11月の美術館めぐりは、愛知県美術館で開かれている「ロートレック展」でした。
ロートレックと言うと、ポスターが有名ですが、あまり興味がないなぁとネット検索もせず、予備知識も無いまま出かけました。
展示場の入り口を入ると、大きなパネルが目に入り、それは当時のダンスホールなのでしょうか・・・
絵なのかしらと思っていましたら、当時の写真でした。
この辺から、気分は19世紀後半のパリの「ムーラン・ルージュ」へと・・・ロートレックの世界へ引き込まれていきました。
これはロートレック展のチラシですが、
上段右側のポスター「ムーランルージュ、ラ・グーリュ」はロートレック26歳の作品で、大変評判になり
ロートレックの名は一夜にしてパリ中に知れ渡ったそうです。
構図も素晴らしく、文字の入れ方や色の使い方など、とってもお洒落でした。
ムーランルージュはモンマルトルにあるキャバレーで、フランス語で「赤い風車」という意味だそうです。
今でもこのキャバレーはあり、「赤い風車」がシンボルで観光名所のようです。
今回の絵は総点数300点もあり、油彩画・版画・ポスター・素描などロートレックの感性があふれていて
魅力的な催しでした。
でも何故こんなに歓楽街の絵が多いのか、と疑問に思いましたが、ロートレックの生い立ちを読むと分かるような気がしました。
南フランスの旧い家柄の大貴族の出なのに、大腿骨骨折のあと、両足に障害が残り成長が止まったという身体的に不幸だった事も影響されているのでしょうか・・・
歓楽街に入り浸って、その世界を描くことで才能が発揮されたようです。
1800年代後半のパリ下町の世界をたっぷり味わった後、
愛知芸術センター(愛知県美術館はこの10階にある)から外へ出れば、
そこは名古屋・栄の真ん中 オアシス21という複合施設、ここで7人で遅めのランチ・・・
美術館めぐりもだんだん、顔見知りが増え、グループ行動が多くなり、にぎやかで愉しい!
子供の頃は大きく高く思った名古屋のテレビ塔が、今は小さく感じられて、青空に映えていました。