67camper's Blog

管理人67camperの空冷VW、北米輸入住宅、キャンプ、ジャズ、自転車、アコギ、カメラ、アメカジに関するログです。

ウェスの初レコーディング

2006-08-31 00:02:48 | jazz & vocal
The Montgomery Brothers Plus Five Others/The Montgomery Brothers
(World Pacific PJ-1240)


 Wes MontgomeryはIncredible jazz guitarという本人の名義のアルバムタイトルにあるように、万人が認める20世紀を代表するジャズギタリストですよね。美しい音色とオクターブ奏法とコードを駆使した良く唄うプレイで知られています。

 今日は、彼の初レコーディングと思われるモンゴメリーブラザーズのWorld Pacific盤をアップしますね。World Pacificの前進は勿論Pacific Jazzですが、どうやら58年頃からこの名前を使いはじめたようです。1200番台は、吉祥寺の某ジャズ喫茶のおやじ兼トロンボニストの言葉を借りると、BNの1500番台に相当すると言う事です。主役とも言える、Buddy Montgomeryはvibraphonist, pianist, composerとして知られており、Milt Jacksonのスタイルに根ざしたバイブを全編で聴かせてくれます。B面1曲目ブルースの"Bock To Bock"は彼のcomposerとしての才能が充分に発揮された佳曲です。Monk MontgomeryはFender electric bassを駆使してのwalking bassが特徴で、当時はこのスタイルは極めて稀であったと思います。どうやら長く在籍したライオネル・ハンプトン楽団で御大からのsuggestionがあったようですね。さて、ウェスです。ここでは、全盛期のような激しいオクターブ奏法やコード奏法はむしろ影を潜めており、シングルトーン中心の演奏に終始しています。"incredible"というにはほど遠いですが、甘い音色はさすがですね。

 またここでは、5人の新進気鋭のプレーヤーが参加しています。いずれもインディアナポリス周辺でプレイしていたローカルプレーヤーですが、若干19歳のフレディ・ハバードがトランペットで参加しており、既にブリリアントな音色を披露しています。二人のテナーマン、Waymon "Punchy" AtkinsonとAlonzo "Pookie" JohnsonとピアノのJoe Bradleyもなかなかの好演です。

 このアルバムはパシフィックジャズとしてリリースされているのか定かではありません。もしあるならこれがセカンドですかねぇ?情報ありましたら、教えてください。カバーはボロボロですが盤質はOKです。

ドリス/プレヴィン

2006-08-30 00:11:14 | jazz & vocal
Duet/Doris Day and Andre Previn
(Columbia CL1752)

 ドリスについてはもう説明の余地はないでしょう。40年代からスクリーンシーンでも大活躍し、そのハスキーヴォイスでアメリカ大衆を魅了した女優&歌手ですよね。ジャズファンが最高傑作と位置づけるアルバムはどれか?の質問に多くの方がこのアルバムを挙げるのではないでしょうか。プレヴィンの歌伴のうまさは定評があるところですが、ここでも本当にソツのない美しい歌伴が聴かれ、彼の歌伴のなかでも特筆すべきできばえです。ソロでの伴奏も聴かれますが、ベースのレッド・ミッチェル、フランク・キャップのドラムを加えたトリオでのバッキングもありますよ。

 A-1のレッド・ミッチェルの太いウォーキングベースではじまる"Close Your Eyes"から彼女のハスキーボイスに包まれ、幸せな気分にひたれる事請け合います。続く"Fools Rush In"やA-4の"Nobody's Heart"の歌唱もリリカルで美しいです。B面もいい出来で、トリオの快調なプレイに載って唄う冒頭の"Daydreaming"や終盤の"My One And Only Love"や"Falling In Love Again"でも普段よりやや押さえた彼女のジャジーな歌唱が聴け、プレヴィンのつぼを得たバッキングも素晴らしく、何度でもターンテーブルに載せようという気分になりますね。



 米Columbia6eyeのモノラル盤demonstration copyです。モノカートリッジの良さを実感できるLPでもありますね。フロントのカラーのカバーも良いですが、バックカバーのB&Wのフォトが好きですね。

"A"

2006-08-29 02:36:12 | jazz & vocal
A/Jimmy Raney
(Prestige 7089)


 白人ギタリストの雄、ジミー・レイニーを今日は再び取り上げましょう。この超簡潔なタイトルと鉄条網を接写したブルーグレーの洗練されたカバーはむしろ中のレイニーのプレイよりもコレクター氏の間では有名かも知れませんね。ジャケットが本当に素晴らしい!!!

