少し前になるのだけど、映画「エクレール・お菓子放浪記」を観に行きました。
その中で、「お菓子と娘」と云う歌を主役の男の子が歌うのだけど、
その澄んだ歌声は本当に素晴らしくって、いつまでも耳に残っています。
この主役の男の子は「吉井一肇くん」と云って、新人で11才だそうです。
「お菓子と娘」という曲は西條八十 作詞 ・ 橋本国彦 作曲の昭和4年の作品だそうです。
原作は小説家西村滋さんの自伝的作品です。
戦時中に両親を亡くして孤児となった少年が孤児院でこの歌に出会い、
ずっとエクレール(上にチョコレートがのった細長いシュークリーム)にあこがれて、
「甘いお菓子が食べられる平和な社会に」と云う希望を胸に、
さまざまな人たちとの出会いを繰り返して、夢を実現する物語です。
完成までに3年かかったと云うこの映画の主なロケ地が震災前の石巻市とのこと
素晴らしいアングルで撮られた日本の原風景に心打たれました。
美しい景色を残す貴重な映像になったのではないでしょうか~
この映画に協力されたたくさんの方々も犠牲になられたようです。
お菓子の好きな 巴里(パリ)娘
二人そろえば いそいそと
角の菓子屋へ 「ボンジュール」
選(よ)る間(ま)も遅し エクレール
腰もかけずに むしゃむしゃと
食べて口拭く 巴里娘
残るなかばは 手に持って
行くは並木か 公園か
空は五月の みずあさぎ
人が見ようと 笑おうと
小唄まじりで かじり行く
ラマルチーヌの 銅像の
肩で燕(つばめ)の 宙がえり