間もなく読み終えるこの本はこれまで歴史観が、今世紀に代わることを予想させる。イデオロギ-と関係ない、これからも発掘される遺跡、遺物が世界史を塗り変えてゆく。本は西洋、東洋の為政者の歴史書、近世ヨ-ロ-ッパからの見方でない。モンゴル帝国が出現するまで、東西をまたぐユ-ラシアを往来した人々が歴史の推進役とし、今は各民族に散ってしまった画像ソグド人(印欧系コ-カソス)を主役のノマドの一人とみる。70年代にNHKがシルクロ-ドに乗り込んで石坂浩二の朗読の特集が放映されたが、歴史への印象が変わった。様々なシルクロ-ドのネットワ-クは単なる商いでなく、相当の軍事力があっての取引だ。中学生のころ読んだ井上靖の敦煌、遠くからやって来た紅毛碧眼だけのイメ-ジは吹っ飛っでしまう。漢人が中国大陸を支配した期間は短く、関隴集団、鮮卑系の胡漢融合集団の支配も相当長い。松岡正剛のHPで概略が延々記述されているから、これを読むだけでも相当違ってくる。仏教でいう西方浄土というところは、ソグド人の故郷ソグディアナ、サマルカンドを指すようだ。古代の西洋人の東の憧れもここらしい。学術書を読むような辛さがあるのが、この本のしんどいところだ。
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