小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

先生,いつまでも言わないで!

2010-08-24 17:01:15 | 学級生活の攻略法

2学期のスタートが近づいています。

周りの先生たちと話をしてても「はぁ,もう夏休み終わっちゃう…」のため息ばかりです。(笑)

また,子どもたちとのハードな毎日がスタートしますね。

きっと,2学期にも子どもたちを「ほめる」「叱る」場面が多々あることでしょう。

その「叱る」について。

以前「短く・端的に叱る!」という攻略法を紹介しました。

叱り方としての約束事ですね。

今日はもう一つ。

叱ったことを引きずらない!

ということも加えたいと思います。

例えば,

先生が,「ゆうじくん!係の仕事は責任もってやりなさい!」と,厳しく叱りました。ゆうじくんも反省している様子です。

そして,その日は一日中,先生はゆうじくんに厳しい表情をしていました。

その次の日,ゆうじくんと顔を合わせた先生。

先生「お,そういえば今日はちゃんと係の仕事してるか?係の仕事っていうのはな・・・・」

その次の日,別の件でゆうじくんを指導していた先生。

先生「忘れ物は気をつけないとなー!だいたいきみは,係の仕事もできずに叱られたでしょうが!そういう子はな…」

このような叱り方は,よくないですよね。

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もうゆうじくんは「係の仕事」のために,「先生なんて大嫌い」となっちゃいそうです。

一度バシッと叱って,子どもが反省したら,「はい!おわり!顔を洗っておいで!」と,サッと気持ちを切り替えるべきです。

気持ちを切り替えるのは,子どもも,先生も,両方です。

基本的なことだから,多くの先生方が気をつけていらっしゃることと思います。

が,無意識のうちに「引きずって」しまうこともあるから気をつけましょう。

先生も人間です。

叱った子の人格そのものを否定的な目で見るようになってしまって,そのことが先生の表情や言動にチラッとでも表れてしまうのです。

それは子どもにも当然伝わります。

ネチネチとした叱り方をする,ネチネチとした性格の先生になってしまわず,叱り方も爽やかな先生をめざしたいですね。


せっかく仕事を休んで来た学級PTAなんだから…

2010-08-22 17:31:51 | 保護者への攻略法

2学期が始まるとすぐに,学級PTAがあります。

その準備をしている先生も,この時期に多いでしょう。

私がこれまで経験してきた学級PTAでは,来られるのはほとんどお母さんです。

そして最近では,共働きというご家庭がほとんどです。

シングルマザーの方も少なくありません。

「せっかく仕事を休んで来たのだから」という声を,学級PTAの際に耳にすることも多くなったように感じます。

先生としては,つまらない学級PTAにはしたくありません。

形式ばった,難しい教育専門用語を羅列した,先生の一方的な話で終始するPTAでは,がっかりさせてしまいます。

以前「できるだけ子どもの具体的な姿を伝える」という攻略法を紹介しました。

そのためにビデオや写真のスライドショーは,保護者の方々に好評だという発見もありました。

そして,それらに加えて,もう一つ。

この手の話を上手にできる先生も,いいですね。

保護者の方から共感を得られます。

この「共感」というのは大きいですね。

保護者と先生とをつなぐ人間関係の中でも,共感し合える関係というのはとてもいいものです。

私は,駆け出しのころはこの「共感」を得ることが苦手でした。

若くて,年齢的にも保護者の方との距離があったし,何より自分が先生という立場に力んでいたので,親しみを感じられなかったのではないかと思います。

当然,学級PTAでも,堅い話ばかりして,会の雰囲気を和らげるような「共感」を呼ぶ話というのはできませんでした。

時折,こんな話もしてみたいですね。

自分のエピソードで共感を得る!

ということです。

えらそうな話ばかりせずに,たまには保護者の方々と同じ目線に立って,共感してもらえるような自分のエピソードを惜しげもなく語ってみましょう。

こんなとき,基本的には「失敗談」です。

人間とは,他人の失敗がかわいく見えます。

同情心から,親しみがわきます。

それも,保護者の方々も経験しているような失敗談だと,さらに好感がもてます。

子もちの先生であれば,探せばたくさんそんな話が見つかるのではないでしょうか。

「実は,娘となかなか話が合わなくて,最近はけんかばかりなんです。昨日だって,携帯電話がほしいって言い出すから…」

「うちの息子の,誕生日をうっかり忘れちゃったんです。それで,もうカンカンに怒ってるんですよ。こんなときどうフォローすればいいか,どなたか教えてくださいませんか!」

なんて笑顔交じりで話すと,保護者の方も笑顔でうなずいてくれますね。

こんな話ができるのは,子もちの先生の特権です。

身内話は少し抵抗があるかもしれませんが,家族にも許してもらえる範囲で話せるといいですね。

子どものいない先生も一工夫しましょう。

「子どものいない先生には,親の苦労なんて分からないのよ」なんて思っちゃう保護者の方もいるかもしれません。

でも,そんな先生だって,自分が子どもだったときの親との思い出もあるはずです。親戚や近所の親子を間近で見ることだってあるでしょう。

「私の兄には6歳になる男の子がいるんですけど,まあしつけが大変そうです。学校と家とでは,また子どもの様子も違うんですね。」

こんな話をすると,先生と保護者との距離がグッと近くなるような気がします。

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なんというか,そういう話もできる,柔らかい雰囲気の先生になりたいということですね。

