67camper's Blog

管理人67camperの空冷VW、北米輸入住宅、キャンプ、ジャズ、自転車、アコギ、カメラ、アメカジに関するログです。

シェークスピアフェスティバルと並ぶOPの名演ライブ

2007-08-31 00:25:37 | jazz & vocal
On The Town/Oscar Peterson Trio
(Verve MGV-8287)


 バックにグラスが触れ合う音が収録されたライブレコーディングは聴いてて楽しいですね。エヴァンスのワルツフォーデビーもそうですが,一気に会場の雰囲気に包まれる感じがして気分が盛り上がります。この時期,OPのトリオ(OP, Brown, Ellis)はOPの母国カナダで2枚の優れたライブレコーディングを行っています。一枚は名盤の誉れ高いシェークピアンフェスティバルのライブですが、このトロント,Town Tovernでのライブも優れた内容で捨て難い魅力がありますね。いまだナット・キング・コール・トリオスタイルのピアノ,ギター,ベースの楽器編成ですが,この編成でも全く余白のないブルージーでアーシー、ダイナミックな演奏はこのトリオの真骨頂であり、誰もが知っている曲を抜群のテクニックを駆使した解釈で聴かしてくれるスタイルは後の演奏に於いてもOPのアルバムの根幹となっていますよね。

 1958年録音で,ブラウン,エリスとのトリオはもう完成の域にあり、両者のプレイも申し分ありません。選曲はOPならではのスタンダードとブルースがバランス良く配されており,疲れませんね。A面に"Sweet Georgia Brown", "Should I ", "When Lights Are Low", B面には"Pennies From Heaven", "Moonlight In Vermont"のスタンダードが取り上げられています。B-1のダウンホームな印象の"Easy Listening Blues"や急速調の"The Champ"もブルースフィーリング,ダイナミズムが溢れた好演でいいですね。

 所有盤はVerve、トランぺッター,モノラル盤です。カメラを構えたOPの横顔を捉えたカバーも秀逸ですね。

ギフトだけじゃないぞ!

2007-08-30 00:02:02 | jazz & vocal
Eydie Swings The Blues/Eydie Gorme
(abc paramount ABC-192)


 Hank Mobleyの人気盤に"Dippin'"がありますが、その一曲目のRecardo Bossa Novaと言う名曲がありますよね。このボーカルバージョンでもっとも知られたモノはTV-CFのバックにも使われたイーディの歌唱であろうと思います。このTVで使用されたこともあり、彼女のもっとも知られたアルバムはこの曲を収録した(「The Gift」の曲名使用)コロンビア盤であろうと思います。このアルバムは国内発売され自分もこの時に購入し,彼女のファンになりました。その後いくつか聴いて行くうちに彼女の本質はやはりabc paramountに録音されたアルバム群であることがわかって来ました。また、これらのabcのアルバム群はいずれも美しいカバーが印象的です。本日は,そんな中から一枚をアップいたします。

 伴奏はお約束のDon Costaのオケがつとめます。彼女の艶のある美声と溌剌とした歌唱,ときにはセンシティブなバラードも聴ける好アルバムに仕上がっています。タイトルにブルースと掲げられていますが、ブルースがタイトルに冠せられた曲はA-1の"I Gotta Right To Swing The Blues"とB-1の"Blues in The Night"そしてオーラスの "A Nightingale Can Sing The Blues"の3曲のみです。その他は,渋いスタンダードが取り上げられておりA面では"When Your Lover Has Gone", "I Got It Bad", "After You've Gone", "Don't Get Around Much Anymore", B面での"The Man I Love", "Stormy Weather", "You Don't Know What Love Is"など選曲の妙も味わえますよ。

 所有盤はabcの黒ラベルのモノラルオリジナル盤です。コーティングが効いたイーディのジャケ写が本当に美しい一枚です。

こんなピアニストもいいいもんだ

2007-08-29 04:00:14 | jazz & vocal
Settlin' in/Dick Morgan
(Riverside RLP383)


 piano trioはリラックスしたいときにはやはりもっとも良いフォーマットだと思います。パウエル色の強いピアニストは勿論好きですが,リラクゼーションを求めるときにはエロール・ガーナーやレッド・ガーランド系のブロックコードを駆使するピアニストも良いものです。本日アップのディック・モーガンもそんな傾向のピアニストではないかと思います。既にriversideに2枚のアルバムを録音していたモーガンですが,本盤はこのRiverside3作目で,お約束のカクテル系のリラックスしたピアノトリオパフォーマンスを展開してくれます。

