ぼんくら放浪記

Blogを綴ることによって、自分のぼんくらさを自己点検しています。

周参見代官所跡地

2013-02-27 05:00:00 | 田舎

和歌山県のすさみ町と言っても、日本全国の中ですさみ町という名の町は和歌山にしか無いと思うのですが、JRの駅名は周参見と書きます。昔はきっと周参見町と書いていたのだろうと容易く想像するのですが、いつから仮名書きになったのか、その分岐点はあると思うのですが、民族歴史資料館は火曜と土曜しか開いていませんでした。なんと頼りにならない資料館だと思うのですが、おそらく訪れる人もそう多くはないのでしょう。

その周参見という字にどのような意味合いがあるのか、こちらは安易に想像することが出来ません。すさみ町の由来は昔、周参見氏が領主だったからということらしいのですが、今周参見という苗字の人っているのでしょうか?ある意味で人の名前に携わるような仕事を長く続けてきましたが、そういう名前の人に遭遇したことがありません。周参見氏が領主だったからといって肝心の周参見の意味が解ったということではありません。“周りを見に参った人”というようなこじつけも出来ますが、どうもそうではないようです。

             

弥生時代の頃、この国土には国は誕生していませんが、当時はまだ字というものがありませんでした。この地で暮らしていた人(因みに5世紀ごろの古墳が発見されています)はこの地を「すさぶうみ」と発音していたと言います。漢字の伝来とともに「すさぶうみ」は「荒ぶ海」という字があてられ、それが進化して荒海を「すさみ」と読んでいたという説を聞いたことがあります。その「すさみ」に当て字をしたのが周参見氏の始まりらしい。実際には須佐見氏や周参美氏、周産氏、須佐氏などの名前が残っているそうです。荒海を「すさみ」と読んでいたというのは初耳ですが、実際に荒海という苗字の人は津荷の渡船屋の船頭さんを知っていますが、ひょっとするとすさみ町の出身だったのかも知れません。

             

開館してなかった資料館を後にして郵便局を探すことにしました。歴史・民族などと付く資料館に期待を持った私の目論見は外れたのですが、ブログに書かれてあった場所は是非見つけたいと思っていたのです。すさみ町の中の道は何度も通った事があり、だいたいどんなものか知っていましたが、ナビの案内通りに進むコースは「知らんなぁ」と思いながら「目的地付近です」の案内があるところまで来ました。

             

郵便局の駐車場に車を停め、辺りを見渡します。周りは消防署や町役場があるので中心街の筈ですが、何だか寂しい所です。お店が無いからかも知れません。あらぬ方向を行ったり来たり、景色を見ると町営の温泉施設があった辺り(今もあるのかどうかは知りません)のような気もします。ブログには郵便局の目と鼻の先とか書いてあったけどなぁと思いながら来た道をそのまま歩いていくといきなりありましたね。

             

このような案内板があるところなので、何かあるのかと思ってたら、歯医者さんの壁にこの案内板があるだけでした。

                       

これが説明板の最後にある青木でしょうか。普通植物の青木はアオキと書かれていますよね。常緑樹だと言われるアオキ、でもこの木には葉がありませんし、2mぐらいの低木だとか、この木は2mどころではありません。なので私はこの木がアオキなのかどうか確信が持てませんでした。アオキがどれくらいの生命力を持つ木なのかは分かりません、江戸時代と言っても範囲は広い、この説明板に書かれていることが2~300年前の話だと仮定しても、代官所の庭に植わっていたアオキは当時でも大きかった筈ですから、もしこの木が説明板に書かれているアオキならば、相当な生命力があると言えそうです。

             

歯医者さんの先には、職員室のある所は昔米倉があったという周参見小学校、工事中なので近寄れません。

             

3時半を目途に田並へ行く用事が出来たので、いつもは無視する恋人岬に寄ってみました。いつもは無視するので全く見てなかった看板、なんかおかしい、普通例えば『夫婦岩』などでは夫が先に書かれますよね。「ふうふ」でも夫が先です。ここでは女性の権利向上を願ってのことからなのか、『婦夫波』と婦が先に書かれています。これでは「めおと」とか「ふうふ」とは読めと言われれば読めますが、普通に読めと言われれば「ふふ」でしょう。波の右の字は観、でも1字脱落しています。何と書いてあったのか、さんずい偏が残っているよう(波のさんずいとは違うのでさんずいとは言い切れませんが)ですから観光ではなさそうです。でも観波では語呂が悪いでしょ、観潮かな?

             

ここのレストラン、今までずっと『黒潮茶屋』だと思っていました。急カーブを曲がるのであまり景色は見てられません。今回車を停めてしげしげ見ると『黒嶋茶屋』だったのです。

                       


目の前で左右からの波がぶつかるので恋人岬とか婦夫波とか呼んでいるようですが、波の向こうの島は陸の黒島と呼ばれています。もう少し右沖に沖の黒島があります。

             

因みにすさみの街を抜けると白島という島もありますが、ここまでは結構遠い、道の駅を超え、黒島トンネルを抜けてまっすぐ走ると、この岬なのですが、この地点で大きくカーブするので危ない所、カーブを抜けるとまた下り坂のまっすぐな道、追い抜き禁止ではありませんし、すさみ町内では一番スピードが出せる所でしょう。

この辺りの海岸は県立自然公園になっています。この写真を見ると左下から右斜め上に向かって道らしきものが(途中で途絶えてます)見えますが、何処からも降りる所は無いようです。ただカーブを抜けた直線上の道路の海側にはいつも車が停めてあるのを見かけるので、降りる所があって、釣りをしているのかも知れません。

             

予定時刻より少し早めに田並の駅に到着、田並の海はゆっくり見たことがなかったので、歩いて海の方へ行ってみました。

             

すると42号線下のトンネルに大辺路の地図を描いた案内板があるではありませんか。でもこれでは何処をどう歩けばいいのかよく分かりません。海まで到達しないうちに待ち合わせの方からメール、引き返してこの案内板のことを尋ねると、小学生が描いた絵だったようでした。

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