 さて中味。これもレイニー好きにはこたえられない内容ですよ。カルテットのセッションではRaney(g), Hall Overton(p), Teddy Kotick(b), Art Madigan(ds)が名を連ねていますし、クインテットのセッションではRaney, Overton, Kotickは同じですがこの手の渋めのセッションには良く登場するNick Stabulas(ds)とひろいものとも思えるブリリアントなJohn Wilsonのトランペットが参加しています。Raneyのメロディックなラインはすべての曲で健在です。Overton、Kotickの手堅いプレイもきかれ、全体的にはおとなしめの陰影に満ちたセッションとなっていますが、この中にありWilsonのトランペットが美しいトーンでさらに引き立っている感じです。

 プレステッジの黄黒レーベルですが"446 W. 50th St. N.Y.C." のオリジナルと思います。カバーはコーティングが美しく鉄条網の陰影もきれいで、一度ビクターからも出た事があると記憶していますが、ぼやけた国内盤再発と異なりこのカバーの素晴らしさにいつもまいってしまいます。正真正銘、ジャケ買いの一枚です!

久々にエラを!

2006-08-28 00:02:15 | jazz & vocal
Ella In Hamburg/Ella Fitzgerald
(Verve V-4069)


 Ellaは駄作が少ないシンガーの代表でしょうが、ライブパフォーマンスを収録されたアルバムもたくさんあって、どれも好ましいモノが多いですよね。最高峰は、 スキャット爆発の”イン・ベルリン”でしょうが、こんなライブもあるんですよ。 同じようにドイツでのライブですが、場所はハンブルク、年代的には1965年3月で、もう少しあとになりますね。この頃のEllaは似合っているのかどうか賛否両論でしょうが(やっぱ否が多いかな?)、何故か金髪です。バッキングはトミフラのトリオです。べースはキーター・ベッツ、ドラムはガス・ジョンソン。相変わらず聴衆一体となった、素晴らしいライブパフォーマンスです。選曲も彼女ならではで、エリントンメドレー、"That Old black Magic", "Body and Soul"そして"Angel Eyes"等のジャズスタンダードから、この時点でコンテンポラリーなビートルズの"A Hard Days Night"やボサの"The Boy From Ipanema"まで極めて多彩です。エリントンメドレーの“スイングしなけりや~”では"Tommy Flanagan!"とEllaに紹介されたトミフラのピアノソロも聴けたりでライブならではの楽しさにあふれています。

 決して注目されるアルバムではないですが、エラのライブの貴重な日常を捉えた記録であり、60年代中期を代表するアルバムに挙げても良いように思うのですが・・・。VerveのT字レーベルです。

晩夏

2006-08-27 21:45:03 | キャンプ

ゆく夏に 名残る暑さは
夕焼けを吸って燃え立つ葉鶏頭
秋風の心細さは コスモス

 この出だしのユーミンの名曲“晩夏”、いつもこの時期になると頭の中に浮かんできます。かなり朝夕は涼しくなってきましたね。南国高知もそろそろ晩夏と言えるのでしょうかねぇ。

 夏休み最後の日曜日、キャンプ道具満載でいつもの四万十川上流へ。昼間は暖かかったのですが午後からは多分27-8℃だったんじゃないでしょうか。夕方からは大気が不安定で雷雨なんてよほうだったので、結局野宿はやめて撤収し帰って来ました。それでも子供たちは最後の夏休みを満喫できたのではなんて思います。



 Tはレンタルカヌーで走り回ってました。自分も少しやらせてもらったのですが、まっすぐ走らせるのが結構難しいモノですね。



 Uもボディボード(何故かTが川にこれを持って来た)につかまって、ビート板にしてました。

 

