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若い読者のための日本近代史

2022年04月03日 | 読書・歴史
とても興味深い書籍だ。

日本近代史を著者おすすめの小説を題材に
史実と対比しながら解説していく。

冒頭、紹介されたのは「坂の上の雲」だった。
司馬遼太郎ファンの私としてはそれだけで食いついた。

半藤氏は言う・・小説はフィクションだと。

確かにそうだ。

司馬遼太郎の歴史小説を読んでいると、
そのディティールと光の陰影の見事さについ引き込まれ、
例えば、あたかも龍馬がそのように行動し
発言したかのような錯覚に陥る。

だが実際は、史実をベースにしてはいるが、
多くは創作され脚色されている。

では、実際どうだったのか?

史実をもとに自称:歴史探偵の著者が検証していく。


日本近代史は戦争の歴史だ。

本文で日露戦争の背景や史実をみて興味深かったのは、
少なくとも日本は戦争を始めるときに
終わりも考え行動していたということだ。

日本海海戦で勝利しても浮かれることなく、
講和に尽力したことが、
国家予算の半分を軍事費につぎ込んでいた当時の日本の窮地を救った。


良い戦争などあるはずもないが、
もしそのような状態になったならば、
せめて、終息にむけた冷静なジャッジができる国家でありたいものだ。


現在、ロシアのウクライナ侵攻を受け、
日本の防衛費拡大を主張する機運が高まっているが、
優先されるべきはエネルギーと食料の安全保障だ。

ロシアや中国の依存度を低くし、
自給率を高めていく方針にシフトしなければならない。

ウクライナと日本はともにロシアの隣国で
領土を占領されているという共通点があるが、
その立ち位置はまったく違う。

短絡的な軍拡論争は除外しなければならない。


歴史に学ぶ・・そして、先人に学ぶ。

どのような社会を子や孫に残すのか。

今を生きる大人の責任は重い。


コメント
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