当時の仕事で、既に破綻してしまった工作機械会社への挨拶に出向いた以来だった。駅のホ-ムは変わっていないような気がするが、駅の時刻表をみれば成田線の本数が増えていて驚いた。工作会社があった反対側に写真入りの石碑があった。その昔は名だたる文化人、いわゆる白樺派の拠点だったようだ。夕暮れも迫り、多摩まで遠いので、元工作会社の跡地を見ることももなく、駅を後にした。前日の好天ゴルフで思い出したが、工作会社の敷地の庭の芝は手入れが行き届き、ゴルフクラブを振りたくなるようなところだった。何となく、社風もおっとりしていた。跡地はマンション団地になっているようだ。バブル崩壊時の破たんらしいが、為替に悩んでいたから、売れない技術も相当抱え込んでいたかもしれないと、帰りの電車で思った。破綻後、労働争議があったようだが、丸く収まったようだ。労働といえば、派遣法改悪に議論に入った。女性の活躍推進を唱えるなら、改悪は止めるべきだ。パ-ト、派遣、期間限定社員は女性が多い。流通販売、IT、窓口業務などが多い。まずは女性の管理者にスポットを当てるより、非正規の女性を目標の持てる正規社員としての門を広げ、活躍を求めるほうが将来に向けての成長戦略になるのではないか。目標なき労働では人は向上しない。非正規があふれれば、この国は米中のような大きな格差社会になるのは必至だ。