(銀河から吹き流されるガス)

① ""銀河から吹き流されるガス""
天体写真・2016年4月19日
銀河が多く集まっている銀河団領域では、大昔に銀河から出てきたガスが ※A 重力によって集まり加熱され、数千万度という高温のプラズマになって満ちています。
この高温のプラズマの中を、後から銀河団に落ちてきた銀河が通り抜けると、銀河の中のガスがプラズマによって押し流されて、進行方向の後ろ側に流れ出てしまいます。このような銀河の中から吹き流されたガスがたなびいている様子を捉えたのがこの画像で、水素ガスを赤い色で表示しています。すばる望遠鏡の主焦点カメラと、水素ガスからの光(Hα輝線)を通すフィルターを使った観測により、流れ出したガスがところによっては渦を巻きながら30万光年以上もの距離まで伸びていることが発見されました。
文:八木雅文(光赤外研究部)
② ※A 重力 (wikipedia)
★ 重力(じゅうりょく)とは、
煌めく星々や銀河のようにきらびやかで目を引くものではありませんが、基本中の
基本にある事象です。
地球上で物体が地面に近寄っていく現象や、それを引き起こすとされる「力」を呼ぶための呼称[1]。
人々が日々、物を持った時に感じているいわゆる「重さ」を作り出す原因のこと。
物体が他の物体に引きよせられる現象の呼称。
および(その現象は《力》が引き起こしていると見なす場合の)その「力」に対する呼称
。
重力とは、その物体の質量によって生じる時空の歪みが他の物体を引き寄せる作用のこと。
重力に関する言葉は、英語の gravity の頭文字を取って G と略されることがある。たとえば、物理学の文献においては慣習的に、天体の表面重力を小文字の g、万有引力定数を大文字の G を用いて表す。日本語の「重力」は、オランダ語の zwaartekracht を「zwaarte(重さ)」と「kracht(力)」に分けて意訳されたものである。
② 概説[編集]
重力という表現は、宇宙論などの領域では万有引力と同一として扱われることがある[2]。
地球上のことについて論じている場合は、地球上の物体に対して働く地球の万有引力と地球自転による遠心力との合力を指している[2]。また、人工衛星のように、地球の自転とは無関係な物体の運動について論じている場合は、遠心力の成分は除いて扱うことになる[2]。
重力加速度の大きさは、単位「ガル (Gal)」を用いて表すことができる[2]。
地球上で質量が 1 kg の物体に作用する重力の強さは、約 9.8 N でほぼ一定である[2]。だが、精密に調べてみると重力の度合いは地球上の場所により、あるいは時間によっても変化している[2]。
③ 歴史[編集]
重力や重さに関する議論は、古代ギリシャ初期の段階から行われていた形跡があるという[3]。
影響力の大きかった人物はアリストテレスである[3]。彼は『自然学』を著し、物の運動等についても体系的に論じた。彼の宇宙観では、天界と地上はまったく別世界であり、天体はエーテルでできていて、地上の物体は四大元素でできていると見なした。そして《重さ》と《軽さ》というのは、地上界にある物体に特有の一対の内在的な性質だと見なした[3]。
古代ギリシャでは、コスモス(世界、宇宙)の中心に地球があると考えられていたので、アリストテレスもそう考えていた(地球中心説)。アリストテレスにとって、物の落下するということはコスモスの中心へ接近することであり、上昇するということはコスモスの中心から離れてゆくことを意味した[3]。
《火元素》を含むものが《軽さ》を内在しており、地中から離れ天へと向かいたがり、石などには《土元素》が含まれており、《土元素》はコスモスの中心に帰りたがる性質を持っているのだ、とした。その《土元素》をより多く含んでいるものが、より大きな《重さ》を内在している、とした。またその速さについては、《土元素》を多く含むものが速く落ちる、とした。

★ ヨーロッパ中世の人々は、以下のように考えていた[4]。
地リスや鳥などの生き物がそれぞれ巣穴や巣という本来の位置を持っていて一時的に理由があってそこを離れることがあっても結局本来の位置に帰るように、物も、それぞれの性質に応じて本来の位置を持っている。たとえば小石はその本来の位置を地に持っている。焔はその本来の位置を天上に持っている[4]。
例えば、小石を空中に投げれば、小石は本来の位置から離されることになり、小石は一旦は抵抗を示しながら上に上がるが、結局はできるだけ速やかに、その本来の位置である地に戻ってこようとする[4]。
