しみじみと 想い辿れば 痛む胸
面影の 父の背中に 詫びなせず
【冠 句】 逃げる道 父の一喝突き刺さる
【冠 句】 古い椅子 父の威厳が軋み出す
【冠 句】 頷いて 母を託して父は逝き
【冠 句】 水澄みぬ 万感こめて自宅葬
【冠 句】 曇る窓 睡りし父に詫びなせず
【冠 句】 山に向き 男同士の会話する
雑草を抜き、お水を替えて、春の花を手向け、在りし日の父の面影を辿り、
5月の命日にお墓参りをしてきました。
無口で厳格で、自分にも人にも厳しく、とても近寄り難い人でしたが、
嫁としての私に向けて貰った温かさは、今も心の中に大切な思い出として残っています。
晩年は入退院を繰り返し、不自由な身となってその無念さを思い返すと胸が痛んできます。
父を回想する主人の言葉の奥にある哀しみを、私の詩に詠みました・・・
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小物入れには小さなものしか入らない。
大きなものを、しかも沢山入れようと思ったら、袋を大きくせねばならない。
袋より風呂敷のほうがもっとよい。自分の形を持っていないから、
相手の姿や大きさに応じてどんな形にでも包み込み、
しかも不要な時は小さくたたまれて、ひっそり控えている。
いかなる時も無条件で、すべてを包みこめる人間になれるといいなぁ、
と思うのだけれど。
(新聞記事より)
私にとって父は尊敬に値する人物で、私は一度も叱られたり喧嘩をしたこともありませんでした。戦争が人生を大きく狂わせた(当時の人は誰もそうでしょううが・・)と妻には言っていたそうです。母が長男の私に家を継ぐよう願っていたのに私に好きなようにさせてくれたのも父の決断でした(後になって悩むのですが・・・)。
父って無口で厳格な方がいいのですかね?娘に聞いたことがないのでどう思っているのか不安になりますね。
「塔誌の扉」に掲載されたのはどの句?1句ですか?
・頷いて 母を託して父は逝き
この句ですか?どの句もいいのでわかりませんが私が好きなのはこの句です。
私も娘に妻を託して逝くでしょう、そうしたいですね。
<新聞記事>
まさしくその通りですね、風呂敷の様な人間になりたいですね。
昨日、講演を聴く機会がありました。
良い顔とは何か?-生活の中の顔ーと言う題でした。とてもおもしろかったですよ。
<いい顔になるための顔訓13カ条>を記載しますね。
①自分の顔を好きになろう。
②顔は見られることによって美しくなる。
③顔は褒められることによって美しくなる
④人と違う顔の特徴は、自分の個性(チャームポイント)と思おう。
長くなるので次回続き書きますが興味ありますか?
実父と義父、私の二人の父を想い返した冠句です。 塔誌を飾った句は、
「曇る窓 睡りし父に詫びなせず」でした。
朝仕事に向かい、そのまま無言の帰宅をした父、晩年の闘病中の義父への介護に、今も悔いが残る二人の父との別れ方に、その時に言えなかった言葉がありました・・・
主人と娘はお互いに一番の理解者だと私は思っています。
好奇心旺盛な心の若さを忘れない人で、いつも前向きに生きている主人の生き方が、娘の心の支えになっているらしいです。
一生懸命、生きている親の背中を子供はちゃんとみているのでしょうね。そう思います。
花キャベツさんがお父様を偲ばれる気持ちの中に、温かい優しさが一杯あるのですね。いいお話を聞かせて頂きありがとうございました。