エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

踊りと巻き上げに注意!

2014-11-23 12:13:57 | エーリッヒ・フロムの真まこと(の行い)

 

 感覚を研ぎ澄ました先には、≪最深欲求≫が待ってくれています。

 p80の下から13行目から。

 

 

 

 

 

 現代人は、実際ハックスリーが『素晴らしい新世界』で描いたイメージに近づきますね。よく食べ、良いベベ着て、性的にも満足しているのに、自分はないわ、仲間とは上辺の付き合いしかないわ。それは、ハックスリーが「個人が何かを感じると、その社会は倒れる」、「今日楽しんだことを明日まで引き延ばすな」、あるいは、最後を飾る言葉「いまは、みんな幸せ」という簡潔に定式化したスローガンで導かれています。人の幸せは、いまや、「愉しみを持つ」ということになります。愉しみを持つとは、消費をすることで、すなわち、消費財、娯楽施設、食べ物、飲み物、タバコ、人々、講義、本に映画を「取り込む」事で満足することなんですね。すべては消費され、飲み込まれます。

 

 

 

 

 消費社会と言えば聞こえはいい。中身は踊らされ、お金と時間を巻き上げられているのにね。そのことに気づかない。この場合も「病識」がない。自分を感じることがないので、感覚が鈍感になっちってる証拠です。鈍感だから、消費という強い刺激を求めることになっちゃう。それはお酒や薬物、ドラックやセックスと一緒ですね。

 

 

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