 メンバーはモーガンのピアノに加え,ジョー・ベンジャミンのベース,ベン・ライリーのトリオです。1961年と言うハードバップ全盛期にありながらオリジナル,トラディショナル、スタンダードがバランス良く配された選曲にも唸ってしまいます。A-3の"Sometimes I Feel Like A Motherless Child"やA-5の"If I Should Lose You"のブロックコードも良いですし,いきなりライリーとの4バースで始まるB-2の"Take The A Train"、ファンキーなナット・アダレイの"Work Song"のプレイも好ましいですね。またモーガンのオリジナルのA--2"Bash!", B-1のタイトル曲"Settlin' in"のブルースフィーリングもなかなかの聴きモノです。過小評価されあまり話題にのぼることもないピアニストですが,リバーサイドの3枚を聴いて見るとこのピアニストがRiversideにいかに評価されていたかが伺い知れますね。

 所有盤はリバーサイドのブルーラベル,モノラルオリジナル盤です。こういうリラックスピアノも良いモノですね。

こんな渋いセッションこそ、ハードバップの真骨頂だ!

2007-08-28 00:02:27 | jazz & vocal
Breezing/Sonny Red
(Jazzland JLP32)


 バードことチャーリー・パーカーを頂点とするパーカー派のアルトサックスシーンには、酷似するスティットやフィル・ウッズをはじめ,白黒入り交じってパーカーの手法を取り入れた幾多の好プレーヤーが出現しては消えて行ったように思います。本日紹介のソニーレッドもそんなアルトプレーヤーの一人ではないでしょうか。レッドのリーダーアルバムではブルーノートの1枚とジャズランドの3枚はどれも聞き所が多く彼のブルースフィーリング溢れるアルトプレイを聴くのに持って濃いのアルバム群だと思います。本日アップのジャズランド第一弾の「Breezing」はハードバップ~ファンキーの香り高き好セッションだと思います。

 他の2作のジャズランド盤がグラント・グリーンの参加で人気がありますが,この第1作はオーソドックスな3管編成+3リズムのセクステットの演奏が聴かれます。Blue Mitchell(tp)、Yusef Lateef(ts)、Red(as)のフロントにBarry Harris(p)、Bob Cranshaw(b)、Albert Heath(ds)というなかなか渋いメンバー構成に思わず心惹かれてしまいますね。Red, Lateef, Harrisはいずれもデトロイターで、特にRedとHarrisは高校からのバンドメンバーでありこの時代からレッドはアルトサックスをプレイするようになったようです。各面4曲ずつの構成で、A-1の"Brother B.", A-3の"The New Blues", B-1の"'Teef", B-2のタイトル曲"Breezing"はいずれもレッドのオリジナルでセクステットの演奏です。ブルースが中心で、3人のフロントとピアノのハリスがソロを回して行く構成でこれぞハードバップと言う楽しめる演奏ですね。残りの4曲は,スタンダード中心で、レッドのワンホーン+3リズムで演奏されますが、やはり3管の熱いプレイの方に惹かれますね。全編を通じてハリスの重厚なピアノが一段と光っていますね。決して名盤と言うわけではないですが,当時のハードバップ隆盛を象徴する好アルバムに仕上がっていると思います。

 所有盤はジャズランド、オレンジレーベルのモノラル/オリジナル盤です。こう言った何気ない2線級プレーヤーのハードバップセッション,渋くていいですね!

ご当地ソングと言えば・・・

2007-08-27 03:48:44 | jazz & vocal
I Left My Heart In San Francisco/Tony Bennett
(Columbia CL1869)


 もう15年も前のことになりますが一度だけサンフランシスコを訪れたことがあります。当時はロスアンゼルスに居たので,I-5を通って丁度10時間のドライブでした。フレスノ(高知の姉妹都市),サクラメント(カリフォルニア州都)を通り東側からベイブリッジを通ってSFに入りました。LAにくらべれば道幅が極端に狭く坂道が多い街でオートマのクルマでも結構大変だったイメージがあります。フィシャーマンズワーフ,アルカトラズなどを観光し帰りに土産物屋に立ち寄りたくさんのオルゴールを売っていたのを思い出します。ふたを開けると流れて来る曲はほとんどのオルゴールが"I Left My Heart In San Francisco"だったのを思い出します。思わず笑ってしまったのと同時に,この曲がSFでご当地ソングとしていかに定着していたかを示すエピソードです。ボーカルで言えば,この有名盤しかないですよね。本日のアップはSFのシンボル金門橋がカバーに入れられたトニー・ベネットの超有名盤です。

 トニーの人気を定着させた彼の最大のヒット曲であり,62年にこれを録音していますがこの曲自体は54年に書かれた古い曲なんだそうです。これを録音するようにsuggestionしたのは他でもない彼の伴奏者として有名なピアニスト,ラルフ・シャロンのようです。当時ミリオンセラーを記録し,自分が訪れた92年,30年の歳月を経てもオルゴールで残る程のご当地ソングになっていた訳です。イントロのシャロンのピアノを聴くたびに訪れたサンフランシスコのことを思い出しますね。他の収録曲については割愛しますが、いずれも堂々たるボーカルでやはり彼のアルバムとしてははずせない一枚だと思います。

 所有盤は2eyeのコロンビア,モノラル盤です。高知の土産物屋でもひょっとしたら1959年のミリオンセラー「南国土佐をあとにして」のオルゴールが売られているかも知れませんね(笑い)。



PS:ブログ仲間の4438milesさんから、ここから氏も撮影しましたよとコメントを戴きました。自分も訪れた際、このgolden gate parkで撮影したのです。丁度,その写真がみつかったのでアップしますね!

