今、出発の刻(たびだちのとき)

車中泊によるきままな旅
<名所旧跡を訪ねる>

稲佐の浜(島根県出雲市大社町杵築北稲佐)

2023年07月10日 | 名所・旧跡
訪問日 令和5年6月18日

稲佐の浜
出雲大社の西方1kmにある海岸で、国譲り、国引きの神話で知られる浜
出雲大社には数度訪れているが、稲佐の浜を訪れたのは初めてである



国譲り神話の舞台でもあり、古事記では「伊那佐之小濱」、日本書紀では「五十田狭の小汀」と記されている
この浜は旧暦10月10日に、全国の八百万の神々をお迎えする浜でもある



弁天島
かつては稲佐湾のはるか沖にあったため、沖ノ御前、沖ノ島と呼ばれていた
神仏習合の頃には「弁財天」が祀られていたが、明治のころから「豊玉毘古命(とよたまひこのみこと)」が祀られている



弁天島の前にある砂浜の砂を袋に入れている人を見かけた
近くにいた若者に尋ねてみると、出雲大社の砂と交換すると御利益があると



この日の1時間ほど前に出雲大社で見たある光景を思い出した
自宅に戻り調べてみるとその勘は当たっていた
出雲大社の素鵞社で稲佐の浜の砂と「お清めの砂」として交換する由来は、古くからあったという



それには正式な手順があるようだ
① 稲佐の浜で砂を収集(お砂取り)
② 出雲大社での正式な参拝が必要
<勢溜・祓社・祓橋・手水舎・拝殿・八足門・十九社・素鵞社・神楽殿の順>



出雲大社素鵞社
素鵞社で参拝後に砂の交換ができる
③ 社を左側から回り込み、木箱に稲佐の浜の砂を入れる



④ 木箱から乾いた色の砂をいただく
  最後に、素鵞社の正面にまわり、一礼



私も御利益があるならと砂を袋にいれた記憶があるのだが……
御利益よりも加速する忘却のほうが深刻だ



ベンチに腰掛け神話の世界を想像しながら海を眺める



周辺の景色









撮影 令和5年6月18日
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする