さて,今回は給食の話。
給食にガッついて,おかわりを競争する子たちをまとめるのも一苦労ですが,飽食の時代でしょうか,そんな姿も少なくなってきたように感じます。
どちらかというと,今の給食でより指導に困るのは,「食べたがる子」たちでなく「食べたがらない子」たちの方ですね。
大きくは,偏食と遅食。
このいずれも,指導が必要だし,大変ですね。
もちろん,時間内にすべてを食べさせたいのですが,指導すればすぐにできるようになる,というふうにはならないのがこの給食指導です。
食事の取り方とは,まさしくその人の育ち,成長に根付いています。
だからこそ一回の指導で改善できるような特効薬はないのでしょう。
長い時間をかけて,コツコツとやっていくしかありません。
そして,この給食指導をどう進めるかも,担任の先生によって大きく違うようです。
偏食児に,うむを言わさず全部食べるよう指導する先生。
半分は食べるように指導する先生。
食べなくてもよいとする先生。
遅食児に,食べ終わるまで残して食べさせる先生。
みんなと一斉にごちそうさまをして,そこまでしか食べさせない先生。
5分と決めて残して食べさせる先生。
食事に対する担任の先生の価値観でしょうか。言うならば,それもその先生の育ちに根付いているのかもしれませんね。
この給食指導に関しては,偏食・遅食に対して「こう指導するべきだ」とは,はっきりと断定はできないと,私は個人的に思います。
ただ,どんな指導をするにしても,必ず心掛けた方がいいことはあると思います。
指導方針を保護者に明確に示した上で,無理のない食べさせ方をする!
ということです。
「給食指導はこう進めたい」というのを担任がきっちりと持って,まずはそれを保護者に示し,理解を促すことが不可欠でしょう。
なぜなら,食事とはやはり家庭が基本だからです。
学校で子どもたちがどんな風に給食を食べているのか,食べられない場合は先生はどんな指導をしてくれているのか,それを保護者の方も知っていると安心でしょう。
「だからうちでも…」と,家庭での食事への意識を高くしてくれるかもしれません。
「給食は全て食べきることを目標とします。時間がかかっても,残して食べさせようと思います。」
「給食センターが定時に回収に来ます。遅い子も1時10分までと決めて食べさせます。」
「野菜嫌いの子が多いようです。今の時期は体の成長にとても大事な時期になりますので,みんな同じ量をしっかり食べさせたいと思います。」
「好き嫌いもある程度認めながら,今日は1つ,次は2つ,などと数を決めて嫌いなものも食べさせようと思います。」
こういった先生なりの指導方針を,家庭と共有しておくのです。
できれば,先生の一方的な決め付けでなく,年度初めの学級PTAや家庭訪問などで,おうちの方々のご意見を拾いながら,それらを汲み取って指導の仕方を決めていくとよりいいですね。
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