今、出発の刻(たびだちのとき)

車中泊によるきままな旅
<名所旧跡を訪ねる>

慶徳山 長保寺(和歌山県海南市下津町)

2020年11月14日 | 神社・仏閣
訪問日 令和元年9月20日

慶徳山 長保寺(ちょうほうじ)
一条天皇の勅願によって、円仁(慈覚大師)の弟子である性空が創建
長保2年(1000年)だったことから年号より「長保寺」と名付けた

一条天皇には二人の皇后がいた
 定子皇后-お付きの女官が「枕草子」を書いた清少納言
 彰子皇后-お付きの女官が「源氏物語」を書いた紫式部

大門(国宝)
南北朝時代の嘉慶2年(1388年)の建築



三間一戸楼門、入母屋造、本瓦葺



扁額(国宝)は「妙法院堯仁親王」筆



「木造金剛力士立像 (和歌山県指定文化財)」



弘安8年(1285年)作






「境内図」
 己を忘れて他を利するは
       慈悲の極みなり



緑のトンネルの参道を歩く



「元三大師堂」



現在は天台宗の寺院
宗派は、当初天台宗であったと思われるが、後に「法相宗」「真言宗」に改宗し、紀州徳川家の菩提寺となってから天台宗に復した



5年前になるが、近くまできていたのに雨で断念したことを思い出しながら歩く



石段を上りきった所にお堂が見えてきた



本堂(国宝)
延慶4年(1311年)の建立。入母屋造、本瓦葺き



桁行(正面)5間、梁間(側面)5間



1間の向拝が付く



扁額には「世雄殿」



本堂内から読経が聞こえていたので周辺の写真を撮りながらお務めが終わるのを待っていた
数10分待ったが止まないので様子を見に行くと録音機の音だった



文殊菩薩(左)釈迦如来(中央)普賢菩薩(右)



広目天



毘沙門天



「鐘楼」




鐘楼横の小さな石仏



「阿弥陀堂」



「護摩堂」



多宝塔(国宝)
本堂・塔・大門と三つ揃って国宝の寺は「法隆寺」と「長保寺」だけ



正平12年(1357年)の建築。本瓦葺



この寺に来た主目的はこの存在感のある多宝塔



鎮守堂(重要文化財)
国宝3棟に加え重文の鎮守堂があることを知り歩き回った
自分では探すことができずお墓掃除にきていた檀家の方に聞いた



小さなお堂で周辺は木や草で覆われている



永仁3年(1295年)建立



史跡 紀州藩主徳川家墓所
藩主墓所(初代から十五代藩主とその夫人)としては最大規模
五代藩主吉宗(八代将軍)と十三代藩主慶富(十四代将軍家茂)は江戸に廟所がある



広範囲で足元も悪く全部回ろうという気持ちが段々薄れてきた
藪蚊にも刺され腕が腫れてきたのでやめる材料ができた



鎮守堂を探しているときに小高い場所から撮った本堂(国宝)



本堂の横には、護摩堂・阿弥陀堂・鐘楼が並ぶ



そして多宝塔も



多宝塔は真言宗の寺院に多いのだが、この塔はこの寺が真言宗に改宗された時期に建立されたという



石段を下り駐車場に戻る



撮影 令和元年9月20日

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