The Peaceful Side/Billy Strayhorn
(United Artists UAJ14010)
(United Artists UAJ14010)
エリントンと言えば恐らく最もポピュラーな楽曲は”Take The A Train"でしょう。この曲はエリントン楽団の演奏で広く知られている訳ですが、もはやテイクファイブなどとならんでジャズを代表する楽曲として有名です。この曲を書いたのはエリントン自身ではなくて、彼の片腕とも言うべき作編曲で手腕を発揮した本日の主役ビリー・ストレイホーンですよね。このブログにお越しのジャズファンの皆様からは「あたり前田のクラッカー」とお叱りを受けそうですね。ただ、ストレイホーンのリーダー盤となると、自分の手許には本日アップのUA盤ぐらいしかないのです。本日はそれをアップしてみます。
この盤は基本的にStrayhorn(p), Michel Goudret(b)のプレイにParis Blue Notes(vocals)のコーラスとParis String Quartet(strings)をかぶせた変則編成の一枚ですが、ストレイホーンのピアノとその素晴らしい作品群を一度に楽しめるアルバムでもあるのです。A-1の幻想的な"Lush Life"はこのコーラスの効果がいいですし、A-2の"Just A-Settin' and A-Rockin'"もエリントン馴染みの曲でピアニスティックな魅力に溢れています。A-4の"Take The A Train"はスローな展開で意表をつかれますが、ストレイホーン自身のアルバムで聴けるところが貴重ですよね。B面にもB-1"Dayream", B-2のベン・ウェブスターで有名な"Chelsea's Bridge"など聴き所が随所に見られる好アルバムに仕上がっています。エリントン好きならぜひ聴いてみたい一枚ではないでしょうか?
所有盤はUnited Artistsのモノラルです。グレイラベルですがこれがオリジナルでしょうか?スモーキングカバーの代表的一枚に挙げてもいいモノクロカバーがいいですね。