4/10(月) 東京のサクラは、週末の雨とともに終わったか・・・のようである。残っている桜は色があせ、遠目からはシーツを広げたかのように思える。夕暮れまじかの桜通りは、風に吹き寄せられた花びらが塊り、雨にうたれ、靴底から頼りない感触が伝わってきた・・・・。
床屋帰りの日曜の夕暮れ、遠回りになるが桜並木の坂道を下り帰宅した次第。東京の桜も愈々終わるなと、今年見ていなかった地元の桜道と、裸同然に伐られた碑文谷公園の桜も瞼におさめた。笑えるが、これもボートレースで小銭を稼いだ余裕であろうか?
土曜日、暇なオヤジは午後から外出。一人遊びで平和島に向かった。この日、夕方までに川崎の病院に入院中のYAMAKAGEさん(ちょっぷく店長)を見舞う心算だった。同じ京急線の沿線なので、途中の平和島駅からすぐのボートレース場で少し遊びをしてから見舞うことにしたのだ。
五レース中、四レースを当てる快挙だったが、残ったのは僅かにテラセン程度。素人の手慰みだ、これど上々。競馬好きのYAMAちゃんに、いい土産話ができたことになると・・・。病室に入ると、ベッドの上には競馬新聞が広がっていた。明日の「桜花賞」の検討でもしていたに違いない。
病室の前の待合コーナーで、暫し話を聞いた。21日に手術をすると云う。頭の血管で殆ど詰まっているのが見つかり、丈夫なのと入れ替える手術だと云う。
『それじゃ暫く店にでるのは難しいな。店の方は繁盛して、ヨッチャンががんばってるよ。ミムラッチやマッチャン、フナッシーやスーさんが手伝ってるよ。俺は手伝い出来ないけど』『ヤマちゃんがいねえほうが繁盛するんじゃねぇか?』。今更ながら「ちょっぷく」助っ人隊は凄いな 。
「なんだよ、手伝えよ!」と言う。『ワリイが、春は忙しいんだよ』 『なにかと人に会うことが多くてさ…・・(実態は花見だが)』と。
そんなことを言い、最後は桜花賞の予想で話が終わった。今にしてわかるが、YAMAちゃんの予想は当たってたよ。きっと入院費ぐらいは稼いだに違いない?。今年になって68万の馬券を取ってるからね!(その後はダメらしいが)
そんな土曜日だった。そして日曜、昼前に奈加野の大将のお迎えを受けて小雨に煙る平和島へ。この日のお迎え時間は、何時もより一時間以上早い。早ければいいと云うもんじゃないんだが・・・・。負け込んでしまうこともある(この方が多い)、勝ち続けることは稀、と云うのが勝負毎だ。
大将は締切直前の三レースから買ったが、こっちは見送りにした。このレース、大将は外れたはず。先が長いんでこっちは見送ったが、買ったとすれば当っていたろうが、これは賭け事の綾と云うものさ・・・。『それじゃ最終レース前に』と、レース場の中で別れた。最近は何時もこうする。
仲間内でワイワイとやっている連中もいるが、これは耳障りでうるさいし、自分の考えに集中できない。所詮は唯我独尊、自分の判断で遊ぶに限る。と、云うことで別々に居ることにしている。
この日は前日とはうって変わり、二レース目に千円ぐらいのが当り、後はハズレつづき。験直しにビールを飲みながらと、何時も入る食堂でレースの放映を見ながらにした。・・・・と、当った!。今日はこのひとレースで勝負あり。後は適当に遊んでいたら、外れがつづいたのだ。勝負毎は集中してないと、ダメだ。
最終レース前に大将と合流、最後のレースを一緒に観戦し、ともに敗れたのであった。そして床屋の近くで車から降り、散髪。桜道を下り、イオンスパーで弁当用の菜などを買い、碑文谷公園を廻っての帰宅。斯様な日曜日、帰宅後、夕食にステーキを焼いた。
ささやかな勝利のお裾分けと云う次第。帰ると必ず訊かれるのが「今日はどうだった?」の一言。『駄目だな 』が多いのだが、偶には『ボチボチだ』もある。この日は、ボチボチまで行かず、ボチだった。平和島に行くのはオープンだし、手前の銭だしねぇ~。
充実してるのかしてないのか? 分らんが、週末はこうして終わった。そして、今朝は明け五つ(四時)にお目覚めだ。前夜は23時前に寝たからね・・・・・。
今日は、弁当一つに夕食の菜も作ることになっている。長女が送別会とかで、孫のSORAの晩御飯まで用意して行くことになっちまった。処が、このチビが好き嫌いを言う。好きなのはザーサイ・もずく・鶏唐揚げ・シラス・海苔ぐらいまではしっている。お魚は食べるが肉は嫌いらしい。鮎や秋刀魚をパクパク喰ってたのは覚えている。
と云う次第で、今朝は「鶏唐揚げ」「卵焼き」「もずく」「しらす」「根菜とブリの煮物」をSORA用に用意した。勿論、モズクやシラスを作ったわけじゃねぇが。
弁当用には「ロースステーキ&ピーマン・エリンギ炒め」「かき菜のお浸し」「茄子の素揚げポン酢和え」「アスパラの豚肉巻き炒め」「ブリの照り焼き」「ブロッコリ」、以上である。
弁当一つ、と云うのは淋しい限りだが・・・・。残った菜を、娘を送って来た長女がパクパクして行った。
― 花見番外編 ―
金曜日の夕方、USUI老が 来た。江戸での今年最後の花見と、墨堤を歩いた。朝方の天候が回復し、隅田川沿いのコンクリーの上は暑くなった。
両国から浅草の対岸、アサアヒビールのビルが在る辺りから桜堤となる。このコースを歩くのは四五年ぶりか。町内の屋台が所々に並ぶ、その屋台で蒸した体を冷やそうと冷たい缶チューハイなどを飲る。人どうりはさほどでもない。先日の目黒川沿いの大混雑からすれば、田舎道を歩くようなものだ。
夕暮れ迫る桜橋から観る墨堤の景色に、遥か遠い江戸の情調を感じた。花見の館船に灯りがともり、現代の象徴であるタワーがライトアップされた。