Love And All That Jazz/Eric Kloss
(Prestige 7469)
"You'd Be So Nice To Come Home To"の名演と言えば,ボーカルではヘレンメリル,インストではアートペッパーが定石であることは勿論知っています。じゃあ,他にはないかと思ってインストもので考えてみましたが,・・・。パッと浮かんだのがポール・チェンバースのベースオントップだけ。記憶力が落ちたのか???なんて考えながらレコード棚をひっくり返していたら,ありました!これ、モッズ風の兄ちゃんのサックスです。エリック・クロス,プレステッジが60年代後半に売り出した盲目の白人プレイヤーです。本日アップの「Love And All That Jazz」の冒頭に収録の”You'd Be So Nice”、テナーの演奏ですが、なかなかパワフルでいいですね。隠れた名演奏にあげてもいいんじゃないかなぁ・・・。
メンバーは基本的にエリックのワンホーン,リズムセクションはいずれもオルガントリオで"You'd Be So Nice"を含めた5曲をDon Patterson(org), Vinnie Corrao(g), Billy James(ds)のトリオが、 あとの2曲がRichard "Groove" Holmes(org), Gene Edwards(g), Grady Tate(ds)のトリオがつとめています。選曲が極めて秀逸,自分好みでA面ではマンデルの"The Shadow of Your Smile", マイルスの"No Blues", B面では冒頭の急速調のアルトが冴え渡る”Love For Sale", バラードでの実力を証明したアルトでの"I'm Glad There Is You"など。アルトはリッチー・コール風にも聞こえますね。
国内盤はおそらく出てないのではと思います。所有盤はブルートライデントのモノラル盤です。プレステッジはこの年代オルガンを使ったものが多いですが、まだまだDIGすれば面白い盤が出て来そうです。
これは初めて見るジャケットですね。実はこのエリック・クロスとかパット・マルティーノやオルガニスト、テキサステナー系の60年代のプレスティッジの一連の作品ほとんど未聴です(爆)
国内盤もほとんど出ていないでしょうし。まだまだ奥が深いですね。
ユードビーソーナイス・・確かにご指摘以外自分も浮かびませんが、意外に少ないものですね。
そうですね,ご指摘の後期プレステッジは国内盤がないのでなかなかお目にかかれないかもです。ただ国内ではゲテモノ扱いで人気薄でしょうから、見つけてもreasonable priceでゲット出来ると思います。
此のあたりは当たり外れは間違いなくあるでしょうが踏み込めばそれなりに面白い泥沼かもしれません。
でもユードビーソーナイスを演ってるとちょっと放っておけないのです・・・。