67camper's Blog

管理人67camperの空冷VW、北米輸入住宅、キャンプ、ジャズ、自転車、アコギ、カメラ、アメカジに関するログです。

たまにはパブロも聴いてみよう!

2012-02-28 03:20:35 | jazz & vocal

"Live And Well in Japan"/Benny Carter
(Pablo Live 2308-216)

 パブロというレーベルは、ジャズ華やかなりし時代のスターがジャズロック,アバンギャルド,フュージョンという混沌とした時代を経てメインストーリームジャズ復活ののろしをあげたレーベルです。ただ、如何せん主役が年をとりすぎていて、さらにジャケ写にこの老齢ジャズメンの顔をB&Wで大写しにした物が多く,クールなカバーをおそらく一枚もなく,ジャケ買いに至るような物は皆無と言っていいのではないでしょうか?演奏自体は円熟味を増した,老齢ジャズメンのストレートなプレイが収録されていてどれもある一定の水準以上の演奏が聴けるのも特徴です。今日はそんな中から一枚,アルトのBenny Carterのジャパンライブを収録した一枚をアップいたします。

 まずは,メンバーから。Benny Carter(as, tp), Budd Johnson(ts, ss), Cecil Payne(bs), Cat Anderson, Joe Newman(tp), Britt Woodman(tb), Nat Pierce(p), Mundell Lowe(g), George Duvivier(b), Harold Jones(ds)の10人です。演奏曲では各人のソロを回して行くのに好都合なHodgesの”Squaty Roo"やエリントンの”It Don't Mean A Thing"も良いですが,個人的にはA-2の"Tribute  To Louis Armstrong"が好きですね。サッチモのモノマネボーカルを聴かせるJoe Newmanが最高に良いですね。Newmanは一度だけ生を聴いたことがあるのですが。サッチモとは異なる小柄でスキニーな体躯の男です。このボーカルが結構似ていて笑えてしまいます。一聴の価値はありますよ。

 所有盤はカナダリリースの輸入再発盤です。ジャケは全く行けてないですが,内容は寛いだジャズで効き易いですよ。ニューマンのこういう名人芸が聴けるのが嬉しいですね。


新人離れしたライブを聴かせるアレキサンダーのピアノ

2012-02-27 00:37:01 | jazz & vocal

Alexander The Great/Monty Alexander
(Pacific Jazz 86, jp reissue)

 デビューにアレキサンダー大王の名前を借りた効果はあったのか?・・・。ジャマイカ生まれのこの若手に偉大なる大帝の名を冠したこのアルバムは1964年のリリースでモンティは19才の若さであったと言います。拍手が入っているところを見るとライブ盤のようですが、華麗なテクニックとトリルを駆使したスタイルはやややり過ぎの感も否めないが聴衆の反応を探りながら進めるステージは新人離れした大帝にふさわしい堂々としたプレイです。後にMPSレーベルに大御所オスカー・ピーターソンが自分の後釜として推挙したのは有名な話しですが,本日アップのアルバム制作に大きく寄与したのはレス・マッキャンです。

 メンバーはMonty Alexander(p), Victor Gaskin(b), Paul Humphrey(ds)からなるピアノトリオ編成です。ライブらしく有名曲目白押しの構成もうれしいですね。まず,冒頭の”John Brown's Body"は皆さんご存知の「オタマジャクシはカエルの子」の歌詞で知られる有名曲ですがここから華麗なテクニックを横溢させています。続く,"Jitterberg Waltz", "Comin' Home Baby", "If I Were A Bell", B面に移って人気曲”Autumn Leaves", "I've Never Been In Love Before"とバラエティに富んだ選曲,これを料理する大帝スタイル,新人離れしていますよね。2曲のオリジナルでのアーシーなプレイも魅力ですね。

 所有盤は国内盤ですが恐らくこのキングの再発が初回で最後かも?・・・。のちのパブロやMPSのプレイは更に磨きがかかって円熟味が加わっていますが,あえてこのデビュー盤をアップしました。19才か・・・すげえな。


バグスまでbossaに手を出した1964年

2012-02-25 03:52:39 | jazz & vocal

Jazz'n' Samba/Milt Jackson
(impulse YP-8511-A1 jp.reissue)

 ミルト・ジャクソンといえば、本来のブルースフィーリングをいかしたスィンギーでブルージーなプレイが魅力ですが,64年にこのミルトまでもがボサに手を染めてしまったアルバムを制作しています。63年のゲッツ/ジルベルトのグラミー受賞がジャズ界に与えた影響がいかに絶大であったかを物語る事実と言えるかも知れません。タイトルもその名のとおり”JAZZ'N' SAMBA"で、インパルス移籍第2弾にあたります。