 泳ぎ疲れたKはキャンパーのBEDにあがってスケッチブックに何やら描いてました。何書いてたんだろう? ママが最後にNEW BEETLEで食料を持って来たので、パエリア食べて帰路につきました。今晩から雨の予報だったので、翌日の雨中の撤収をおそれて早めの撤退となりました。 夕方、久礼坂てっぺんの温度計が26.5℃でした。どんどん秋めいてきそうですね。富山に行く頃には、かなり涼しく車中泊にブランケットが必要になるのでしょうかねぇ。

MOODSVILLEのクラーク・テリー

2006-08-27 01:10:32 | jazz & vocal
Everything's Mellow/Clark Terry
(Moodsville 20)


 クラーク・テリーは50年代のエリントンバンドのトランペットセクションを支えたプレーヤーでありますが、大和氏によると既に他のバンドでスタープレーヤーになっていたのでエリントニアンと言うにはややふさわしくないとの事です。確かにライオネル・ハンプトン楽団、チャーリー・バーネット楽団、そしてベイシーのバンドにも短期間在籍したようで、エリントンのバンドに入った頃には、既にビッグネームとなっていたようですね。

  今日はそんなクラーク・テリーのワンホーンアルバムをアップしますね。レーベルはPrestige傍系のMoodsvilleです。今まで何枚かMoodsvilleはアップしてますが、例に漏れず本家のPrestigeに比べるとややソフトでバラード系の演奏が多いのが特徴で、ここでもテリーはトランペットの他にフリューゲルホーンを駆使したタイトル通りのメロウな演奏を聴かせてくれます。当時、ジャズ界にこの楽器を駆使して登場したのはギル・エヴァンスとのコラボで知られる帝王マイルスでしたが、それを追随するフリューゲルホーンプレーヤーがクラーク・テリーであったともいえます。トランペットよりややdarkでdeepな音色でのバラードプレイがここでも披露されており、サイドBでの"Among My Souvenirs"や"As You Desire Me"等でのプレイは彼の実力を示すにふさわしいプレイだろうと思います。リズムセクションはジュニア・マンスのピアノ、ジョー・ベンジャミンのベース、チャーリー・パーシップのドラムです。いずれおとらぬ渋いメンバーですよね。  

 所有盤はMoodsvilleのオリジナルでグリーンレーベル、シルバーロゴのモノラル盤です。ちょっとカビの発生があり、雨降り盤ですがテリーの音色は言う事なしですよ!

行くぞ!富山。

2006-08-26 20:30:33 | Volkswagen

 9/10富山県南砺市のイオックスアローザで開催されるVolkswagen Meeting 2006のエントリータグが送られてきました。いよいよ近づいて来た感じです。
 9/8夜出発で富山を目指します。どこかのSAで仮眠し行こうと思います。
 余力があれば、福光を行き過ぎて白川郷の合掌造りを観てみたいと思っています。
前回は、台風襲来で遠来にも拘らずイベント会場の往復だけでした。何とか天候に恵まれ、白川郷も訪れてみたいモノですね。その晩はゆっくりホテルで泊まって翌日のイベントに備える予定です。何と行っても、イベント後帰らないと駄目なので、車も人間もいたわっておかないとね!

古き良き時代の雰囲気のジョイス・カー

2006-08-26 03:57:45 | jazz & vocal
Make The Man Love Me/Joyce Carr
(Seeco CELP440)


 Seecoと言うレーベルは、ニューヨークで旗揚げしたラテン専門レーベルですが、その傍系にはズートやアル・コーンのアルバムで有名なDAWNがあります。DawnはSeecoのジャズ専門部分との解釈が一般的ではあるが、同じアルバムが形を変えて発売されたりしていて結構複雑です。Seecoにはトニー・スコットなどのジャズアルバムもあるし少ないながらボーカルアルバムも若干存在します。その中の一枚、実にウォームな語り口で古き良き時代の雰囲気を持ったシンガーがこのジョイス・カーである。

