来年度の研修テーマは調子よく決まり,いいスタートを切りました。
研修の話については,よく校長室にも相談に行くようにしています。
何事も,まずは校長先生のお耳に入れておくようにと。
校長先生も熱心に,いろんなアドバイスをくれるし,私の提案を尊重してくれて,たいていのことはOKを出してくれます。
そして来年度の研修に関しては,研究指定を受けようという話になりました。
これは係の私も,研修部も,校長先生教頭先生も同意見だったので,その段階まではスムーズに話が進みました。
あとは,他の先生方にまたこれを提案し,承諾を得ることになります。
いわゆる第二ステップです。
ここは多少の抵抗もあるだろうと予想しています。
しかし,研修部としてしっかりと方向性をもって提案すれば,また賛同をいただけるのではないかと感じています。
この提案は来週にする予定です。
そうこうしていると,校長先生が,すごくテンションが高い様子で,
「先生,先生,ちょっと!」
職員室にいる私を校長室に。
また研修の話だということはすぐに分かったのですが
(このテンションは何だろう)
と,話を聞いてみると…
「今,ちょうど○○大学の△△教授と話をしてたんだけど」
「はぁ,さっきいらっしゃってた方ですね。」
「そう!大学でも我々と同じ分野のテーマで研究している先生がいるんだと
!それで…」
校長先生の話によると,
・その大学の先生とタイアップして研究を進められるぞ!
・タイアップできれば,大学がもっている数百万円の予算が回ってくるぞ!
さらに
・そうなると,もっと研究テーマを広げる必要があるな!今は~くらいのテーマだから,もっと広げて~みたいなテーマにしてはどうか!
さらにさらに
・お金の話を言うと,さらにチャンスがあって,…企業の…財団の募集ならまだ間に合って,それが受けられればまた~十万円だぞ!
ということでした。
「どうだっ」
校長先生は満面の笑みです。
(いや,「どうだっ」っていきなり言われても…)
普段は冷静沈着で,物事も慎重に進める校長先生にしては珍しく,突拍子もない話をぐんぐんするものだから,私も若干あっけにとられていました。
研修の充実を思って,いろんな情報を提供してくれていることはうれしいし,私個人としては
「いいですね!何でもやりましょう!」
好きだから,そんな気持ちなんですけど,さすがにそう返事はできませんでした。
「係の立場から言うと,何より大事にしたいのは,本当にうちの先生たちがみんな足並みそろえて研修できるようにすることです。今回のテーマも,そういうスタンスで進めていくつもりですし,そんな研究になるようにと,こないだ先生たちに提案して,賛同をもらったところなので…」
ノリノリの校長先生の鼻を折るようで,言いづらいことでしたが,係として言わなきゃいかん事だろうと思い,言いました。
校長先生の話を全否定するわけではなく,
「慎重に検討しましょう」
と。
校長先生も,少し我に返ったのか,私の話も受け入れてくれました。
慎重に検討した上で,うちにとって有益なものに,それも一部の先生でなく全ての先生にとって,そして子どもたちにとって,有益なものになりそうなら,進めていくということになりました。
いやいや,校長室を出るときにはため息も出ました。
「慎重に検討」
という宿題が残されているので,これからどうなることやら…
です。