(シチリア島のエトナ山。23日深夜の噴火のようす。斜面には溶岩流も見える(Boris Behncke))

(2007〜2008年の活動時期には、南東斜面の火口から大量の溶岩流が発生した。右側にうつるのはふもとの村のサンタ・マリア・デッラ・プロビデンツァ教会(Marco Neri/INGV) )

※ 何かポンペイ最後の日の情景のようで怖い感じです。
(2015年12月の大噴火のようす(Veronica Testa/INGV) )

① ""伊エトナ山 2つの火口が一斉噴火!闇夜を切り裂く赤い溶岩と轟音""
(動画)
2018年08月24日 14時22分
② イタリア・シチリア島のエトナ山はここへきて活発な噴火を繰り返しており、複数の火口で同時に溶岩が噴出するようすが確認されている。2015年12月以来、まったく活動がなかった火口からも、ドロドロの溶岩が火山弾となって落下している。
標高3324メートルのエトナ山は、ヨーロッパ最大の活火山だ。2017年2月ごろからたびたび大爆発を繰り返し、一時は取材中の報道陣が噴石に当たって大ケガするなど、噴火活動が激化していたが、昨年6月の小規模噴火を最後に1年以上沈静化がつづいていた。
イタリア地球物理学火山国立研究所(INGV)カターニャ観測所の調査員ボリス・ベンケさんによると、今月21日ごろから、エトナ最大のボッカ・ヌォーバ火口で噴火が相次ぐようになり、22日には南東斜面の火口と同時に、赤い溶岩が空高く噴き上がるストロンボリ式噴火が観測されたという。
もともと東西に2つの噴出口が並んでいたボッカ・ヌォーバのクレーター内は、堆積した溶岩によって過去2年近く、噴出口が埋没しており、一方は2015年12月以降、まったく活発化の兆しが見られなかったが、赤外線センサー画像を見ると、どちらにもマグマの通り道ができて、さかんに火山ガスを放出しているのがわかる。
また比較的若い南東斜面の火口からも溶岩が流出し、夜になるとオレンジ色に輝く光の列が斜面を下り落ちるようすがふもとの村からもはっきり見えて大変美しいという。