JAZZ批評掲載!でも・・・

2007-08-26 16:18:56 | jazz & vocal

 ジャズ批評に再び(三たびか)登場しちゃいました。

 今回の2007年9月号(No.139)は"JAZZ VOCAL SPECIAL"と題されるボーカル特集でした。パラパラとめくって見ると,でるわでるわ名盤・珍盤!当初から,まともに大御所を挙げて原稿を出すのも無理っぽかったので「夏のボーカルと言えばやっぱりボサノバだ!」のタイトルでジョアン,ジョビン,アストラッドの3枚で投稿しておいたら採用されました(P108)。

 更に編集部からブログウォーキングへの掲載も依頼され,「新潟ジャズ喫茶めぐりジャズフラッシュ&スワン」のタイトルで見開きページでも取り上げられました(P188-189)。編集部の皆さん執筆機会を与えていただきありがとうございます。

 それにしてもブログ書くのと異なり,原稿提出は大変です。ブログは休んでも良いですが原稿はやっぱりしんどい。校正はありますしね。やっぱり細々と書いてる方が自分にはあってるかな?なんて思う今日この頃です。(単に他の趣味が忙しいだけという批判もありそうですが・・・)

清涼感溢れるボビハチのバイブ/マリンバ

2007-08-26 03:48:50 | jazz & vocal
Happenings/Bobby Hutcherson
(Blue Note 84231)


 処女航海と言うと,ハービー・ハンコックの名盤が絶対的に知られていますが,これに続く名演が皆さんご存知のボビー・ハッチャーソンの処女航海ですよね。ブルーノートを代表する新主流派アルバムとしても有名ですよね。またショッキングピンクがベースの背景に女性を捉えたカバーも印象的ですよね。この暑い時期,ボビーのバイブラフォンそしてやや丸みのあるマリンバのサウンドが清涼感満点でいいですね。処女航海のハンコックの参加が価値を高めているのは衆知の通りですが,オリジナルと異なりフロントを透き通るようなバイブ/マリンバのみにした演奏はこれまた趣きがあり、タイトルどおりのハプニングス的な驚きを感じた方も多いのではと推測いたします。

 説明の必要はないですがボビハチ,ハンコックに加え、ボブ・クランショウのベース,ジョー・チェンバースのドラムと言うカルテットです。B-1「処女航海」以外全てがオリジナルで構成されています。A面の"Aquarian Moon"~スローな"Bouquet"~ボサ風な"Rojo"も良いですが,やはりハイライトは「処女航海」から始まるB面です。B-2の"Head Start"でのハンコックも彼ならではのクールなスウィング感が溢れています。一転してB-3の珠玉のバラード"When You Are Near"の美しさは有名ですよね。最後の"The Omen"はマリンバによると思われるフリーな演奏で、全体としてハッチャーソンの魅力が凝縮した一枚に仕上がっています。

 所有盤が面白い!ステレオ盤なのですが、そのセンターラベルがサイドAでリバティ,サイドBでNew York USAになっているのです。(インナースリーブは"27 Years Blue Note"とタイトルされた"43 West 61 St."のアドレス入りのモノが付いてます。)こう言う破格?はブルーノートでは良くあるのかなぁ・・・?また情報あれば教えてくださいね。

からさわアイス、尾道ラーメン

2007-08-25 00:50:20 | Volkswagen

 今回の尾道行きのもう一つの目標はブルータスでも有名なアイスクリーム屋さん「からさわ」のアイスをたべることでした。ここのオーナーが71年式のウェスティにのるVWキャンプモービルクラブクラブ(CMC)のメンバー,みなとさんです。1昨年の吉井竜天キャンプ場での秋のCMCイベント以来の再会です。超有名なお店ですので千光寺の山頂にいたおばちゃんに地図を見せると「この辺り」ってすぐに教えてくれました。

 

 金曜日のお昼すぎでしたが,お店の中は一杯!みなとさんは奥で仕事をされてましたがすぐに気付いてくれ再会です。駐車場に66bugを停め店内へ。子供達も一緒に2Fに上がり,名物のアイスモナカを戴きました。絶品です。突然押し掛け、お土産も頂戴し駐車場代もサービスしていただき本当にすみません。子供達も,“こんなにうまいアイス食ったことない”とタマゴアイスも追加注文するほどでした。



