今朝,クラスの男の子を叱りました。
なんのことで叱ったかは省かせてもらいますが,十分に叱るに値することで,少々きつく叱りました。
その男の子は,元気者です。
ユーモアもあり,普段から大きな声で歌をうたってクラスを盛り上げたり,新ギャグをつくってはうれしそうに私に披露しに来てくれる子です。
もちろん,私はこの子が大好きです。
この子も,私を慕ってくれてるのかな。
子どもとこんな関係が築けるのって,改めて学校の先生の幸せですね。
「そんなかわいらしい子を叱るなんて!」
と思われるかもしれませんが,こんなかわいい子でもしからなくてはいけないときはあるものです。
先生なら,子どもと接したことのある大人なら,百も承知だと思います。
私は,クラスの子たちの中で,その子を叱りました。
短く,ズバッと叱りました。
私の大きな声と,険しい表情に,クラス全体がビクッとしました。
そして,その男の子は顔を上げられないくらいしょげました。
すぐに涙を流し出しました。
自然と,クラスの子たちの中には,ちらっと,その子に目をやる子もいました。
それが,益々その子にきつく突き刺さったことと思います。
・・・この時点では,私は(これでいい)と思いました。
みんなの中で叱られ,辛さも感じ,深く反省してほしいと思って叱ったからです。
その後,もちろん長々とは叱りません。
「おしまい!」の一言で,クラスの雰囲気も元に戻ってきました。
その子はまだ顔を上げられず涙をぬぐっていましたが,それくらいは想定内でした。
もうしばらく落ち込んだら,また元気に戻ってくる子だと,この一年の付き合いから信じていたからです。
・・・・ところが,私の予想以上に,その子の明るい顔はなかなか戻ってきませんでした。
朝に叱って,一時間目,二時間目,そして三時間目までその子は落ち込んだ様子が変わりませんでした。
授業中も,授業にはのぞんでいますが,もじもじとノートを書くだけで,いつものように元気よく発表する姿はありません。
いつもとのギャップが大きいだけに,私もその子が気になって仕方ありませんでした。
叱った内容や,そのときかけた言葉,そういうものは間違ってはいなかったと自分でも思います。
でも,失敗があったとすれば,みんなの中で叱ったことでしょう。
私の感触からして,そう感じました。
男の子で,元気者で,打たれづよいと思っていた,思っていたというよりこれまでは確かにそうだったその子も,この場では違ったんです。
私が思っていた以上に,今,この子は感受性が豊かで,私との関係を大事にしてくれていて,クラスのみんなとの関係を大事にしていたのでしょう。
そう叱られるのは,とても嫌だったんでしょう。
(これは私が悪かった)と,心から反省しました。
個別に叱るか,全体の中で叱るか。
その子の性格,クラスの雰囲気,叱る内容,叱るタイミング・・・・
いろんな要素を瞬時に考慮して,どちらがいいのか的確な判断をできるようになりたいものです。
個別に叱った方が効果的な場合も,まずい場合もある。
全体で叱った方が効果的な場合も,まずい場合もある。
その子はお昼には元気を取り戻してくれましたので,またいつものように冗談を言い合うことができ,私もホッとしました。