クリスマスに家族でプレゼント交換して当たったコミックの感想です。
**式の前日**
南こうせつの『妹よ』の歌詞が頭にあったので、兄と妹の設定と当初は勘違いしていた。それはもしかしたら、弟が自分のイメージよりもしっかりした青年に描かれていたからかもしれない。しかし、どれだけ立派になろうと、姉からすれば弟は弟。まあ、私も姉だし。
幼くして両親を亡くしたきょうだいが寄り添って成長していく。その場合、年長者は親でもある。甘えは見せないでいたつもりだろう。しかし、滲み出てはいる。気づかれてもいる。そして、気づかない振りをすることもいつの間にか身につけている。
姉の涙と弟の背中の広さが、二人の力関係の逆転を象徴しているようだった。
**あずさ2号で再会**
お父さんがチンピラ風だからな、どうせ、愛想つかれて追い出されたんだろうと思っていた。離婚した時の条件で月に一度とか子供と会える日を決めて…そんな程度の設定だろうと。
普通のお父さんとお母さんがいる。あずさは今はそう思っている。しかし、来年は自分に言い聞かせることになるのかもしれない。やがて、お父さんは普通ではなくなる。
しかし、『あずさ2号』というネーミングはどうだろう。若者にはこの場合、ただのナスでしかない。50代以上なら、勘違いして面白いのだけれど。
**モノクロ兄弟**
双子という同じ条件で生を受けた人間で、人生の勝ち負けをカテゴリー別にいくつか並べてみた話か。結局、チャラ…
別の見方をすれば、双子は同じものを持って生まれてくるのではなく、本来一人が持っているべきものを分け合って生まれてくるとも言える。だから、由起子は、どちらが好きとは決められなかった。女性的な妥協のできない人だったということだ。
**夢見るかかし**
ベティとかジャックとか呼ばれても、アメリカのニオイがしないのよ、この人たち。
アメリカのかかしは何十年もモツのね。
『式の前日』とは逆バージョンではあるけれど、この場合は兄が妹を思う以上に、甘えてばかりの妹が実は「母」でもあったということだ。
**10月の箱庭**
箱庭、その限られた空間から外に出られない者同士がお互いを気遣う。その空間が自分の生きる場所だと死ぬまで信じていたカラスが、死に際し、同じ穴に生息する男に外へ目を向けさせようとする。死んだ少女の体を借りて。男が外界との接点を見出した時、カラスもまた、男と共に新しい世界に羽ばたくことができると考えたのではないか。
**それから**
おまけか…
**式の前日**
南こうせつの『妹よ』の歌詞が頭にあったので、兄と妹の設定と当初は勘違いしていた。それはもしかしたら、弟が自分のイメージよりもしっかりした青年に描かれていたからかもしれない。しかし、どれだけ立派になろうと、姉からすれば弟は弟。まあ、私も姉だし。
幼くして両親を亡くしたきょうだいが寄り添って成長していく。その場合、年長者は親でもある。甘えは見せないでいたつもりだろう。しかし、滲み出てはいる。気づかれてもいる。そして、気づかない振りをすることもいつの間にか身につけている。
姉の涙と弟の背中の広さが、二人の力関係の逆転を象徴しているようだった。
**あずさ2号で再会**
お父さんがチンピラ風だからな、どうせ、愛想つかれて追い出されたんだろうと思っていた。離婚した時の条件で月に一度とか子供と会える日を決めて…そんな程度の設定だろうと。
普通のお父さんとお母さんがいる。あずさは今はそう思っている。しかし、来年は自分に言い聞かせることになるのかもしれない。やがて、お父さんは普通ではなくなる。
しかし、『あずさ2号』というネーミングはどうだろう。若者にはこの場合、ただのナスでしかない。50代以上なら、勘違いして面白いのだけれど。
**モノクロ兄弟**
双子という同じ条件で生を受けた人間で、人生の勝ち負けをカテゴリー別にいくつか並べてみた話か。結局、チャラ…
別の見方をすれば、双子は同じものを持って生まれてくるのではなく、本来一人が持っているべきものを分け合って生まれてくるとも言える。だから、由起子は、どちらが好きとは決められなかった。女性的な妥協のできない人だったということだ。
**夢見るかかし**
ベティとかジャックとか呼ばれても、アメリカのニオイがしないのよ、この人たち。
アメリカのかかしは何十年もモツのね。
『式の前日』とは逆バージョンではあるけれど、この場合は兄が妹を思う以上に、甘えてばかりの妹が実は「母」でもあったということだ。
**10月の箱庭**
箱庭、その限られた空間から外に出られない者同士がお互いを気遣う。その空間が自分の生きる場所だと死ぬまで信じていたカラスが、死に際し、同じ穴に生息する男に外へ目を向けさせようとする。死んだ少女の体を借りて。男が外界との接点を見出した時、カラスもまた、男と共に新しい世界に羽ばたくことができると考えたのではないか。
**それから**
おまけか…