 Make The Man Love Meと題された当アルバムも、入手にはかなり難儀した想い出があります。カリフォルニアの某レコード店のリストにこのタイトルを見いだしたときには小躍りした記憶があります。基本的にオケがバックを勤めていますが、コンダクター兼ピアニストのエリス・ラーキンス、チャーリー・シェイバースのトランペット、ジョー・ベンジャミンのベースの参加が記録されています。A-5の"I Got It Bad And That Ain't Good"のハートフルな歌唱とバックをつとめるラーキンスの素晴らしいピアノ、シェイバースのトランペットのからみが最高ですね。A-6の"Little Girl Blue"やB-6の"When The World Was Young"のウォームな歌唱も捨て難いですね。

 美しいイラストカバーも印象的で、マイナーなシンガーですが、やっと手に入れた事もあり自分にとって愛すべきアルバムですね。Seecoのモノラルオリジナルです。

ボッサ・ピアノ・トリオの最高峰

2006-08-25 02:45:36 | jazz & vocal
Avanco/Tamba Trio
(Philips P-632-154-L)


 1962年、ルイス・エサのピアノ、ベベートのベースとフルート、エルシオ・ミリートのドラムの3人で結成されたブラジル初のボッサ・ピアノ・トリオがここで取り上げるタンバトリオである。オリジナルメンバーの録音は3枚存在するようですべてフィリップスに録音されており、後にエレンコからピックアップされたベストアルバムも出ているようです。

 ここでアップするのは、そのフィリップス第2弾で、エサの自由奔放なピアノとベベートのヴォーカルを全面に押し出した魅力的なアルバムに仕上がっています。ボッサにはギターが必須ですが、ドゥルヴァル・フェレイラのギターはどこまでも軟らかくサポートし楽曲も4曲提供しています。何と言っても目玉は2つ!!!一つめはA-1におさめられているジョビンの"Garota De Ipanema"の初録音です。ちょっと軽めのアレンジですが聴きごたえ充分、ベベートのボーカルもファルセットをまじえて好調、フルートの間奏も優しく、イパネマの名演の一つでしょう。2つめはジョルジ・ベンの"Mas, Que Nada!"です。勿論、世に最も知られているのはセルメンの66年ヴァージョンですが、タンバトリオのモノはナイキのTVCMにながれたことで超有名になったヴァージョンです。サックスのソロも美しいですよ。この2曲で購入の価値あり。自分の大好きなボッサアルバムです。

 ブラジル、フィリップスのオリジナルですが、このカバーの素晴らしさ!余白の美です。右下の角に3人があぐらをかいている小さな写真が載せられているだけです。もちろんブラック&ホワイトで!この簡素さがまさしくBossa Novaですよね。

カーメン的メタリックボイスのジャネット・ブレア

2006-08-24 00:06:22 | jazz & vocal
Flame Out!/Janet Blair
(Dico SD-1301)


 Dicoレーベル、このレーベルはおそらく自分のレコード棚にこの一枚しかないと思います。マイナーレーベルと思うのですが、吉祥寺の某ジャズ喫茶店主の言葉を借りると、バックカバーのイラストからしてキャピトルの傍系との事ですが事実はどうでしょう?

 白人の女優さんだが、なかなか艶のある声で、バラードを唄わせると聴きようによってはカーメン・マクレー風のメタリックボイスのようにも聴こえ、個性的でミュージカル上がりのドラマチックさも感じます。音程もしっかりしておりなかなかジャジーにも聞こえるシンガーで、なんでこの一枚しかリーダーアルバムがないのか(すなわちデビュー盤なのです)不思議なくらいです。バックのLou Buschのオーケストラがまたなかなかジャズっぽいバッキングで二重マルですね。ピアノ、トランペット、テナーが特に好調! 収録曲もト-チソングが中心で入りやすいですよね。サイドAは"Get out of a town", ストリングスがバックの枯葉、"Glad To Be Unhappy", They Can't Take That Away From Me", そして最もカーメンっぽくって、自分的ベストトラックの“Good Morning Heartache"と続きます。サイドBも、"Don't Explain"にはじまり"Do Nothin' Till You Hear From Me"、"In Love In Vain"など珠玉のトーチソングのオンパレードです。中でも最後の"Lover Man", ドラマチックボーカルの真骨頂です。トランペットの間奏も泣かせます。

 マイナーレーベルですが録音は最高で、彼女のやや金属っぽい声がきちんと収録されていますね。Dicoのステレオオリジナルと思います。