創造には、二つの見方があるそうですね。1つは「無からの創造」。文字通り神業でしょう。何もないところから、何かが生まれることですからね。人間には不可能です。
もう1つは、混沌から秩序が生まれること。
創造に、2つの意味があることを教えてくれたのは、関根正雄先生(岩波文庫「旧約聖書 創世記』注釈p157 参照してね)。先生の翻訳の創世記第1章第1節~3節は
「始めに神が天地を創造された。地は混沌としていた。暗黒(やみ)が原始の海の表面にあり、神の霊風が大水の表面に吹きまくっていたが、神が『光あれ』と言われると、光が出来た」
混沌から秩序が生まれる時に、「神の霊風」が吹くと言います。その風は大風。台風みたいなものなのかしらね。混沌は闇(暗黒)でもありますね。大風のおかげでしょうか? その混沌の中の秩序が生まれます。秩序は光でもあります。
これは心理療法でやってることと全く同じですね。無意識が混沌としている感じで、また、「闇」と感じやすい。ですから、無意識の暴力に苛まれると、その「闇」に圧倒されて、ガッカリしやすい。でもね、その無意識を「共に見る」人がいると、不思議なのことですが、その「共に見る」人が心理学の知識がない人であっても、そこに秩序が生まれてきます。そして、それは「光」と感じます。「光」を感じるので、「闇」に思えたところが、言葉が生まれるくらい「ハッキリと見えて」きて、しかも、「温もり」を感じます。
闇の中に光を見つけ出す心理療法。それは、文字通り創造! ビックリしますね。
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