 みなとさんに教えていただいた尾道ラーメンの名店”朱華園”にもいって来ましたよ。尾道のこのラーメン屋さん,凄い人気で(金)の2:30PMでも行列でした。 すごいですね。お味もさすがでしたね。ラーメン好きのママ今回は残念でした。

 トップ画像は帰りに挨拶したときにお店前でとらせていただいたショットです。みなとさんのセンスあふれるお店づくり、さすがですね。



PS:kubottchiさんからかき氷連合の話がでましたので追加アップです。こいつらはいつも発泡スチロール容器に入ったガリガリのかき氷しか食ったことがなく,千光寺で食った昔ながらのキメの細かいかき氷に驚いてました。うまかったですよ!

しまなみ海道,尾道に行ったぞ!

2007-08-25 00:41:01 | Volkswagen

 本四連絡橋はご存知のように3ルートありますよね。今まで走る機会がなく、唯一行ったことがなかった今治~尾道ルートを66bugで走り抜けました。いつも利用する瀬戸大橋と異なり,違った形の橋が次から次へと現れ、周囲の島と海峡の景色がかわり飽きさせません。少し感じは似てるのが熊本の天草諸島の光景にも似ています。

 来島海峡大橋も美しいですが,画像の多々羅大橋の車窓から見たクモの糸のような光景もちょっと変わっていておもしろいですね。熱中症必至のエアコンなしのワーゲンドライブに怖じけづいた我が家の女性軍は今回は参加を見送りました。ワーゲンの車内を吹き抜ける潮風を感じての今治から約1時間のドライブでした。でも暑かったなぁ。涼しければ自転車で島の中を散策するのも良かったのですが今回は見送り尾道を目指しました。



 ガイドブックもロクに読まずに来てしまったので、とにかく尾道市街の案内にそって進みます。高速を降りるといきなり千光寺公園の看板を見つけ,ここだけは行っておこうと山頂へ。眺望は最高!尾道水道、新旧の尾道大橋が遥か向こうに見えます。



 でも公園内に千光寺はみあたりません。階段を200段ほどさがっていくとありました。帰りが思いやられるとおもながら本堂にたどり着き旅の安全を祈願しました。帰りの階段,日頃運動をしていない自分は,しんどかった。運動不足はいけませんね!こどもたちは元気そのもの。泳いだように汗が吹き出てきます。ロープウェイに乗りたいと言うので往復で乗りました。ロープウェイからの眺望も素晴らしいですよ。さすが観光地,尾道ですね。66bugにもどって市内を目指します。

いよっ伊達男,スタンレイ・タレンタイン!

2007-08-24 07:19:12 | jazz & vocal
Let It Go/Stanley Turrentine
(Impulse AS-9115)


 50年代から活躍するスタンレイ・タレンタインはアーシーでソウルフルなテナーを吹く御贔屓のテナー奏者です。初期のタイム盤や先日天に召された偉大なるドラムの巨匠マックス・ローチのグループでの活躍に始まり,ブルーノートに移りホレス・パーランとのコラボを中心にファンキーな演奏を残しています。以前にアップしたDearly Beloved(Blue Note BST84081)から後に奥方となったシャーリー・スコットとの共演が始まり多くのオルガンジャズの快作を録音しています。タレンタイン名義はほとんどがブルーノートからスコット名義のモノはほとんどがプレステッジそして一部インパルスからリリースされています。本日は,インパルスからリリースされた唯一のスタンレイ名義のアルバムをアップしますね。

 まず,このカバーに目が行ってしまいます。美しいコーティングもさることながらフェアアイルの赤いセーターでテナーを吹く姿を斜め下から捉えたショットを使ったカバーが極めて印象的です。前述のDearly Belovedのシアサッカーのジャケットといいスタンレイの伊達男ぶりが垣間見えるGOOD COVERです。66年の録音で、メンバーはスタンレイ,スコットに加えベースにロン・カーター,ドラムスにマック・シンプキンスを加えたカルテットで演奏されておりメロディアスで力強く時にメローなスタンレイを聴くには最高のフォーマットです。A-1のタイトル曲"Let It Go"から後のフュージョンへの萌芽を感じいさせる軽快でメロディックなスタンレイのプレイが光ります。続く"On A Clear Day"は同名アルバムをスコットがインパルスに録音しており彼らの十八番ですよね。ボッサ風の良いメロディを持った"Ciao, Ciao"も佳曲ですね。B面ではB-2のブルース"Good Lookin' Out"はアーシーな魅力に溢れたプレイが聴けますし,ラストの"Deep Purple"のメローな美しさはパーフェクトです。

 所有盤はオレンジ/黒のインパルス/ステレオオリジナル盤です。後期の録音ですがスタンレイの唄心満載の好アルバムと思います。