で40億円ですから、払った消費税から仕入金の消費税を引いて申告することが出来るので、25億円-40億円=△15億円、これが税務署から還付されるという仕組みがあるのです。だから日経連は消費税率アップに積極的なのです。

             

原発問題、これはきっと程度の差こそあれウランが未曾有なものではないので、将来は原発に頼らない社会を目指さなければならないのは当たり前の意見でしょう(自民党は何が何でも推進ですが)。しかし何年先を見据えて廃止していくという考え方は実際にそうなるのかは疑わしい、今全廃を言わない人たちはその時期が来たら、また引き延ばすのが今までの政治のやり方だったのです。自然エネルギーに頼る政策、太陽光パネルが何処の家にも取り付けられるようなシステムを政府が考えるべきだと私は思うのです。

TPP問題、私は農林水産業従事者ではなかったので何だかよく分かりませんが、TPP参加を言う人たちは、農業にも大企業が参加して農地を買い取り、農民を賃金労働者に変えてしまう、それも正社員じゃなくて流行りの派遣社員にしようと考えているのではないかと思うのです。曲がりなりにも農地という資本を持っている農家から、資本を取り上げて格安の賃金労働者にしてしまう、一層の富の蓄積を狙っているのが見え隠れしています。

いずれにせよ、1%の富裕層・99%の中間・貧困層、所謂格差社会の実現を目指す新自由主義を推進するのか、自由・平等を実現しようとする社会に展望を開くのかという対決になっているのだと思うのです。だからこれまで民主も自民・公明も同じ穴のムジナだと言って来たのです。マスコミの流す“自民か民主か、それとも第三極か”の選択はいずれにせよ、新自由主義の枠内の議席の取り合いでしかありません。

             

話は戻って鳥取県、妖怪の街からその夜の宿のある皆生温泉に向かったのは4時半を回っていました。皆生温泉って訪れるのは初めてだったので、どんなところかと楽しみにしていました。途中、美保関というところを通りますが、これは“みほがせき”と読むのではありません、“みほのせき”だそうで、“みほがせき”と読むのは相撲界でした。

境港からは案外近くて、5時前にはチェックイン、芙蓉別館と言うホテルを取ってくれていました。部屋に通されて「男性の風呂からは海が見えるので早い目に」という仲居さんの言葉を信じて急いで階上の風呂へ、でももう辺りは暗くて(夕日が見えないからなのか、雨が近づいていたから曇っていたのか)海岸はハッキリ見えませんでした。翌朝は男女のお風呂は交替になっています。

             

楽しみの夕食は6時半から、私は部屋で食べるより、来客が集まる食堂で食べる方が好きなのですが、この日は部屋食、3人でゆっくりと寛げますが、何だか寂しい。でも食卓は豪華です。びっくりしたのはマダイの舟盛に大きな茹でガニ、見ただけでこんなに食べれません。きっとS木さんは私が大食漢だとでも思ったのでしょう。普段からそう多くは食べれない私なのに、昼食を食べたのが2時ごろでしたから余計に食欲が湧きません。普段は6時前には朝食、12時前には昼食をとり、夕食は7時を回るのが日課でした。

焼酎の5合瓶を頼み、おそらく殆ど私が飲んだのでしょうが、床に就いたのが何時だったのかも覚えていません。家なら早く寝床に就くし、今は夏蒲団1枚で寝ていますが、伊勢志摩熊野そして今回の鳥取とホテルでは分厚い布団だったせいもあるのか、家なら朝方寒さで早く目が覚めるのに、暖かくて三日供遅くまで寝てしまっていました。

             

殆ど手付かずだった舟盛と私のカニ、何とか持って帰れないかと仲居さんに懇願するのですが拒否されてしまいました、勿体ない!。何とか翌日の朝食にタイのアラと身で澄まし汁を作ってもらいました。部屋食なので持って来てもらううちに少し冷めてしまっていましたが、美味しかったです。

最後にこの選挙戦の最終盤、マスコミ業界は当落予想などと盛んに情報を流しますが、そんなものは一種の情報操作であり、洗脳です。その情報に踊らされて投票するから、あたかも情報が正確だったように写っているだけ、国民の視線を何とか二大政党や第三極(政策で言えば自民党とたいして変わらない)に向けさせるためのプロパガンダは今までは成功してきました。でも私は騙されるのは懲り懲りです。

自分が投じた票で議員が誕生して欲しい(死票にしたくない)気持ちは分からんでもありませんが、そのことと自分の実現してほしい政策は違っててもいいのか、批判するという精神を失くしたマスコミが流す報道(あたかも自民か民主しか無いような)を真に受けて投票してしまえば、変わって欲しい世の中は何も変わることがありません。世の中が変わるんじゃなくて、政権が替わるだけなのですから、まるで選挙ゴッコです。

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