 構成的にはA面には寛いだ4ビートジャズを収録し,B面がの問題のボササイドとなります。メンバーを各面で異なりA面では、Milt Jackson(vib), Jimmy Heath(ts), Tommy Flanagan(p), Richard Davis(b), Connie Kay(ds)のクインテット構成,B面はトミフラのかわりにBarry Galbraith, Howard Collinsのギターを加えた編成で,Lilian Clark(B-1, B-4), George E Ross(B-2)のボーカルをfeatureした構成になっています。A面では冒頭の“Blues For Juanita"が出色です。トミフラのピアノからミルトとヒースのユニゾンで提示されるテーマを聴くだけで思わず身体を揺さぶられてしまいます。ヒースの力強いテナーの魅力を再認識出来るトラックですね。B面もトップのタイトル曲が印象的です。ちょっと聴けばボサファンには尾馴染みのメロディラインの美しさに気付く筈です。そうです、ジョビンの"So Danco Samba"です。ヒースのサックスはややブーミーでラウドですがゲッツばりに聞こえなかなか味わい深いですよね。けだるいボーカルはサイ・オリバーのワイフ,リリアンです。ラテンリズムがお約束のポーターの"I Love You"のミルトのバラードプレイの上手さはさすがとしか言いようがありませんね。

 所有盤は国内盤再発です。64年のジャズ事情を記録したミルトとしても貴重なボッサアルバムですね。


JMにおける音楽監督の役割

2012-02-23 23:34:08 | jazz & vocal

The Big Beat/Art Blakey
(Blue Note ST-84029)

 ジャズメッセンジャーズはモダンジャズ史上、最も有名と言ってもおかしくない名門コンボですが,リーダーのブレイキーがドラマーということもあり,その時代のJMのサウンドカラーを作って来たのは音楽監督と言われるメンバーの一人です。古くはホレス・シルバー始まり,ボビー・ティモンズ、ベニー・ゴルソンと移って行きます。この後にJMの音楽監督に就任したのがウェイン・ショーターです。これまでのファンキー&アーシー一辺倒のスタイルから後の3管編成に通じて行く萌芽が感じられる一枚”The Big Beat"をアップいたします。

 メンバーも過渡期と言える編成で,Lee Morgan (tp), Wayne Shorter(ts), Bobby Timmons(p), Jymmie Merritt(b), Art Blakey(ds)の五重奏団です。演奏的にもゴルソン時代の"Politely"や"Dat Dere"のようなアーシーな演奏からショーターの3曲のオリジナル曲まで過渡期ならではの演奏曲が特徴と言えます。個人的にはオーラスの”It's Only A Paper Moon"がスピード感溢れるアレンジで好きですね。

 所有盤は"NEW YORK, USA"のアドレスのセカンドステレオ盤です。切れまくりのモーガン,得意の3連符,トレモロ連発のティモンスを聴くには格好の一枚ですね。


今冬一番のヘビロテアウター,BARBOUR WAXED COTTON JACKET

2012-02-22 00:36:13 | ファッション

 今年の冬は本当に寒いですね。皆さんいかがお過ごしですか。関東以北は地震の後遺症もあるし,それにもましての大雪で本当に大変です。高知も南国とはいえ結構寒いので,通勤にはいろいろアウターが必要です。ましてや右側のヒートエクスチェンジャーが調子が悪く暖房が弱い66bugでの通勤ではアウター着たままのドライビングが多い物で、今年一番活躍中なのが英国原産のBARBOURのWAXED COTTON JACKETです。WAXEDと言っても自分の所有するものは適度にオイルが抜けてベトベト感はそんなにありません。匂いはすこしあるのですが,個人的にはさほどきらいではありません。むしろこのニオイに慣れてしまうと、臭わなければBARBOURじゃないって感じさえしますね。

 さて、昨年新品でA&Fで購入したBEDALEを禁断の洗濯、乾燥器投入をしたのは,この前ブログで紹介した通りです。ワンサイズ弱のダウンサイジングに成功したのですが, 8ヶ月に及ぶダイエットで8KG減の自分にとってはもともとの42から40.5ぐらいへのシュリンクではまだまだ追いつかずややユッタリ目です。画像の5枚のジャケットの後ろ2枚が茶と紺のシュリンクさせたBEDALEです。真ん中は女房愛用の36のBEAUFORT、その前がタイトに着るための38のBEDALE, 一番前がザックリ着れる40のBEAUFORTです。前の3枚は全てSAGEと言うカラーでBARBOURはやっぱりこの色が一番しっくり来るように思います。

 BARBOURのWAXED COTTON JACKETはチンストラップを回すと結構暖かく少々の寒風ならヘッチャラです。バイク乗りの方やフライフィッシングをされる方には好んで使われているようですが,自分はもっぱらタウンユースです。一番手前のBEAFORTにはライナーを付けていますが,これがあれば鬼に金棒です。38のライナーですが40のジャケットにも平気で取り付けられますから,一つあれば重宝しますよ!冬の定番,今後もまだまだ活躍してくれそうですね。


