小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

最近では珍しいものになってきた子どものけんか

2010-08-06 08:56:42 | 学級生活の攻略法

そういえば,子どもどうしの激しい口論や,取っ組み合うほどのけんかを見ることは,どんどん少なくなってきているように感じます。

いかがでしょうか?

たまたま,私の周りには温厚な子が多いのかな…

自分が子どものころは,しょっちゅう,とまでは言わないまでも結構あった記憶があります。

最近の子どもたち。激しいけんかをしたことがあるという子は,どれくらいいるのでしょうか。

クラスで起きると,とても珍しいことのようで,周りの子たちも先生もびっくりしてしまいます。

こんなとき,担任の先生はどのように対処したらいいのでしょうか。

これは簡単ではないですね。

まず,けんかといっても,その原因ややり方,けんかしている子の性格なども様々だから。

だから,「けんかにはこうする!」と断定できるものはないように感じます。

しかし,どのけんかにも共通して言えることは,激しい口論や取っ組み合いで相手に向わなきゃならないほど,強い感情がお互いにあるということ。

そして,そこにはとても濃い人間関係があるということ。

その関係は,良くも悪くも,当事者にとっては大きな経験になり,大きな影響を与えるでしょう。

けんかをしたことのない子に比べて,大人になっても忘れられない思い出にもなるかもしれません。

そういうこともしっかりと考えながら,担任としてはまず,

担任が仲裁に入るべきかを判断する!

ということから入るべきでしょう。

けんかは危険ですし,勧められるものではありません。

しかし,前に述べたように,子どもにとっては意味のある経験であり,必要にかられて始めたけんかです。

全てのけんかを一刀両断するように,担任が打ち切り,仲裁に入るべきではないのかもしれません。

・暴力が始まっていないか

・口が行き過ぎていないか

・一方的でないか

・激しいけんかになるほどの原因があるのか

・周囲の子たちはどのように見ているか

・ひきょうなことをしようとしていないか

こういった様々なことをしっかりと観察して,そのけんかを担任が仲裁すべきかを判断します。

その中で,やめさせたほうがよいと判断できるものがあれば,すぐさま,強く,担任がやめさせます。

大人のパワフルな一刀両断です。

しかし,時には続けさせてもよいけんかだと判断できることもあるでしょう。

それなりの原因があり,かつ公平にやりあっているけんかです。

「けんかをしながら,苦しみながら,深く考えなさい。これからのことをしっかり悩みなさい。

先生の力でなく,自分たちの力でこのけんかを処理しなさい。それができれば,きみたちはまた大きく成長できるだろう。」

そういう気持ちです。

もちろん,それからのけんかを放っておくわけではありません。

担任は,レフリーのように,じっと見届けます。

だからときには,その二人を呼び出して「はい,先生の目の前でやりなさい。」なんてこともしたりします。

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そして,少しでも危険があれば,すぐに止めます。

そうして,懐深く,そのけんかを見守ります。

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学級設営が好きな先生も嫌いな先生もいる

2010-08-05 17:49:44 | 学級生活の攻略法

学級設営って,きっと好きな先生とそうでない先生といると思うんです。

教室の背面を見れば,なんとなくわかってくるような…

これは先生としての仕事うんぬんではなく,そもそもの性格かな?

「この先生のおうちは,きっとおしゃれにしてるんだろうな…いいなぁ」

「この先生のおうちは… う~ん…」(笑)

さて

学級設営とは,担任の仕事の中でも,実はかなり時間を使うものであり,外部への印象も強いものだから,工夫も必要です。

新しい設営にかかろうとすると,棚の上にのぼって,画びょうを取り外して,寸法を測って・・・

などと,結構な作業になります。

学級設営とは,どのクラスも当たり前のようにしてあり,自然とできあがっているように見えるものであるが,まさしく担任の仕事としてのウェイトは大きいのです。

だから,効果的で,効率的な仕事にしたい。

わたくし,初任のころは本当に苦労しました。

目に見えるだけに,設営ばかり気にして,莫大な時間をかけていたこともありました。

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周囲の先生に「まだやってるの?」とつっこまれることも多々(笑)

しかし時間をかけた割には,まとまりのない仕上がりになったり,見る人々からは特にリアクションもなかったり・・・

経験を重ねるうちに,コツが分かってきました。

学級PTAを区切りに,年間の学級設営計画を立てる!

学級設営をいつ新しくするかというと,やはり一番は学級PTAの前でしょう。(もちろん,随時更新するにこしたことはないが,そうもいかない)

だから,一年間を見通して,学級PTAがある時期と,各教科の年間指導計画から設営物が作れそうなものとを照らし合わせて,「いつ,何の設営をする」というのを,年度始め決めてしまうといいですね。

・1学期末の7月の学級PTAのときには,国語の読書感想文を掲示しよう

・3学期末の2月の学級PTAのときには,図工の木版画を掲示しよう

といった具合に。

もちろん一年が難しかったら,一学期ごとにでもOK。

こうすると,設営ということが頭に入っていながら授業も進められるので,それなりに指導もしやすくなります。

「これから書く作文は,掲示しておうちの人にも見てもらうからね。」と教えてあげると,子どもたちもやる気になったりします。

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たまに仕事がうまくいったときは

2010-08-04 08:31:41 | 教師の仕事術の攻略法

たまに仕事がうまくいったときは,おうちで一杯やりましょう。(笑)

