Manhattan Latin/Dave Pike and his orchestra
(Decca DL74568)
パイクスピークと言う大名盤に隠れていつも陰に隠れてしまうデイブ・パイクの他のリーダー作品の中で異色の存在なのが本日アップの「Manhattan Latin」ではないかと思います。まずはこのバイブラフォンの上に寝そべるレパード柄のワンピースを着た美人、マンハッタンの夜景がマッチしたこのHal Buksbaumのカバーフォトの素晴らしさにあるのではないでしょうか?いかにもデッカらしいカバーとも言えますね。
演奏はスパニッシュハーレムのリズムと副題がついており、チャカポコリズムが採用されており、この種のリズムに目がない自分にはもってこいのアルバムなのです。イーストコーストではNYとマイアミは歴史的に早くから中南米からの移民を受け入れた街でありNYのセントラルパークの東側に寝付いたコミュニティがスパニッシュハーレムと言われる地域ですね。メンバーはスモールコンボとブラスを加えた2つのセットからなります。前者はDave Pike(vib, marimba), Don Friedman(p), Attila Zoller(g), Jack Six(b), Willie 'Bobo' Corea(ds), Carlos 'Potato' Valdes(conga)のセクステット、大編成の方ではChick Corea(p), Dave Burns(tp), Ray Copeland(flh), Hubert Laws(piccolo, sax), Joseph Grimaldi(fl), Israel Lopez(b), 前記2人のドラマーに加えてRobert Thomas(ds)が加わります。
演奏曲ではRudy Stevensonの2曲のボレロの美しさに尽きます。サイドAではA-3の"Not A Tear"、B-3の"South Sea"を聴くだけでもGETする価値がありますね。記憶力の優れた方ならピンと来たかもしれませんが、この2曲、ラテンフレイバーに溢れたケリーの名盤"It's All Right!"に取り上げられています。良い曲ですよね~!!!
所有盤はデッカのステレオ盤、プロモコピーで白いセンターラベルです。カバー、メンバー、演奏曲と3拍子揃った愛聴盤と言えますね。