授業中,作業する子どもたちの机の間を先生が歩いて回る「机間巡視」
最近,仕事が少しゆとりが出てきたのか,これをやる時間がちょこちょことあったので,やりながら考えてみました。
いい机間巡視を。
一番に思いついたのはこれです。
普通は,机間巡視って,子どもを間近に見るためにするものであって,黒板の前からはできない個人指導をする目的でされることが多いですよね。
もちろん,私もこれをしますが,私がひねくれているためでしょうか,
机間巡視をしながら,自分から遠い子に声をかける!
これが好きですね~
要するに,教室の廊下側の子たちのところに位置していながら,逆の窓側の子に向かって声をかけるんです。
すると,声をかけられた子は一瞬
「えっ」
という顔をします。
まさか,先生がそんな遠いところから自分に声をかけるなんて思っていないからそれも当然ですね。
同時に,クラス全体も一瞬
「えっ」
となります。
これが目的です。
こうすれば
○その子個人への声かけのように聞こえるが,それはクラス全体が共有できる
○先生は遠くからでもしっかり見ているぞ,という安心感や緊張感がクラス全体に生まれる
○子どもたちには,ほんの少し(先生すげぇ)っていうのが生まれる
そのときのコツは
●基本的にはほめ言葉をかけてあげる。クラスみんなに聞こえるから。
●具体的な声かけのほうがいい。
「こうたくん,書き出しを一マスちゃんと空けていますね。グッド」
「ゆりさん,図に表したその考え方はすばらしい。続けてみて」
「たくやくん,姿勢がいい。ここからでも目立ちます」
●クラスにシーンとしたいい雰囲気があるときは,それを壊さないように,落ち着いた,控えめな言い方で声を届ける。
ということですね。
しかし,実際に教室の端から端を見て,ノートに書いている字はさすがに見えません。
じゃあ,どうすれば遠くからそんな声かけができるのかというと,実は,事前にその子のところを通って,その子の作業を見ておくのです。 そして,ほめるポイントを見つけておきます。 そして,自然と歩いて,その子から離れたところにきたとき,ズバッと声をかけるわけです。 「書き出しを一マスちゃんと空けていますね。」 のほめ言葉は,こうたくんだけでなくクラス全員の耳に入り, (書き出しは一マス空けるんだった!) と,全員が確認することができます。 個人指導が,実は全体指導になります。 こうたくんはうれしい。& クラスみんなも助かる。 一石二鳥。 ただ,どんな技も毎回同様に繰り返しているとマンネリとします。 普通の,身近な子への声かけをする机間指導と組み合わせて,クラスの雰囲気を読みながらやっていきましょう。