今朝ニュースを拝見するなり、「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という言葉が浮かんだので、お祝いの気持ちをこめ、この春の牡丹を掲載してみた。
そう今日12月9日は、皇太子妃殿下のお誕生日だ。
写真出展 宮内庁ホームページ
http://www.kunaicho.go.jp/activity/gokinkyo/02/h29-1209-ph.html
http://www.kunaicho.go.jp/activity/gokinkyo/02/h29-1209-ph.html
この数年ご回復の傾向が顕著となり、公務の数も幅も増えてきていたが、お誕生日の御感想を拝読すると、変わらず「社会的に弱い立場」にある人々へ寄せられる御心が強いことが拝察される。
~宮内庁ホームページより引用~
近年,社会情勢の変化もあり,社会的に弱い立場にある人々が直面している困難な状況について耳にすることが多く,案じております。そのような中にあって,先日,「障害者週間」関係表彰式に出席する機会を得ました。障害による様々な困難を,並々ならぬ努力によって乗り越えてこられた方々,また,そのような方を支えてこられた方々など,すばらしい方々にお会いすることができ,感銘を受けるとともに,このような支援の輪の広がりをとても嬉しく思いました。そして,社会の中で,弱い立場にある人々への温かい理解と協力が広がり,だれもが互いに人格と個性を尊重しながら支え合い,将来に夢と希望を持って歩んでいけるような社会が実現されていくことを心から願っております。
皇室の方の御活動は、それにより広く世論を喚起したり啓蒙する意味合いもあるので、時には大勢のカメラを引き連れ(言葉は悪いが)人寄せパンダの役割を果たされることも必要なのかもしれないが、福祉に関わる活動は、その対象となる人々の状況や気持ちを一番に考えてこそのものではないだろうか。
福祉活動は、おエライ方の立派な活動を喧伝するためのものでは断固ないと思うので、誰に知られることなく いつも困難な状況にある人々に寄り添おうとされる雅子妃殿下の福祉のスタイルが、私は好きだ。
そんな一端を記した記事が、今日はあった。
<体調上向き、活動拡大 雅子さま> 朝日新聞12月9日 朝刊より一部引用
9日に54歳の誕生日を迎えた雅子さま。03年12月から療養生活が続き、いまも体調をみながら直前で行事や式典への出席が判断されている。だがここ数年、体調は上向きだ。
4月、東京都内の学習院目白キャンパスで開かれたイベント。雅子さまは盲導犬の啓発ブースに姿を見せ、視覚障害者一人ひとりに声をかけた。福島県いわき市の坂本光男さん(71)は全盲だが、「雅子さまが目線の高さを自分に合わせてくれたのがはっきり伝わってきた」と話す。
啓発ブースを出した「アイメイト協会」によると、雅子さまは、13年に皇太子さまや長女愛子さまと訪れて以来、毎年のように訪れている。動物を通じた社会活動に関心があるという。
誕生日にあたり公表した文書では、「弱い立場にある人々への温かい理解と協力」が広がること、への願いをつづった。その言葉通り、子どもや高齢者のケアにも関心を寄せてきた。
東京都世田谷区の児童養護施設「福音寮」には02年に公務で訪れた後、私的に2度足を運んだ。腰をかがめ、子どもたちの話に熱心に耳を傾ける。飯田政人施設長(59)は「様々な事情で家族と離れている子どもたちへの激励が伝わってきた」と話す。
宮内庁幹部は「関心がある分野でのプライベートな活動も回復の一つのよすがになっている」とみる。前年は4県だった公的な地方訪問はこの1年、6府県に増えた。
記事では、雅子妃殿下は児童養護施設を私的に二度訪ねたとされているが、その交流は確実に続いており、毎年クリスマスやバレンタインなどには、雅子妃殿下から施設へお手紙が届けられるというし、'05の秋には優れない体調をおして、招待された「児童福祉施設文化祭」に御臨席もされたという。
だが、一番大切なことは、何をされなくとも そこにいてくださることだと、私は思う。
男子を産むことができなかったと、心を病むまで責められ、病んで尚バッシングの業火に遭われた雅子妃殿下が、そこにいてくださるだけで有難いし、人として本当に大切なことは何なのかを考える機会も与えて下さっている。
また、こうして長く暗く長いトンネルを抜けつつあられることは、困難な状況にある人にとり大いに励みになるのも、確かだと思う。
雅子妃殿下の道程を想う時、極めて困難な道の先にも希望があると信じることができる。
だからこそ、雅子妃殿下の御存在と御健康は、ご自身だけのものではない。
これから大切な日を迎えられることとなり、新たな道程を歩まれることになるが、皇太子御一家が希望とともにあられることは、日本の希望の道しるべとなると信じるので、
今日12月9日のお誕生日の日、皇太子御一家のお幸せを心から祈りたいと思っている。