小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

「1組vs2組」って競争,アリ?

2012-02-07 21:35:31 | 教師の仕事術の攻略法

引き続き学年主任の話です。

学年に複数クラスがある場合,ときにどうしても「比較」が生じるものです。

・運動会の学級対抗リレー

・学力テストのクラス平均点

・図書の本の貸し出し冊数

・「クラスが楽しいですか?」等アンケートのポイント

・クラスのお楽しみ会でどちらが盛り上がったか   ・・・・・

などなど,いろいろです。

正直,学級担任であればこれらの結果は,隣のクラスのものも気になるところですよね。

自分のクラスと比較してどうだったか。

「いやいや,子どもの実態が違うんだもん。比べるものではないよ!」

なんて声も聞いたことがあります。

それも一理あると思います。

でも,比べようなんて意識はなくても,自然と比べてしまうものではないでしょうか。

そして,肝心なことは,この「比較」が「競争」に発展してしまうかどうかということです。

「1組 vs 2組」 (これじゃ対決みたいですが)

という意識をもつようになるか。

それで学年経営の在り方は大きく変わってくるでしょうね。

私は思うのですが

学年主任は,適度な競争を学年内に生んでもいい!

いかがでしょうか。

これに関しては,反対意見も多そうです。

上の「比べるものじゃないよ!」的な見方の方が,先生たちには多いように感じます。

確かにそうすることで,穏やかな学年経営になりそうな気がしてきます。

各担任も仕事がしやすくなります。

子どもたちにもクラス間に隔たりを感じさせないようにすることができます。

そんな雰囲気が,学年経営にはやはり必要だと思います。

基本的には。

しかし,それだけでは物足りない。

物足りないというか,少し先生として頼りない感じが否めません。

担任として自分のクラスに絶対の責任をもち,最大の力を注ぎ,子どもたちを成長させていく仕事をする。

学年はそんな集団であることが理想的です。

そして,せっかく複数の集団があるのならば,お互いに刺激し合い,高め合っていくいい関係を築ければ,それはとても幸せなことです。

そこを目指す際に,ときには「競争」だってアリだと思います。

子どもたちは,勉強をし,スポーツをしているんです。

なにも競争が起きないのは,逆に不自然な感じすらします。

そこで,学年主任の役割。

「適度な競争」を見極めて,仕向けることです。

なんでも競争してしまう雰囲気は,息苦しくなるので避けたい。

学年のカラー,担任の個性,仕事のバランス,子どもたちの実態など,いろんなことを勘案して「これはいいんじゃないかな」という競争を見つけます。

そして見つけたら,確実に全担任と共通認識することです。

何も知らされないまま,実は競争になっていたなんていうのは,担任にとってはとても不愉快なことですから。

また,学年内の競争といっても2種類ありえます。

一つは子どもたちの競争。

子どもたちに「2組に負けないぞー!」とはっぱをかけてのぞむ運動会の長縄対決のようなものです。

もう一つは担任の競争。

子どもには知らせません。

担任の間で「よし,次の算数の単元テスト勝負しましょうか!」って感じです。

いずれも,明るい競争でありたいですね。

勝ち負けがでるものですが,だからといってその後に遺恨を生むことはない。

負けた方もその勝負に向けて努力したことは,クラスにとって大きな意味があることですから,いい経験です。