★ (太陽中心説というのは一応アリスタルコスも唱えていたとされるが[5])16世紀にヨーロッパでニコラウス・コペルニクス(1473 - 1543)によって太陽中心説が唱えられると、(それがすぐに受け入れられたわけではないが)もしこれを受け入れた場合、アリストテレス的な《重さ》《軽さ》の概念は根底から考え直さざるを得ない、ということになった[3]。
コペルニクスは、重力というのは、各天体の部分部分が球形になりたがり一体化しようとする自然的な欲求だ、とした。一方《軽さ》というのは、重さの少ない物体が持つ“偶有的性質”だとされた[5]。
「重力を説明する古典力学的理論」も参照
フランスのデカルト(1596年–1650年)は、著書において渦動説を展開し重力を説明した。世界にはエーテルが満ちており、ちょうど渦に木切れが吸い寄せられるように、エーテルに渦が起きるとその渦の中心に物体は引き寄せられる、こうして物体は地球に引き寄せられる、と説明した。
ドイツのケプラー(1571年–1630年)は、重力というのは似たもの同士が引き合う力(引力)であり、この引力は潮の満ち引きという(月の変化の周期と連動する)現象から推察するに、地球と月との間にも作用している、と見なした[3]。
ガリレオ・ガリレイ(ユリウス暦1564年–グレゴリオ暦1642年)は重さと落下の速さとは無関係であることを実験で見出した。
オランダのホイヘンス(1629年–1695年)は1669年から1690年にかけてデカルトの渦動説を検討し精密化した。ライプニッツも渦動説の流れを汲んだ理解をしていた。
アイザック・ニュートン(1642 - 1727)は、天体の運動も地上の物体の運動もひとつの原理で説明できる、とする説(万有引力)を『自然哲学の数学的諸原理』で発表した。天界と地上の区別がとりはらわれており、宇宙全域の物体の運動を同一の原理で説明しており、地上のgravityというのも万有引力の一つの現れとされている。
また(上でも述べた)ホイヘンスは、遠心力の公式を発見した。地球の自転はすでに明らかになっていたので、重力は万有引力そのものではなく、万有引力と地球の自転による遠心力との合力だということになった。
エルンスト・マッハ(1838 - 1916)は、「慣性力は宇宙の全質量の作用として考えなければならない」[6]とした。例えば、回転するバケツの水面をへこませる慣性力についてマッハは、「慣性力はバケツが絶対空間に対してまわったから発生したのではなく、宇宙の物質が回転するバケツに、ある作用を及ぼした結果、発生した」[7]と考え、「バケツがまわることと、バケツを止めて宇宙をバケツのまわりに逆回転させることは同等である」[7]とした(マッハの原理)。
マッハの原理は、アルベルト・アインシュタインの一般相対性理論により体系化された。一般相対性理論によれば、万有引力も慣性の力も等価(等価原理)であり、共に、時空の歪みによる測地線の変化である。ただ、万有引力と慣性の力とでは歪みの原因が異なるにすぎない。
アインシュタイン方程式からは、時空の歪みの源は質量ではなく、エネルギーと運動量からなるエネルギー・運動量テンソルで決まることがわかる。つまり、質量(エネルギーに比例)だけでなく運動量も時空を歪め、重力を生む。質量は引力を生むのに対し、運動量が生む重力は、引力でも斥力でもない慣性系の引きずりという形を取る。慣性系の引きずりは自転するブラックホールであるカー・ブラックホールで顕著である。慣性力も、地球外の全宇宙による慣性系の引きずりで説明できるとの見方が強い[要出典]。ただし、いまだ近似計算のみで、厳密な計算はなされていない。
素粒子物理学では、重力は自然界に働く4つの力のうちの一つとして扱われており、電磁気力、弱い力、強い力との統合が試みられている。だが、その試みがうまくいくのかどうか定かではない。なお、2010年にアムステルダム大学理論物理学院のエリック・ベルリンドにより、重力は存在しないという説も提唱された。
近年では、一般相対性理論での重力を量子化し、量子重力理論にしようとする試みもなされている。ここでの重力とは、万有引力に限らず、慣性の力なども含めた重力の意味である。量子化された重力は重力子と名づけられている。
※ この一節は、概念がどんどん精緻化されて行くのが、ダイナミックで面白い
です。
④ 「地球には何故重力があるのですか?」 宇宙には…
YAHOO!知恵袋
※ 面白い質問となかなか優れた回答です。
Q.「地球には何故重力があるのですか?」
宇宙には重力がないかと聞きますが、地球には何故重力があるのですか?