いやいや,「たまに」という言葉をつけなければいけないくらい,学校の先生の仕事は難しく,うまくいかないことも多いですよね。

そんな中でも,努力が報われ,工夫が功を奏し,はたまた偶然かもしれないけど,仕事がうまくいくことだってあります。

・いつもはかみ合わない子と,今日は意思疎通ができた

・始めて任された避難訓練。進行がよかったと誉められた

・算数かけ算の授業に向けてつくったデジタル教材。うまくできた

・学級園のミニトマト。豊作だった    ・・・・

大きな喜びも,小さな喜びもありますね。

そんなときの喜びを心の支えにして,先生たちは日々がんばっています。

ときに調子がいいときは,仕事がうまくいっちゃうことが連続して起こったりも。

さあ,このように仕事がうまくいったときには,おうちで一杯やるだけでなく,ぜひ先生として心がけたいことがあります。

先生は,自分だけ一人勝ちしない!

ということです。

先生って仕事は,学級が主な舞台となり,閉鎖的でもあります。

そこで進めている仕事は,自分からオープンにしないかぎり,周りからは見えないことも多いですよね。

だから,ある先生の身の回りで起きている失敗も成功も,その先生だけの話で済んでしまいがちです。

要するに,仕事がうまくいったときも,一人勝ちになっちゃいます。

「いひひひ… コツが分かったぞ」

なんて,自分だけいい思いをせずに,自分がうまくできた仕事については,ぜひ周りの先生たちにも教えましょう。

情報をできるだけ広く共有できるように,自分からはたらきかけることです。

・どの先生も困っている,Aくんとの接し方

・パソコン室の奥に眠っていた,なんと便利な道具

・作文指導を進める上で,とても役に立つワークシート  などなど

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先生だけのものにしないでくださいね。

同じ学校の職員はチーム。

喜びはチームで広く共有しましょう。

そんな先生には,周りのチームメイトも同じようなことをしてくれるはずです。

結果,仕事がうまくいく喜びをもっと感じられるようになるでしょう。


「もう一度言ってごらん」?「もう一度聴いてごらん」?

2010-08-02 20:43:12 | 授業中の攻略法

1回目の出校日でした。

1年生みんな黒く日焼けしててかわいかったです。

まだ,たった10日あまりですが,なんかちょっとだけ,みんな背が高くなっているような気がしました…  気のせいかな?

さて

授業の中で,ある子がみんなに向かって発表をします。

その発表がしっかりと,みんなに伝わる発表であれば,授業の一場面としてとてもすばらしいことですが,そうでないことも多いですよね。

うまく伝わらないことも多いです。

発表する子の声が小さくて,みんなには聴こえていない。

聴く子たちの聴く姿勢が悪く,耳に入っていない。

発表する子のしゃべり方がまずく,うまく伝わっていない。

聴く子たちが,発表する子の言葉を理解しきれない。

「発表する子」「聴く子たち」相方に一つでも問題があれば,うまく伝わらないわけです。

そこで,先生は必要な注意をします。

発表する子に「もう少し大きい声を出してみよう。」

聴く子たちに「体をAさんの方に向けなさい。」

そして,その後です。

もう一度発表にリトライさせたいわけですが,さあ,先生は,だれにどんな言葉をかけるでしょうが。

ここでは

「もう一度言ってごらん」よりも「もう一度聴いてごらん」!

「言わせる」のではなく,「聴かせる」のです。

きっと多くの先生は,自然と,発表する子に対して「もう一度言ってごらん」と,発表の合図を出すところでしょう。

しかしここでは,聴く子たちにリトライさせたいです。

だから「もう一度聴いてごらん」です。

なぜか。

1.たった一人でがんばって発表している子に,さらにプレッシャーをかけたくはない

2.一人に対して命令を出すより,大勢に出す命令の方がクラス全体をひきしめる

3.どんなに小さい声でも,へたなしゃべり方でも,がんばって発表する子を精一杯受け入れる集団でありたい

4.発表する子にとっては,聴く方を指導してくれる先生が頼もしい味方に感じる

5.聴く姿勢が整った集団になれば,他の子も発表することに積極的になれる

ということを私は感じます。

もちろん,発表する子が未熟で,その子に指導を届けたいことも多々あるのですが,そんな場合でも,リトライさせるときの最後の一言は「もう一度聴いてごらん」です。

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最近,私は「言わせる」指導よりも,「聴かせる」指導の重要性を感じます。

「聴く」方がしっかりしていれば「言う」方は,それに吸い込まれるように自然と言葉が出ていくような感じがします。

(「言う」「聴く」に関しては,またいつかじっくり考えてみたいと思います)

私の受け持つ1年生も「言う」も「聴く」も,まだまだヘタクソです。

そんなとき,うっかり「もう一度言ってごらん」と,私もでそうになりますが,今は「もう一度聴いてごらん」と,指導する目線を変えるように努めています。