今年の我が家の最大イベントで男をあげたDR.K

2012-02-21 21:50:55 | Weblog

 巷は受験シーズン,まっただなか。我が家でも次男坊のDR.Kが中学入試でした。空冷ワーゲンのうんちくのことなら黙ってても合格出来るDR.Kですが,中学入試はワーゲン博士も勝手が違います。中学3年のアニキTよりも遅くまで起きて机に向かっていたかいあって,幸いなことに、アニキと同じ高知G中学校に合格しました。本日,女房が入学金をおさめて手続き完了です。そのついでに288番の証拠写真を撮って来てくれましたした。お金を払うのはどうも渋りぎみになるのが常ですが、子供の学校の入学金だけはホイホイと支払いたくなる・・・。どうしようもない親バカっす。4月からは中1,高1で一緒に汽車通学(電車ではないのです。四国は電化されていません。涙)となります。それにしても入学試験はいつの時代も緊張しますね。自分も中学入試,大学入試と経験しましたが,子供のこととなると自分がやる訳ではないので、却って落ち着きません。なんとか合格してくれましたので,今年の最大のイベントは終了です。やれやれ。ホッ・・・。


再認識させられたミンガスのピアノ

2012-02-20 05:10:29 | jazz & vocal

Mingus Plays Piano/Charles Mingus
(impulse AS-60)

 ピアノをメインにしないプレイヤーが弾くピアノというのは妙に味わい深い物がありますね。マイルスがロリンズのアルバムの中で弾いた“アイノウ”でのピアノは最も有名な物かもしれませんね。ガレスピーやマリガンやミルト・ジャクソン,ライオネル・ハンプトンなどのバイブラフォニストもピアノでの録音を残していますよね。でも,忘れてはならないのがミンガスです。何たって,全曲ソロピアノで一枚のアルバムをこさえたのだから凄いです。彼のインパルスへの圧力があったかどうか知らないですが,一枚作ってしまったのです。入手した頃は,ミンガスはベースプレイヤーという固定観念があったのですが、単にプレイヤーとしてはくくれないグレイテストであることが遅ればせながら自分の意識を変えて来たように思います。アジテーターである一面もそうだしバンドリーダーでもあるし,そしてピアニストとしての素晴らしさが凝縮した一枚に仕上がっています。

 ソロピアノでは、ややもするとルバート風の垂れ流し演奏で余り得意じゃないですが,決して急速調に弾いたりすることはないですが一音一音の重みのあるサウンドで展開されるオリジナルとスタンダードの11曲を聴くことができます。彼のオリジナルは思想的な背景があったりして,自分には近寄り難い奥の深さを感じてしまいますが,スタンダードでは親しみのある優しさが見え隠れして大好きになりました。言い出しかねて,Body And Soul, Memories Of You, I'm Getting Sentimental Over Youの4曲,ミンガス再発見の一枚ですね。

 所有盤はオレンジ&ブラックのインパルスのステレオオリジナルです。腰掛けるミンガスのイラストもいい雰囲気ですね。


Harrisのピアノサウンドに酔いしれるしかない!

2012-02-19 08:12:23 | jazz & vocal

Bottoms Up!/Illinouis Jacquet
(Prestige 7575, OJC reissue)

 ジャケーと言えばフライングホームがいつも話題になりますが,これはライオネルハンプトン楽団での41年のプレイで自分のライブラリにはその音源はありません。むしろ、以前にアップしましたが,VERVEのハーレムノクターンが個人的には大好きです。とにかく激しくブローするテナースタイルが特徴で、名(迷)著「コテコテデラックス」にもホンカーの父なんて紹介されています。プレステッジ第一作の“Bottoms Up!"は購入して一発で好きになったアルバムで、泥沼時代のプレステッジ盤の中では自分の中で特別待遇を受けて来た思い入れの強い盤なのです。

 とにかく,一曲目のタイトル曲,かけ声から始まるハリスのピアノのからジャケーが出てくるところでもうダウン寸前に追い込まれること間違いなしです。この一曲,3:13だけでも価値がある。何たってOJCですから・・・。メンバーはIlinois Jacquet(ts), Barry Harris(p), Ben Tucker(b), Alan Dawson(ds)のワンホーンカルテットです。ジャケーのブローに次ぐブローハは当然ですが,ハリスのちょっとこもった,艶のある,凛としたピアノに絶対に耳を奪われてしまう筈です。鳩のサドでも聴けるようなこの音色はハリスならではですね。A-4の"Sassy"やB-1の"Jivin' With Jack The Bellboy"でのハリス,最高です!!リーダーアルバムではここまでの艶やかさ,音の独自性は余り感じたことないですが,サイドメンに回った時に、時として『ン~、誰やこのピアノ?』って感じることないですか???

