生命哲学/生物哲学/生活哲学ブログ

《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

美術修行2010年10月23日(土)/鈴木悠高 個展 -Evolution- vol.5

2010年10月26日 18時52分38秒 | 美術/絵画
2010年10月26日-2
美術修行2010年10月23日(土)/鈴木悠高 個展 -Evolution- vol.5

 JR札幌駅の昼。今回のお蕎麦は、北竜産。後で、大盛りにすることができた。冷たいお蕎麦のわさびは、網走産山わさびを使用。山わさびが野外で実際に植わっているのをまだ見たことが無い。

 第27回北海道女流工芸「一の会」展/大同ギャラリー(札幌)。

 書と彫刻・二人展 金久保天翠(書)佐藤一明(彫刻)/ギャラリーたぴお。立体は壁に木製の台をしつらえて、置いていた。根元から上へと二つ、あるいは三つに分かれる、そのことがもたらすことはなんだろう?

 佐々木けいし 展/STVエントランスホール。レールを6cm幅に切断したのではないかと思うものを、の、円形などに組み合わせ、など。錆びは、時間経過を示す? この作者の同様のものが、道展に展示されていた。
  ふと、思った。立体空間にいるのに、なぜ絵画などは平面なのか。利用できないものとことは? 絵画は何を追究しているのか? たとえば、紙の立体で、重く彩色する。

 藤野千鶴子展/札幌時計台ギャラリー2F A室。作者は美術文化協会会員。橙系の色を大きく使ったりして、明るいエネルギーを感じさせる。多くの作品は、要素数が多い。したがって、にぎやか。
 北海道美術ネット別館
http://blog.goo.ne.jp/h-art_2005/e/01afded9c2aeaf53779552334f0d9b16
に画像があるが、それらは画面が整理されている。このような傾向のものも、少しあった。

 
 鈴木悠高 個展 -Evolution- vol.5/札幌時計台ギャラリー 2階B室。


  部屋の長辺の北面いっぱいに、F60が、目測30cm間を空けて8枚並ぶ(各価格つき)。短辺の東西面は使わず。南面には小品がSM3点(額有り、各価格つき)とS0が3点(額無し、各価格つき)。大変ぜいたくな空間の使用で、照明がうまく調整されているので、主役となる北面の8枚は、実に素晴らしい。春では、黄色地にやや大きな黒っぽい一つの穴が画面に出現していた。今回は、かなり縁が明瞭な縦縞が出現し、色は橙系と緑系が加わった。縦縞部分は、一部漸進的に色が変化し、反転する場合もある。新しい展開であり、一段と高い境地が開けたように感じさせる作品と展示であった。このような作品を分類、記述または分析する術は、どう組み立てたらよいのだろうか。層別して、相互浸透度を測るか。会場内で、Bachの完全音楽、という声が聞こえた。次はどんな展開になるのか、予想がつかない。
  北面の8枚のなかでわたしの好みであえと選べば、ぼやっとしたほうの、色彩漸進的反転が面白い下記のもの。



 第85回記念道展/札幌市民ギャラリー。
 「鑑賞のしおり」の1~8が各室の(多く場合)入口付近に置いてあった(全室にではない)。新しい試みである。A5版大の表面に三人が自作解説。白黒画像もあり。
 抽象的作品は一階の第3室と二階の一室に集中。
 A4を二つに折って4頁にした、道展鑑賞カードというのがあった。「好きだと感じた作品を2つ選んでみましょう?〔ママ〕」とか、鑑賞のしおりを「この用紙に綴じ込みましょう」とあった。これは、アンケートとして提出するのではなく、持ち帰るのだろう。

 
 横山隆展/ギャラリー喫茶チャコ/最寄り駅は地下鉄北24条。最大20cmくらいにも突出する立体的壁掛け作品と、通常平面的壁掛け作品。立体的なものは、今回さらに前方へ突出しているように感じた。平面的絵画は、6mほど離れると良い見えとなる。縦と横の手書き的線が色彩を織りなして、画面全体が映えるような作りで、綺麗で独特の効果が出ている。縦と横の線による、その美的結果は味わいがある。

 喫茶チャコに、東出隆「大森英櫻「無双原理講義録」を読む」が掲載されている、書きたい人の書きたい冊子とする、『よりみち仲間』Vol.82、があった。100円カンパして、入手。最新はVol.89のようだったが、Vol.81はそこには無かった(翌々日訪ねた北都館でも、Vol.82以降が置いてあった)。


現代美術第2期 赤と黒/滋賀県立近代美術館

2010年10月26日 16時46分22秒 | 美術/絵画
2010年10月26日-1
現代美術第2期 赤と黒/滋賀県立近代美術館

 桑山忠明についての説明文。
  「桑山は自らの芸術を「ピュア・アート(純粋芸術)」と呼ぶ。作者の言葉を借りれば、そこには「観念も理想も意味も、画家の人間性さえも入っていない。ただアートがあるだけ」である。それは……画家の精神から独立した物体として存在しているのである。」

 コレクションについての掲示説明。
  「アメリカの戦後芸術は、たとえば画家自身が画布のうえを歩きながら絵具をたらしたり、広い色面そのものを呈示したりすることによって、伝統的にヨーロッパの美学から完全に解放されたのです。」

 村上友晴は、「日本のミニマリズム絵画の代表的存在」だとあった。
 リチャード・セラ1981「床に立つ横長の長方形」0.1☆。問題提起的? セラの説明。
  「作品が置かれる環境や状況などの「場」そのものを鋭く問いかけている。」
 アントニ・タピエス1960「黒い空間」0.05☆。x印(の構図)。ごく小さく木が見えるところは、破損とのことだった。
 アド・ラインハート1960「トリプティック」0.5☆。
 桑山忠明1965「無題」0.6☆。
 斎藤義重1961「作品 12」0.1☆。表面彫刻が少し面白い。
 横溝秀美1983「無題」0.2☆。
 ルチオ・フォンタナ1962「空間概念」1.2☆。 
  「1950年代にはいるとキヤンバスに小石を貼つけた作品を経て、穴をあけ*、切り込ん**作品に*到達する。」〔*は書き写し文字の解読不明部分〕
  動きが出ない? 左上から右下へ1, 2, 3と太くなる。地は赤。

    裂(=切り込み)の目測値
  裂  長さ   最大幅
  1: 40cm  0.3mm    1cmくらいのふくらみとなっている。
  2: 70cm  0.7-0.8mm  
  3: 70cm  1.3mm    縦の真ん中部分で凹む。

  (文中敬称略)

 「2010年9月5日-3 フォンタナ、タピエス(滋賀県立近代美術館)」
http://pub.ne.jp/1trinity7/?entry_id=3159215
と 「2010年9月24日-1 美術修行2010年9月18日(土)」
http://pub.ne.jp/1trinity7/?entry_id=3198424
への追加です。