A Little Juicy/Billy Mitchell
(Smash SRS-67042, jp.reissue)
Thad JonesとBilly Mitchellのコラボでまず頭に浮かぶのはあの有名な鳩のサド"The Magnificent"でしょう。浪々となるサドのラッパと,やや締まりのないブーミーなサウンドながら豪快なプレイで気を吐いたミッチェルのプレイが印象に残っていますね。2人はともにベイシーアイツでしょうが、ミッチェルは1949年から54年までデトロイトで当時の若手からなる伝説的バンドを率いていたと言います。その中には,サド,エルビンのジョーンズ兄弟,テリー・ポラード,勿論ビリーを入れたかなり興味ある人選のバンドであったと言えます。その後もケニー・バレルやフランク・フォスター等も一時ではありますが、このビリーのグループに在籍したと言います。ここでもそのバンド出身者を中心とした人選で力強いハードバップを聞かしてくれます。
メンバーはセクステットでThad Jones(tp), Billy Mitchell(ts), Kenny Burrell(g), Richard Wyand(p), Herman Wright(b) Oliver Jackson(ds)からなります。ワイアンド以外は全て前述のビリーのバンド出身者ですし、ワイアンド自体も好事家ならほうっておけないでしょうね。SMASHというマイナーレーベルに録音されたアルバムですが、メンバーの良さで何度か再発されているアルバムでもあります。63年の録音でサドのオリジナル3曲が根幹を作り、気心の知れたメンバーによるスウィンギーな演奏が楽します。スタンダードではA-2に"Stella By Starlight"が収録されており興味をそそりますね。
所有盤は72年に日本フォログラムが出した¥1100の廉価盤再発です。安定した実力の名手が繰り広げるリラックスしたプレイがいいですね。
自分もミッチェルといえば鳩のサドや親分抜きのガレスピーバンド、アル・グレイのアーゴ盤くらいでしか聴いたことないんですが、ブリブリ吹きまくる豪快なテナーという印象です。
ご紹介盤何度かセコハン屋で見かけた記憶あるんですが。SMASHというのも初めて聞くレーベル名ですね。メンバーも素晴らしいですしこれまた次見かけたらゲットですね(笑)
smash盤にもう一枚あって,そちらは未聴なのです。
CDで出ているようですが,アナログは見かけてないんです。これも聞いてみたい一枚です。
こちらは安定したプレイでゆっくりリラックスして聞ける一枚ですよね。
ビリー・ミッチェルは、今年の10月10日の記事で僕もブログでとりあげ、smashのもう一枚の「This is Billy Michell」について記しました。同時に、ホームページの方に5枚掲載しました。
名前はあまり聞きませんが、デトロイトのハード・バッパーの親分的存在だったのでしょう。いい味出しているテナーだと思います。このA Little Juicyでも、ビリーは熱演していますね。
他のXanadu盤は未聴ですが,アル・グレイとの双頭コンボのアーゴ盤なんかもいいですね。