Dr.K と 優しさの夢物語

輝きの明日のために、思春期と思秋期の更年期障害の女性のための健康余話/ときには蕎麦談義とワン子のお話を

京都 春の西山 再発見

2016-04-14 14:55:09 | ゆるゆる旅日記

ときは昨年2015年11月“文化の日” 秋晴れの休日 
京都は紅葉狩りコースの京都定期観光BUSで 古都の秋の装いを探してきたものでした
前回は【秋の西山 再発見】
なんどか訪れている京都ですが長岡京方面はまだ未知の名所がありました
光明寺 ~ 京料理いっぷく亭(お昼) ~ 小倉山荘(お土産) ~ 善峯寺 ~ 
勝持寺のコースで廻りました

日帰りで観光そして散策には京都定期観光バス(KYOTO SIGHTSEEING BUS)が手軽であり出掛けることが多いのです
今回は 【 春!旬!いっぷく亭たけのこ料理と国宝・石清水八幡宮「書院」特別拝観 】と題した京都定期観光バス1週間期間限定のプレミアムシリーズである
光明寺 ~ 京料理いっぷく亭(お昼) ~ 男山ケーブル ~ 石清水八幡宮
と巡ります

■光明寺(長岡京市)
光明寺(こうみょうじ)は 京都府長岡京市粟生に在る寺院で西山浄土宗の総本山です
法然が初めて「念仏」の教えを説いた地なのだそうです
山内の講堂をお寺の人が案内してくれます
寺院の由緒は 文治元年(1185年)に あの源平の戦いで有名な熊谷蓮生(れんせい)法師(熊谷次郎直実)が戦いの明け暮れから積もる罪業を償い極楽往生の路を求めて法然上人を訪ねたそうです 
そしてこの地に念仏三昧堂を建立したのが始まりなのです
後の嘉禄の法難の際にはここで法然の遺骸を荼毘に付し 廟堂が建てられました
法然の石棺からはまばゆい光明が発せられたといいます 石棺が残ってあります
四条天皇はそのことを聞いて光明寺の勅額を与えたそうである

釈迦堂(方丈)の前の白州は大小18個の石を配した信楽庭(しんぎょうてい)で 阿弥陀の慈非に包まれながら生死の大海を渡る念仏行者の姿を表していると言われているのです
釈迦堂の本尊は「頬焼の釈迦如来」です 淀の水津村の漁師で悪次郎とあだ名された乱暴者が托鉢の僧(実はこの御釈迦様なのです)と出会って心を入れ替えると言う物語に登場する仏像なのだそうです 
頬には悪次郎によって焼火箸で傷つけられた跡があるそうです よく見えませんでしたが

 御影堂(みえどう)の本尊は法然上人の自作(!)の「張り子の御影」です 
法然上人が75歳の時 「建永の法難」と呼ばれる弾圧により四国へ流罪になったとき弟子の願いに答えて大切にしていた母親からの手紙を張り合わせて自らの姿を像に造り形見として与えたものなのです
75歳ですから当時としては長命であったでしょう
今回は 大勢の女子高校生の団体が「法要」?と言うことでなにか行事をしていたために拝観できなかった

 阿弥陀堂の本尊の阿弥陀如来像は六尺七寸(約2m)以上もある大きな仏像です
熊谷蓮生法師が琵琶湖畔堅田の浮御堂から背負って帰ってきたとか
 
総本山光明寺は境内およそ18,000坪 建物は33棟あるそうです
山内とくに諸堂案内は「随身学生」という“小坊主”が修業がてら担当しております
小坊主といっても成人したいわゆる修業僧なのですが小坊主たちは早朝から“作務”という作業をしながら学校にも行って一人前の僧侶になるように修業をしているのだとか その修業の一環として伽藍内の建物や歴史そして西山浄土宗の法然上人の教えなどを解説してくれます
マニュアルがあるのでしょうが熱がこもっていて好感です

そしてまた光明寺は紅葉の名所としても広く知られております
総門から薬医門を経て玄関に至るゆるやかな坂道の参道は両側から楓の木々が枝を延ばしておりもみじ参道と呼ばれておりますが昨年の探訪の際には錦秋の紅葉トンネルには時期が少しだけ早かったようでした


■いっぷく亭
 「京都塚原産の白子竹の子」の小懐石をいただきました
今年の初物です やわらかくて美味しくいただきました

ここでBUSは移動して八幡市へ 男山ケーブルで山上へ登ります
 京都府八幡市の八幡市駅~男山山上駅間の往復で京阪電気鉄道のケーブルカーです
正確には京阪鋼索線であるが男山ケーブルと呼称されている
男山の山頂にある石清水八幡宮への足で約1,000mの距離の約3分で結んでいる
山頂への八幡市の眺望がよろしい

■石清水八幡宮
 特別参拝と神職による特別案内 また皇族の貴賓室である書院を特別案内する
戦国三大武将の秘蔵や重森三玲作の書院石庭は貴重なのだそうです

 “やわたのはちまんさん”と呼称されている石清水八幡宮が鎮座している八幡市男山は木津川・宇治川・桂川の三つの川が合流して淀川となる地点を挟んで天王山と対峙する位置に在り京~難波間の交通の要地であると言われている 
南北朝時代の様々な合戦とくに羽柴秀吉と明智光秀の天王山の合戦はよく知られている
祭神は本殿中央に応神天皇 西に比大神様 東に神功皇后を祀つております
この三座を総称して八幡大神というのです
社殿は徳川3代将軍家光による造営で昨年2015年に国宝に指定されております
廻廊には色彩鮮やかな動植物の彫刻がなされていて それぞれ意味があるのだろう
この八幡大神を祀る神社は全国に数万社あるともされている

エジソン記念碑
 今から100年以上も昔 トーマス・エジソンは最初の白熱電球を発明した
フィラメントの材料に最も適した植物繊維が日本のこの境内の真竹であることを知りえたのだそうです
エジソンに対する評価は様々のようであるが 何千種類もの植物繊維を探し試みて白熱電球の基礎を作り得た努力は凄いものがあります
《 1%のひらめきと99%の努力 》には違いないのでしょう

 京都の西南に位置し 西山連峰がたおやかな稜線を描いているこの地は 古くは西山三山と呼ばれた光明寺・善峯寺・柳谷観音を結ぶ西山古道と言う信仰の道であったそうである
交通が不便であるからかやや忘れられたような感があるのですが 光明寺をはじめ京都西山の古刹は再訪したいものです