Stan Levey/5
(Mode MOD-LP#101)
(Mode MOD-LP#101)
ウエストの3大ドラマーというと誰もが思い浮かぶのがまずシェリー・マンでありましょうが、あとの2人はいずれもマイナーレーベル「Mode」に同じようなEva Dianaのイラストで描かれたポート例とのカバーをもったアルバムを録音しているStan LeveyとMel Lewisがあげられると思います。本日はこのStan Leveyにスポットを当ててみましょう。スタンは元々、フィラデルフィアの出身でウエストに移り住みマンのあとにケントン楽団のドラマーを務めたプレイヤーで、以前にNYでバップドラマーとして勇躍したことから「白人版ローチ」の称号を与えられるに至ったと考えられます。マンに比べグルービーなシンバルレガートが特徴ですね。大男でヘビー級のボクサーとして活躍した経歴もあるようです。
さて本日のアップは彼のモード盤です。ベツレヘムにも好録音がありますが、モ-ドの101盤、カタログからいくとあのハービー・ハーパーに続くリリースですよね。メンバーはベツレヘム盤でも競演したConte Candoli(tp), このアルバムのペンをふるい、このアルバムの次にモードにリーダーアルバム(MOD-LP#102)を残したRichie Kamuca(ts)をフロントに置き、Lou Levy(p), Monty Budwig(b)が脇を固めたクインテットです。KamucaのペンによるA-1の"Stan Still"からウエストの名手たちによるバピッシュな演奏が聴かれます。A-2の"Waht Can I Say"では音量豊かなバドウィックのウォーキングに乗ってのカンドリのミュートが最高です。A-3の”ラバカン”でも急速調のカンドリが素晴らしいですね。B-1の"Ole Man Rebop"におけるシンバルレガートこそスタンの真骨頂ともいうべきプレイですね。B-2の"Old Folks"のルーのピアノ、カミューカのプレイも良いですし、Kamucaのワイフの名を冠したB-3の"One For Joan"でのスタンとのフォーヴァースも聞き物ですね。
所有盤は白いラベルのモードのモノラルオリジナルです。例によってEvaのイラストのフロントカバーとバックカバーのブルーロゴのライナーなどモードならではの作りですね。大好きなレーベルの一つです。