※ただし,こんな失敗談は本当におもしろいから,つい盛り上がりすぎて,学級PTA自体が横道にそれてしまうことのないように,お気をつけて!(笑)

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山のような仕事に埋もれる先生という仕事だからこそ

2010-08-21 09:56:00 | 教師の仕事術の攻略法

先生は経験を重ねるごとに,やるべき仕事も増えてきます。

ある先生は,

生徒指導の月例報告を今日までに提出しなければならないと同時に,

研修係が提案した学力向上のための算数ステップアップカードをつくらないといけないと同時に,

明日から始まる国語の新単元の指導計画を立てなくてはいけないと同時に,

今日欠席したゆき子さん宅に連絡を入れないといけないと同時に,

「あ,そうだ。地区道徳研究部会で今週は実践報告をする番だった!レジメをつくらないと…!」

ということを思い出しました。

そうしてオロオロしていると,どこからともなく子どもの声が

「先生ーー!!ゆうじくんが,鉄棒から落ちたって泣いてるよ!!」

もう,机の上に積まれた書類や教科書にまみれた先生に,どんよりの線が何本も入っているのが目に浮かびます。

うーん,センセイって忙しい(笑)

笑ってる場合じゃありませんね。

これは人事でもなく,うその話でもなく,先生みんなが毎日直面している「お仕事」なんですよね。

そんな山のような仕事をいつも抱えてる先生だからこそ,それらの仕事に関する情報管理をしなくてはなりません。

情報管理といっても,いろいろです。

・紙資料の管理

・物資料の管理

・パソコンデータの管理

・スケジュールの管理

・人(との関係)の管理

どれも放っておくと山のように積み重なってきます。

仕事が進めやすいように,それぞれの先生が,それぞれの方法でこれらの情報を管理していますよね。

うまく管理せずには,仕事は回らなくなります。

そこで,いつも意識しておきたいことは,

先生は,自分なりの情報管理の方法をいつも見直す!

ということです。

「見直す」という意識です。

情報を管理する方法は,これまたたくさんあるということです。

例えば,紙資料の管理について。

A先輩先生は,「ファイルはできるだけたくさん準備するんだ。『PTA4月ファイル』『遠足関係ファイル』『外部人材関係ファイル』… 細かく分類する方があとで探しやすいよ。」

と勧めてくれました。

B先輩先生は,「時系列でファイリングしてるよ。4月に配られたり作ったりした資料は,全部『4月ファイル』に閉じるんだよ。こうすれば時期が過ぎたものは処分できるしね。」

と勧めてくれました。

C先輩先生は,「『自分で作成した資料ファイル』と『人が作成した資料ファイル』の2種類しか作らないよ。これが一番シンプルで,楽だよ。」

と勧めてくれました。

D先輩先生は,「これは絶対重要というものだけ残して,基本,ほぼ捨てるね。貯めたくないタイプなのかな。」

と勧めてくれました。

なるほど,いろんな方法があります。

自分が「最適」と思って,当り前のように繰り返してきた習慣でも,実はもっとほかに「最適」なものがあるかもしれません。

それに出会っていないだけかもしれません。

出会ったとしても,古い習慣を変える勇気があるかが重要です。

何が「最適」かは,その先生によって違います。

だから,いつも柔軟な考え方をもって,広く見聞きする姿勢をもって,自分に試してみることですね。

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ちなみに,私は,昔はA先輩先生の方法で紙資料は管理していました。

それからB先輩先生の方法を試してみました。

今ではC先輩先生とD先輩先生の方法を組み合わせています。

それが今のところ私には一番合っています。おかげで机の上はいつも何にも乗っていません。

基本的に,身軽で,何でもシンプル化できる先生が,やはり仕事を効率よくできる先生だと思っています。

※最近は,仕事に関するハウツー本も多く出されていて,多くの情報処理・管理の方法が紹介されています。特にパソコンデータ管理やスケジュール管理に関するものがどんどん新しくなっていますね。携帯やネット上のサーバーを活用したものが多いようです。

繰り返しますが「いつも見直す」意識です。

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授業終わり5分間の集中力をMAXにもっていく!

2010-08-19 09:28:32 | 授業中の攻略法

授業の終盤は,当然子どもたちの集中力も落ちていることが多いです。

国語や算数で,この授業の習熟を図るために練習問題に取り組ませるのですが,ダラダラとはかどらない子も見受けられます。

社会や理科で,この授業のまとめとして,文章でまとめさせようとするのですが,もう頭が回っていない感じの子もちらほら。

その中に,最後まで必死に取り組む子だっています。

「先生!できました!」

と,時間よりも早くやり遂げる子も。

そうなると,クラスはどうなるか。

早くできた子と,まだできていない子とが混じり合って,雑然とした雰囲気になってきます。

早くできた子は「先生,何しておけばいいんですか~」

まだできていない子は「う~ん…」 集中できていません。

こんなとき

授業の終りも間近なときですから,子どもたちが考えていることは一つです。

「早く休み時間になって!」   です。

気持ち分かりますよね。そりゃそうでしょう。

ダラダラとなりがちな授業終盤の集中力を高めるためには,この子どもたちの気持ちを利用しない手はありません。

「できた人から休み時間です。」という授業の終わり方もあり!

