散髪屋にて
発達障害なのか?挙動が不安定な男性客。
おばちゃんが諭しながら髪を切っている。
私は順番を待つ椅子に腰かけ、その葛藤を聞いていた。
後で、おばちゃんに話を聞くと
彼は聾唖者(ろうあ)で、
どこの店も断られこの店にたどり着いたのだそうだ。
健常者に比べ倍の神経を使うというが、
20年前から受け入れているという。
頭が下がる思いがした。
周りの客も、迷惑そうにする人はいない。
この店の客は良識のある方ばかりなので、私も安堵する。
おそらく私と同じように
おばちゃんに対するリスペクトがあるのだろう。
障害というのは千差万別あるが、
障害のある方が”普通”の人間として扱われない社会は不幸だ。
私は聾唖者に対してどう接すればよいのか知見がない。
これを機会に勉強してみようと思った。