 所有盤はOJCのペラペラ盤ですが,ハリスの音色は申し分なしの録音です。ジャケはこの間アップしたRichard Groove Holmesと似た感じで冴えないすが、演奏は一押しの一枚です!


真のジャズジャイアント,エリントン

2012-02-18 15:32:02 | jazz & vocal

The Popular/Duke Ellington
(RCA RJL-2515 jp.reissue)

 先のホレスに続き,ジャイアントをまた一人行ってみましょう!今日はエリントンです。ベイシーと並んで米国ジャズ界を代表する2つのビッグバンドの一角であることには誰も異論の余地はないでしょう!今日は,これ一枚でエリントンのエッセンスを感じ取ろうってことで,66年録音のRCAの"The Popular"です。

 メンバーも古くからのメンバーが多く残っているし,エリントン作の名曲のオンパレード,更に他のアルバム以上にエリントン自身のピアノも聴けるということでエッセンスの凝縮度は良い悪いは別として群を抜いていますね。一応,メンバーを紹介しますね。Cootie Williams, Herbie Jones, Mercer Ellington, Cat Anderson(tp), Lawrence Brown, Buster Cooper, Chuck Connors(tb), Harry Carney, Russell Procope, Johnny Hodges, Jimmy Hamilton , Paul Gonzalves(reeds), Duke Ellington(p), John Lamb(b), Sam Woodyard(ds)の面々です。収録曲も有名曲ばかりで,A面は"Take The A Train"(Duke, Cootie), "I Got It Bad"(Hodges), "Perdido"(Connors, Carney), "Mood Indigo"(Duke, Procope), "Black And Tan Fantasy"(Carney, Cootie, Duke), B面に入って唯一の新曲"The Twitch"(Hodges, Gonzalves, Cootie, Cooper), "Solitude"(Brown), Do Nothin' Till You Hear From Me"(Duke, Brown), "The Mooche"(Cootie, Procope, Hamilton), "Sopjisticated Lady"(Duke, Hodges, Brown), "Creole Love Call"(Cootie)の11曲です(括弧内は主なソロイストです)。もう説明不要ですよね。名手をここまで揃えていたエリントン,まさに真のJAZZ GAINTです。

 所有盤はビクター再発の廉価盤です。ビッグバンドが苦手な方でも一回は耳にしておいた方が良いアルバムと思います。


"Sister Sadie"だけじゃないBlowin' The Blues Awayの側面

2012-02-16 21:37:01 | jazz & vocal

Blowin' The Blues Away/Horace Silver
(Blue Note 4017)

 大学に入りたてのジャズ初心者だったころ、本当に何から聴いていいかわからない状況を最初に打ち破ったのはソニー・クラークとウィントン・ケリーのファンキーなピアノだったと記憶しています。ファンキーというキーワードで考えてみると,どの指南本にもホレス・シルバーの名前が挙がっている訳で,試しに購入してみようと思って手にしたのが当時キングからリリースされていたシルバーの”Blowin' The Blues Away”でした。叩き付けるようなピアノとガンガンとこれでもかとファンキーフレーズを連発するミッチェル,クックのフロントラインのプレイは正直,クラーク,ケリーに比べると哀愁に欠ける気がして余り好きじゃなかったですね。自分を含め日本人ジャズファンは一般的にマイナー,哀愁を感じるメロディに弱い傾向があって、このファンクの権化,シルバーよりもクラーク,ケリー,トミフラなんかの方が人気があるのではないでしょうか?米国本国では明らかにシルバーの人気の方が上だっただろうと思います。

 さて、この"Blowin' The Blues Away"は初めて自分が手に入れたシルバーのリーダー作で名演名曲として有名な"Sister Sadie"をB-1に収録しています。これについてはもう語り尽くされていますので割愛です。今回,久しぶりに聴いてみて,改めて惹かれたのはシルバーのトリオ演奏です。ここでもA-2の”The St. Vitus Dance"とB-3の"Melancholy Mood"の2曲がトリオの演奏としておさめられていますが、クラーク,ケリーとはまた異質のマイナームードを感じる演奏であることに気付かされました。"Sister Sadie"のようなイケイケ曲ばかりがもてはやされるシルバークインテットですが,オアシスのようなトリオのプレイにも耳を傾けてみたいモノですね。

 所有盤は47 West 63rd NYCのモノラル、ひょっとしてオリジナル盤かななんて思っています。ジャケは国内盤に比べるとやや青みがかった感じですね。久しぶりに聴くとまた違った面が見えて来る、それこそ名盤なる所以かもです。