そろそろ年末。自転車とは関係ないんですけど,今年見たテレビ番組で良かったものを挙げてみたいと思います。まずは音楽番組編。実はどれも一度書いているんですけど…。
1位 荒井由実「ひこうき雲」の秘密を探る
今年の番組のなかで…というより,僕がこれまで見てきた音楽番組のなかでベスト1。デビュー作にして最高傑作である「ひこうき雲」の録音に参加したミュージシャンやエンジニア達が,38年の時を経てスタジオに参集。録音当時の思い出などを話しながら,16トラックのマスターテープを聴いてゆくという内容。曲によっては「ボーカルとギターだけ」というように,トラックを選んで再生。←これが良かった。詳細は以前の記事で。
この企画を考えた人には快哉!今までに無かった。こんな番組が観られるなら,受信料1年分くらい余分に払ってもいい。ミュージシャン(←レコード会社やエンジニアの人たちも含めて)の音楽に対する強い愛情を感じることが出来た。音楽って素晴らしい。
番組はリハーサル無しの一発撮りだったようで,参集した人たちがみんな素に戻ってこの幸福な時間を楽しんでいたのがありありと伝わってきた。エンディングに流れた「雨の街を」の映像と音楽には鳥肌が立ってしまった。
2位 SONGS SPECIAL 松田聖子
今年になるまで松田聖子がこんなに歌が上手いことに気が付かなかった。遅すぎ!でも発見できたことは良かった。NHKのスタジオで収録された曲の数々は,主にストリングスの演奏をバックに,艶っぽい彼女の歌を堪能できた。演奏も良いし音響も本当に素晴らしかった。特に良かったのは松本隆の書いた「瑠璃色の地球」。渡辺真知子とのデュエット「唇よ熱く君を語れ」も良かった。7月には松田さんの横浜アリーナでのコンサートにも行ってしまいました。
3位 ザ・ソングライター 松本隆
佐野元春が母校立教大学の教室に松本さんを迎え,音楽家としてのこれまでの仕事と思索についてインタビューしてゆくという対談番組。松田聖子プロジェクトに関する話も出てきた。佐野元春の真摯な姿勢と質問の掘り下げ方が良く,松本さんの核心部分を引き出すことができたように見えた。聴衆の学生からの質問も良く,すべてにおいてかみ合った対話が展開された番組だった。