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何か月前でしょうか。
府政だよりをながめていてみつけた「府民芸能・芸術鑑賞会」という事業の案内、
応募したところ半額チケットを見事ゲット!
抽選に多少の裁量もあるかもしれないとしたら、
若者の応募の方が確立上がるんじゃないかという打算から、
娘の名前を使いました。
功を奏したかどうかは定かではありません。
一応、厳正な抽選のはずから。
第二部『心中天網島』を選びました。
文楽を見るなら、一度は見ておきたい演目です。
しかも、タイトルにある網島は超地元!
他に出てくる地名もよく知る場所ばかり。
ただ、いくつか出てくる橋の中には今はもうないものも。
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実家から引き揚げてきたものの中にあったこの本で、
鑑賞に先立ち予習をしておきました。
原文に近い表現だったので、細部までは理解できませんでしたが、
ゼロよりはまし。
お話が分かっている分、お人形の動きなどもよく見ることができました。
生身の人間よりもしかしたら色っぽいかも?
しかも、それを動かしてるのがおっちゃんなのだから!
特に印象に残ったのは、
終盤近く、
立てつけの悪い戸を両側から男女で開けようとした場面。
わずかな戸の隙間から見える姿で表現された『小春』のはやる気持ち。
『小春』は遊女、そしてそれに入れあげる商家の主人『紙屋治兵衛』が主人公。
治兵衛には「さん」という女房と二人の子のある身、道ならぬ恋です。
身を引いてでも二人と助けようとするさん、
そんなさんを不憫に思う親戚縁者、
執拗な恋敵、
複雑に絡む人間関係が、一度は別れを決めた二人を死出の旅路へ誘います。
今とは心情が違うのはわかりますが、
どうにも理解できない結末。
男の身勝手さ然り、女の分別臭さもまた然り。
それは私も娘も同様に感じるところでした。