(引かれ合う銀河たち ヒクソン・コンパクト銀河群40
天体写真・2017年10月31日)
(NGC 4414はかみのけ座にある典型的な渦巻銀河。直径約55,000光年。地球からの距離はおよそ6,000万光年の彼方にある。)
① ""引かれ合う銀河たち ヒクソン・コンパクト銀河群40""
天体写真・2017年10月31日
宇宙空間では単独で存在する銀河は珍しく、ほとんどが集団を構成しています。集団の規模はさまざまで、数個から十数個程度の比較的小さな銀河集団を「銀河群」、それ以上の大規模な銀河集団を「銀河団」と呼んでいます。この「ヒクソン・コンパクト銀河群40」は、うみへび座の方向、約3億光年の距離にある小さくまとまった銀河群です。ヒクソンがまとめた比較的小規模な銀河群(コンパクト銀河群)カタログの40番目に挙げられていることから、「HCG(Hickson Compact Group)40」とも呼ばれます。
② 銀河の形状に見る相互作用の痕跡
この画像では、渦巻銀河、楕円銀河、レンズ状銀河といったさまざまな形の5つの銀河が肩を寄せ合うようにまとまって見えています。コンパクト銀河群の銀河は、互いの重力で引かれ合い、その相互作用によって特異な形状になっている場合が多々あります。このHCG40の渦巻銀河もおそらく重力による相互作用で複雑な形になったのでしょう。
また、コンパクト銀河群では近づきすぎた銀河同士の衝突 ※ が頻繁に起こります。ここに見えている楕円銀河も、過去に銀河同士の衝突が起こったことを物語っているのかもしれません。このような多種多様な形状の銀河で構成されるコンパクト銀河群は、銀河の進化を知るための重要な情報を与えてくれているのです。
文:小野智子(天文情報センター)
※ 銀河の衝突とは実際に見たら四文字熟語で言えば"驚天動地"の情景でしょう。
前にCGで二つの銀河が衝突するというシミュレーションを見たのですが、その時は
銀河同士が一つに融合するような動画でした。
自分が見たいのは、もっとズームインしたもので、数十億の惑星などが、どう
動くかというものです。もし、それが見られるのなら死んでも良い位に思っています。
③ 銀河(wikipedia)
銀河(ぎんが、英: galaxy)は、恒星やコンパクト星、ガス状の星間物質や宇宙塵、そして重要な働きをするが正体が詳しく分かっていない暗黒物質(ダークマター)などが重力によって拘束された巨大な天体である[1][2]。英語「galaxy」は、ギリシア語でミルクを意味する「gála、γᾰ́λᾰ」から派生した「galaxias、γαλαξίας」を語源とする。英語で天の川を指す「Milky Way」はラテン語「Via Lactea」の翻訳借用であるが、このラテン語もギリシア語の「galaxías kýklos、γαλαξίας κύκλος」から来ている。
1,000万 (107) 程度の星々[3]で成り立つ矮小銀河から、100兆 (1014) 個の星々を持つ巨大なものまであり[4]、これら星々は恒星系、星団などを作り、その間には星間物質や宇宙塵が集まる星間雲、宇宙線が満ちており、質量の約90%を暗黒物質が占めるものがほとんどである。観測結果によれば、すべてではなくともほとんどの銀河の中心には超大質量ブラックホールが存在すると考えられている。これは、いくつかの銀河で見つかる活動銀河の根源的な動力と考えられ、銀河系もこの一例に当たると思われる[5]。
歴史上、その具体的な形状を元に分類され、視覚的な形態論を以って考察されてきたが、一般的な形態は、楕円形の光の輪郭を持つ楕円銀河である[6][2- 1]。ほかに渦巻銀河(細かな粒が集まった、曲がった腕を持つ)や不規則銀河(不規則でまれな形状を持ち、近くの銀河から引力の影響を受けて形を崩したもの)等に分類される。近接する銀河の間に働く相互作用は、時に星形成を盛んに誘発しながらスターバースト銀河へと発達し、最終的に合体する場合もある。特定の構造を持たない小規模な銀河は不規則銀河に分類される[7]。
観測可能な宇宙の範囲だけでも、少なくとも1,700億個が存在すると考えられている[8][9]。大部分の直径は1,000から100,000パーセク[10]であり、中には数百万パーセクにもなるような巨大なものもある[11]。銀河間空間(英語版)は、1m3当たり平均1個未満の原子が存在するに過ぎない非常に希薄なガス領域である。ほとんどは階層的な集団を形成し、これらは銀河団やさらに多くが集まった超銀河団として知られている。さらに大規模な構造では、銀河団は超空洞と呼ばれる銀河が存在しない領域を取り囲む銀河フィラメントを形成する[12]。
④ 語源[編集]
英語「galaxy」は、本来は太陽系が所属する銀河系(天の川銀河)を指すギリシア語のgalaxias (γαλαξίας)またはkyklos galaktikosから派生したもので、空に広がる「乳の輪」を意味する[13]。ギリシア神話では、神ゼウスが死の運命を持つ人間の女性に産ませた幼子ヘーラクレースを不死にしようと、眠るヘーラーの胸に置いた。子供はほとばしる母乳を飲み、不死となった。しかしヘーラーは目覚め、見知らぬ幼児が乳を飲んでいる事に気づき、突き放した。すると彼女の母乳が夜空に噴き出し、ミルキーウェイの名で知られる軟らかな光の帯となった[14]。天文学における表記では、大文字で始まる単語「Galaxy」は私たちの銀河系を指し、他の無数にあるものと区別している[15]。
ウィリアム・ハーシェルが1786年に星雲目録を纏めた際、例えばM31などに「spiral nebula」(渦巻く星雲)という表現を用いた。これらが後に星々が集まった巨大な塊だということが分かり、本来の距離が判明すると、「island universes」(島宇宙[16])と呼ばれるようになった。しかし単語「Universe」(宇宙)は存在すべてを包括する言葉であったため、島宇宙という表現は廃れ、代わりに「galaxy」(銀河)という語が使われるようになった[17]。
日本語の「銀河」は中国語の「銀河」(または「天河」)を由来とし、これは天の川の見た目の色を元に名づけられている[18]。