Tippin' On Through/Curtis Amy
(Pacific Jazz PJ-62)
(Pacific Jazz PJ-62)
パシフィックジャズというと西海岸の趣味の良い白人ジャズ的イメージが強いですよね。一方,人気薄の点は否めないですがレス・マッキャンやこのカーティス・アミー,ジャズクルセイダーズのように西海岸的ファンキージャズがその重要な構成要素になっているのも事実ですね。アミーはテキサス・ヒューストンの出身で元は音楽教師だったと言います。55年にLAに移住してメルバ・リストンやガレスピーのバンドでプレイしたようです。テキサスのアーシーさと西海岸の洗練されたスタイルが適度にミックスしたグループサウンドはクルセーダーズに相通じる物がありますね。本日は彼のファンキーなライブ盤をアップしますね。
場所はハーモサビーチのハワード・ラムゼイのライトハウスです。メンバーはCurtis Amy(ts), Roy Brewster(vtb), Ron Ayers(vib), John Houston(p), Bob Whitlock(b), Lawrence Marable(ds)です。新旧のメンバーが混在した演奏で場内の熱気も充分に感じられるライブです。A面はタイトル曲でゴルソン作のファンキーナンバー"Tippin' On Through"で幕を開けます。続いてのアミーのブルース"Funk In The Evening", こういった演奏は当たり前ですが、彼らのセットにはピッタリはまります。白人では出せないグルーブ感が味わえます。B面では2人のニューカマー,Ayers, Houstonをフィーチャーした2曲が印象に残ります。アミーのオリジナルで"For Ayers Only"でのRon Ayersのファインソロがすばらしいですね。負けじとリリカルに聴かせるヒューストンの”In Your Own Sween Way"もいいですね。最後にアミーがemotionalにテーマを奏で"Summertime"を聴かせます。ここでもエアーズ,ヒューストンのソロは際立っています。2人のファンにも嬉しい一枚ですよね。
パシフィックのブラックラベルシルバーバンドのモノラル/オリジナル盤です。西海岸ファンキーを代表する一枚かもしれませんね。