これで子どもたちの集中力は一気にMAXになります。

なんせ早く休み時間に入りたいものですから,みんな必死になって取り組みます。

できる子たちは,ミスがないよう注意しながら一気にやり遂げます。

できない子たちも,周りの人に聞いたり,教科書を見返したりしながら,なんとかやろうとがんばります。

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クラス全体が,シーンと引き締まった雰囲気に。

そして,できた子から先生にもってきて,サッと丸をもらって,おしまいです。

「よっしゃー!!!」

また,この指示によって,逆に混乱を招いてはいけません。

気を付けることは,

◆休み時間に食い込まず,必ず授業時間内に全員が終われるような,難しすぎない問題にすること

◆できない子がいつまでも休み時間に入れないということがないように,そんな子には,先生や友だちによるサポートを保証してあげること

◆早くできた子たちが,休み時間だからといって騒ぎ出さないように,早く終わっても,「教室内で静かに休みなさい」と約束しておくこと。

ということです。

特に,できない子が孤立しないよう,先生はその子のところにすぐに駆け寄って,赤ペンでヒント(時には答え)を書いてあげるといいでしょうね。

全員が問題を解き終わって,「一斉に授業終了」とういのが一般的な形なのかもしれませんが,ケースバイケースで,ゴールはそれぞれのスピードに合わせてもいいのではないでしょうか。

そういえば,かけっこもそうですね。

スタートは一斉で,ゴールはそれぞれですね。

個人で能力に違いがあるから,それが自然なのかもしれませんね。


さあ,夏休み明け,大量の宿題チェックが待ってるぞ

2010-08-18 08:39:42 | 学級生活の攻略法

お盆で帰省し,ブログもしばらくお休みでした。

久しぶりに会う家族もみんな元気で,話もはずみました。

こんなときは毎回

「学校の先生って,夏休みすることあるの?ずーっと休みなんでしょ?」

と聞かれます(笑)

確かに,そんなイメージでしょうね。

普段はあまり思わないけど,夏休みになると「学校の先生は恵まれてるな」って思います。

さて

お盆も過ぎ,いよいよ夏休みの終了が近づいてきました(汗)

それと同時に待ち構えている担任の先生の仕事があります。

「夏休みの宿題チェック」です。

大量の。

国語ドリル・算数ドリル・作文・図工の作品・習字の作品・ラジオ体操カードチェック…

毎年これらの宿題が山積みされ,9月のスタート時はため息が止まりません。

初任のころ,これらのチェックが終わったのが11月ごろになったのを,今でも覚えています。(笑)

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山積みにされっぱなしの宿題を見ながらいつも子どもたちは「先生,まだ!?」とあきれ顔でした。そりゃそうですよねぇ

2学期は授業内容も多く,行事も多く,大変忙しいですので,こういったものはなんとか効率よく処理する必要がありますね。

まず,それらと向き合う時間づくりから。

夏休みの宿題は,「夏休みのうち~9月の1週目」までに見てしまう!

そう心がけます。

一番うれしいのは,夏休みのうちにチェックができることです。

そのために

子どもたちには,「2回目の出校日か,それ以降の夏休み中に」できた宿題はどんどん持ってくるよう伝えます。

「早く済ませた人はえらい!先生も早く見たいからね!」

「すべて終わったら持ってくる」ではなく,「できたものから持ってくる」がいいですね。

このほうが,次から次に集まって,チェックできます。

もちろんこの時点で全員の,すべての宿題が集まることはありませんが,早めに取り掛かった感心な子たちの宿題が結構たくさん集まります。

それらを夏休みの終盤,まだ時間があるうちにチェックするのです。

これでずいぶん楽になります。

そして宿題提出の締め切りとなる9月1日。

残りの全員の宿題が集まります。(…集まるはず)

それらも,あと伸ばしすることなく,なにより優先してチェックしていきます。

目標は9月1週目です。

それができるようにするためにも,他のチェック物はできるだけこの時期は減らします。

宿題のスタートは9月2週目からにするとか,授業のノートやプリントのチェックをしないようにするとか。

こういったときの極意。

1.とにかく勢いと気合い!

2.細かくチェックしすぎない!

この2点が,大量の宿題チェックに効率性とスピードと,体力の維持をもたらしてくれます。

※ときおり,夏休み中に宿題をチェックし終えたいがために,「2回目の出校日に全部提出しなさい」とする先生もいるようですが,「夏休みの宿題」という前提から,ちょっとどうかな… とも感じます。いろんなところから不満がでていないか,少し慎重になってみましょう。