Mingus, Mingus, Mingus, Mingus, Mingus/Charles Mingus
(Impulse AS-54, reissue)
皆さん,ミンガスは得意ですか?自分は、はっきり言ってあんまり得意じゃないです。何年も敬遠して来たアーチストなのですが,腰を入れて聴くと少しはジャイアンツと評されるオリジナリティがわかって来たようにも思います。きっかけはこのインパルス盤です。どでかいミンガスの横顔(あまり鑑賞には堪えないですが)に”mingus"のロゴが5度にわたって繰り返されるタイトル(通はファイブミンガスと呼ぶらしい!)からして異色,スルーが生まれそうなアルバムです。購入して暫く聴いてなかったですが改めて聴くとこれが良いんです。
一曲目のⅡB.S.で度肝抜かれてしまいました。いきなりの豪快でタイトなピチカートで始まり、ダニー・リッチモンドのドラムが加わり,ホーンがかぶって来る壮大さはミンガスならでは一級のビッグバンドジャズです。そしてブッカー・アービンの強烈なブローイングソロとタイトでジャンピーなジャッキー・バイアードのソロが素晴らしいです。5分弱の演奏ですがミンガスのコンポーザー,プレイヤー,バンドリーダの資質が凝縮した演奏です。さてこの曲聴いた事あるぞ!。へんてこりんなタイトルなんで中の解説を読んでみると、あっそうか!とハタと膝を打ちました。
The Clown/Charles Mingus
(Atlantic 1260, jp.reissue)
ミンガスファンには当たり前なんでしょうけど,直立猿人と並ぶ名演と言われたアトランティック盤"The Clown"の冒頭1曲目の"Haitian Fight Song"(邦訳:ハイチ人戦闘の歌)なのです。こっちは、もう少し眺めの演奏でソロイストはジミー・ネッパー(tb)とカーティス・ポーター(as)です。これ、はっきり言って素晴らしいです。メンバーも渋いですし,今までディグできていないミンガス。ちょっとハマりそうですね。