"Live And Well in Japan"/Benny Carter
(Pablo Live 2308-216)
パブロというレーベルは、ジャズ華やかなりし時代のスターがジャズロック,アバンギャルド,フュージョンという混沌とした時代を経てメインストーリームジャズ復活ののろしをあげたレーベルです。ただ、如何せん主役が年をとりすぎていて、さらにジャケ写にこの老齢ジャズメンの顔をB&Wで大写しにした物が多く,クールなカバーをおそらく一枚もなく,ジャケ買いに至るような物は皆無と言っていいのではないでしょうか?演奏自体は円熟味を増した,老齢ジャズメンのストレートなプレイが収録されていてどれもある一定の水準以上の演奏が聴けるのも特徴です。今日はそんな中から一枚,アルトのBenny Carterのジャパンライブを収録した一枚をアップいたします。
まずは,メンバーから。Benny Carter(as, tp), Budd Johnson(ts, ss), Cecil Payne(bs), Cat Anderson, Joe Newman(tp), Britt Woodman(tb), Nat Pierce(p), Mundell Lowe(g), George Duvivier(b), Harold Jones(ds)の10人です。演奏曲では各人のソロを回して行くのに好都合なHodgesの”Squaty Roo"やエリントンの”It Don't Mean A Thing"も良いですが,個人的にはA-2の"Tribute To Louis Armstrong"が好きですね。サッチモのモノマネボーカルを聴かせるJoe Newmanが最高に良いですね。Newmanは一度だけ生を聴いたことがあるのですが。サッチモとは異なる小柄でスキニーな体躯の男です。このボーカルが結構似ていて笑えてしまいます。一聴の価値はありますよ。
所有盤はカナダリリースの輸入再発盤です。ジャケは全く行けてないですが,内容は寛いだジャズで効き易いですよ。ニューマンのこういう名人芸が聴けるのが嬉しいですね。