地球の真ん中にあるコアには何か引っ張る何かがあるのでしょうか?
また、重力がない場合、どのような事が起きるのでしょうか?
A.>「地球には何故重力があるのですか?」
地球に限らず質量のあるもの同士は引き合う力が働きます。万有引力といいます。
>宇宙には重力がないかと聞きますが、地球には何故重力があるのですか?
地球の近くにある物質には、地球に引かれる引力(正確には、その物質と地球が引き合う引力)が働くからです。
重力は無限に遠くまで届きますので、宇宙空間でも何かしらの星の重力が働いていますが、
重力は距離の二乗に反比例して弱くなりますので、特に近くに星の無い宇宙空間では無視できる程度の引力しか働いていいないと考えられます。
>地球の真ん中にあるコアには何か引っ張る何かがあるのでしょうか?
コアに限らず、地球を構成する物質(質量のあるもの)の全てが引力の発生源です。
>また、重力がない場合、どのような事が起きるのでしょうか?
地球のような惑星にしても、太陽のような恒星にしても、星を構成する物質は互いの重力によって集まっています。
重力がなくなると・・・
地球ではまず大気が宇宙に逃げていくでしょう。
大気の圧力がかからなくなると海水も沸点が下がり蒸発して、水蒸気になりやはり宇宙空間へと逃げてゆくでしょう。
岩盤やコアも自転の遠心力がかかっているので、粉々に砕けて小惑星の群れになってしまうでしょう。
金星や火星も同様でしょう。
太陽との引力関係もなくなるのであれば、現在のアステロイドベルトのように太陽の周りを回る軌道に着くということもなく
宇宙を放浪することになります。
木星や土星のようなガス惑星は、ガスを宇宙空間に放出してどんどん小さくなるでしょう。
現在は中心近くでは液化したガスがあると考えられているようですが、これは重力に起因する圧力で液化していますので、
重力が無くなれば圧力もなくなり気化してやはり宇宙空間へと逃げて行くでしょう。
重力がなくなり気化圧力だけになると爆発的に膨張するかもしれません。
岩石のコアがあっても、やはり砕けて宇宙をさまようようになるでしょう。
太陽もガスでできています。
もともとは星間ガスが集まってきて、その量が多くなり中心部の温度と圧力が上昇し
自然に核融合反応が始まったものです。
重力が無くなると、温度と圧力で爆発的に膨張するでしょう。
そして膨張すると温度が下がりますので核融合反応が止まるでしょう。
星間ガスに戻って宇宙に拡散していくでしょう。
星間ガスが豊富にあると、普通はそこから新しい星が生まれるのですが、
それは重力で星間ガスが一箇所に集まるところから始まります。
重力の無い世界ではこれが起こりませんから、新しい星は誕生しません。
重力が無くなると、現在の星は全て崩壊し、星間ガスと小惑星になり、
新しい星も永久に生まれない。 そんな世界になるのではないでしょうか。