Miles Davis and The Modern Jazz Giants/Miles Davis
(Prestige 7150)
マイルスにとってモンクの"Round About Midnight"はパーマネントレパートリーとも言える愛奏曲ですよね。勿論最初に思い浮かべるのはColumbiaの例のサングラスジャケのアルバムです。もう全部のソロフレーズをそらんじてしまうほど、新潟ジャズFLASHで聞き続けたアルバムです。一方,本日アップの"Round About Midnight"はバグスグルーブの続編、"And Modern Jazz Giants"のB-1に収録された演奏です。一般的にこのアルバムはモンクVSマイルスのクリスマス「喧嘩セッション」として知られるおり,A-1の"The Man I Love"があまりにも有名でB面が顧みられることはほとんどないと推察いたします。
コロンビアが56年9月の録音でありますが,こちらのミッドナイトはクッキン,リラクシンと同時期、すなわち1ヶ月後の演奏です。勿論,メンバーは同じ。Columbia盤のような鮮烈さはないかもしれないですが,改めて聴くとよりテーマが簡素化されたり,コルトレーンがよりパワフルになった印象もあり捨て難い魅力がありますね。この録音以外は,バグスグルーブと同じ54年クリスマスの演奏で,こちらについてはもう語り尽くされていますね。自分としては,このラウンドミッドナイトにも注目して欲しいなってちょっと思ったりしています。
ご存知のように,未発表の演奏のためリリースが遅いのでBergenfield, NJがオリジナルです。コーティングの効いたジャケもさることながら,オリジナル盤の瑞々しいマイルスのラッパ,やっぱり良いですね!