エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

偶像崇拝の恐ろしさ

2016-03-10 00:38:35 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
今も状況は変わらずですね、残念…。
 柏・連続殺傷事件 その心理を考える。  千葉県柏市で、24才の有為の青年が、絶望的な殺傷事件を起こしました。「臨床犯罪学」など罪を犯す人の心理...
 

 

 発達トラウマを負わされた愛着障害の子どもは、親もウソとゴマカシを故意でやり学校もウソとゴマカシを組織を挙げてやるようでは、救いがありませんでしょ。それが、悲しいかな、いまの日本の危機的状況の1つです。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog より、p.211、始めあたりから。

 

 

 

 

 

 

 マーレは、結局「代理によるミュンヒハウゼン[ウソつき男爵]症候群」の状況だったと分かるでしょう。「ミュンヒハウゼン症候群」という障害名は、18世紀に、ドイツ男爵で、カール・フリードリッヒ・フォン・ミュンヒハウゼンからとられたものです。この男爵は、自分の話を大げさにいうことで知られてたんですね。ミュンヒハウゼン症候群の患者は、女性であることが普通ですが、医療従事者の関心を引き、他者から共感してもらいたくて、故意に病気になるんですね。次から次へとと医者を変えて、不必要な、痛みを伴い、侵襲的な検査や手術を受けんですね。納得できる症状をでっちあげるために、極端に走るケースもあります。たとえば、感染症にかかるために、糞便で汚れた静脈注射をする、などというケースもあります。

 

 

 

 

 

 ミュンヒハウゼン症候群については、ブルース・ペリー教授がここで記している通りです。母親に多い心の病気です。脱抑制タイプの愛着障害のなれの果てでしょう。自分自身が病気をデッチアゲル場合と、子どもを病気に仕立て上げる場合「代理によるミュンヒハウゼン症候群」とがあります。

 もっと知りたい方は、こちらをどうぞ、https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%B3%E3%83%92%E3%83%8F%E3%82%A6%E3%82%BC%E3%83%B3%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4

 ミュンヒハウゼン症候群は、ウソとゴマカシの塊です。しかし、東電(鎌田慧さんが、市井の人から学んだこと)や大川小学校(大川小学校の「事件」には、今の日本の学校教育の病理が現れています)のウソとゴマカシに比べたら、まだかわいい方だと思います。

 硬直化した組織は、東電でも教育委員会でも、ミュンヒハウゼン症候群とは比べ物にならないほどの、ウソとゴマカシの塊をやる訳ですね。それはいずれも、

組織を、神や無上の存在とする偶像崇拝の恐ろしさ

なんですね。組織の前では、市民や生徒の命も人権も、非常に軽~い扱いなんですからね。

 

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