午前9時、安岡定子氏の銀座おとな論語塾に参加。
8月に塾生のバスツアーで横須賀へ行ったので、
何人かは顔見知りになり、会話をした。
さて、本日は「為政第二」
政を為すに徳を持ってすべし・・・
孔子の言葉は、考えれば「あたりまえ」と思うことが多いが
それが読み継がれているということは
あたりまえのことを実践することが、
この人間社会において、いかに難しいか・・ということだろう。
また「詩経」は孔子の弟子の必携書だったという。
詩経には、礼楽やしきたり、人間の機微など
人生において必要なものが網羅されているという。
人間にとって学ばなくてはならない大切なものは
単なる知識ではなく、思いやりの心・・徳であり礼だ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
午後は新宿の京王プラザホテル44階にて
致知出版社主催 横田南嶺氏(鎌倉円覚寺派管長)の講演会に参加した。
禅寺の和尚だけあって、引き締まった形相だ。
話し始めると、オペラのバリトンのような肉厚のある声が響く。
かつぜつもとてもしっかりしていて聞きやすい。
導入部は出版に至った経緯をおもしろおかしく語った。
場を和らげる、聞き手の立場に立ったやさしい口調だ。
その語り口は落語を聞いているようなテンポの良さだった。
ご自身が影響を受けた人物のエピソードをまじえ
禅とは何か、人間とは何かを我々自身に問いかける。
とても内容の濃い、かつ分かりやすい法話だった。
桃栗三年柿八年・・というが実はその後もあるらしい。
ゆずは九年、梅はすいとて十三年、
みかん大バカ二十年。
禅の修行は、例えばこの大バカになることだ。
ただのバカでなく「大バカ」でなければならないそうだ。
横田氏が最も尊敬する松原泰道和尚の言葉
衆生無辺誓願度 しゅじょうむへんせいがんど
衆生とは生きとし生けるもの。
人生には限りない困難があるが、どうかそれを乗り越えて幸せになって欲しい。
と、願う気持ちを表す言葉だそうだ。
90分があっという間だった。
本日買った本にサインをしていただいた。
「願いに生きる」実に見事な文字だ。
あと気になっていた書籍「日本の偉人の物語」も購入した。
興奮冷めやらぬ状態で会場をあとにしようとしたら
入口に致知出版社の藤尾社長が立っていた。
びっくりして、反射的にご挨拶をしたら、
笑顔で手を差し伸べ握手をしていただいた。
カリスマ的オーラと人間力を実感した。
学びと出会いの多い充実した一日だった。