函館は幕府が幕末に開港したこともあり、古い建物が多く残っています。また開港の関係で早くから欧米列強が機関を置いたこともあり、異国情緒あふれる街です。函館山方面には麓まで家が立ち並び港から急峻な坂道が立ち上り港町特有の景観を残しています。長崎、神戸なども坂が多いですが、なんといっても函館山が三方を海に囲まれた陸繋島であることでその狭い地域に街が作られ夜景で見るとH型を示しているところが特異です。古い町並みは函館山山麓から港にかけて広がり、市電がガタゴトと走っています。急峻なスロープに古い洋館、和洋折衷の館、教会とレトロな雰囲気は我が国随一と言っても過言ではないでしょうね。トップ画像は八幡坂から函館港を見たところです。ちょうど坂の中に引退した青函連絡船「摩周丸」が見えます。函館市街を代表するような光景で、結婚式の前撮りをしている中国人カップルがおりました。街路樹も結構紅葉しています。
最終日は市街地の観光です。とはいえ、やはり朝飯での腹ごしらえは必須です。泊まったホテルが函館駅前のロワジールホテルだったので朝市へは目と鼻の先です。朝7:00に訪れたのですが、すごい人です。朝から海鮮丼はどうかなと思って出かけたのですが、折角函館に来たので朝から食べようという自分と同じ考えの観光客は多いんだろうと思います。でもって「いくら丼」と「ホッキ貝の刺身」です。ホッキは最高に美味かったですね!全く痛風一直線、一週間もいれば足の痛みは必発かもしれませんね(笑)。
朝食を済ませてチェックアウトし、街に繰り出します。まずは函館西高校のある坂道まで登り周囲の教会群を散策です。画像は元町カトリック教会ですが、周囲の紅葉と青い空のコントラストが綺麗ですね。
続いて左側が多分一番有名な函館ハリストス正教会です。やっぱり正門側が逆光で空の青さが死んでいるのが残念ですね。右側は元町公園から旧函館市公会堂を望んだ画像です。ガス灯?とのコンビネーションが絶妙ですね。
教会同様に外国の領事館もどんどん作られていたようで上画像が有名な旧イギリス領事館です。中にはsouvenir shopがあり、ハリスツィードのキャスケットを購入しました。下画像はロシアの領事館でかなり西に離れてあるのですが領事館前の坂道はかなり斜度がキツイです。マニュアルのVWなど乗ってきたら転がっていきそうで怖いくらいです。全くサンフランシスコ並みです。
日本の商家も負けていません。和洋折衷の洋館を作り対抗したのでしょうね。画像は相馬株式会社の社屋です。この渋い色使い、電車道からはひときわ目立った存在です。市電が走ってくるところを撮影したかったのですが、不思議なもので待つとなかなか来ないんですよね。建物は、現在も使われている感じでした。拙宅もサイディング住宅なんですが、この社屋、建ててそのままだとしたらおそらく木製サイディングかなぁ・・・?スゲエや・・・。
そして有名な金森の倉庫群です。現在は多くの土産物屋と飲食店が入った波止場に面したショッピングモールです。金森の屋号はきちんと刻まれていますがあまりにも観光地化しすぎて、ちょっと残念な気もしますね。
函館港は波静かな入り江になっていますが、市電が分かれていく十字街から東に入り函館山を東側に回り込んで行くと画像の立待岬があります。ここから津軽海峡が望めます。まさに「津軽海峡秋景色」です。山の裏側は画像のような切り立った岩壁です。立待岬の石碑の向こうの陸地が本州、津軽半島です。左方には陸奥湾、下北半島(大間)が望めます。アクセスは細い山道なのですが一方通行に整備されており、ドライブも平気です。マイカー、レンタカーの人は是非訪問してみてはどうでしょうか?
最後はこれで締めましょう!函館に行きたいと思ったのは、やっぱりコレです。土方ファンならどうしても行ってみたい「一本木関門です」。官軍に向かって切り込んでいったトシサンがここで銃弾に倒れたとされる場所です。トシサンは若松緑地という函館駅からすぐのひなびた公園の中にひっそりと祭られています。花が絶えることのないお墓は幕末歴史好きや新撰組ファンには外すことができない函館観光の名所ですね。こんなわけで念願の函館弾丸ツアーは天気にも恵まれ無事終えることができました。飛行機を使えば函館空港から羽田経由で4時間弱で高知龍馬空港に帰ってこれるのですから、自分のような時間が取れないツーリストにも便利で良い時代になったものだと改めて思いますね。