ルターが見っけた、≪ひとりびとりを確かにしてくれる人≫ルターは自分自身に忠実になることによって、クリスチャンの信頼を新しい次元に引き上げてくれました。 Young Man Luther 『青年ルター』p213の3行目か......
発達トラウマ障害(DTD)の子ども。公衆衛生上でも、社会福祉の上でも、学校教育の上でも、最大の問題だ、と見なされていますが、ニッポンでは、まだ、発達トラウマ障害(DTD)の存在すら認識されていないのが、悲しき現状です。
The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.350の第4パラグラフから。
私がトラウマとトラウマ治療についてお話する時、聴衆の中には政治の話は止めて、脳科学とセラピーの話に話を絞ったら、という人もいます。私は、トラウマは政治と切り離したいのは山々なのですが、トラウマと政治を切り離して生き続けて、トラウマだけをその原因を無視して治療しても、結果は芳しいものになるはずもありません。今日の世の中では、皆さんの郵便番号(居住区)が、遺伝子情報にも増して、安全で健康な暮らしにものを言うのです。人々の年収、家族の形、居住形態、雇用、教育の機会は、発達トラウマ・ストレスが増大する危険に影響を及ぼすだけではなくて、発達トラウマ・ストレスを治療する効果的な支援に繋がるか否かにも影響します。貧困、失業、二流の学校、社会的孤立、銃の蔓延、劣悪な居住環境はすべて、トラウマを増大させる温床です。トラウマがトラウマを再生させるんですね。傷ついた人が人を傷つけるんですね。
ゴールデンルールの否定的循環です。人によくすれば、人も良くしてくれる。これでしたら、ゴールデンルールも肯定的に循環します。
しかし、発達トラウマは、ゴールデンルールが否定的に循環するものです。傷ついた人が人を傷つける=傷ついた親(教員、施設職員、医師…)が子どもを傷付けているんですね。日本の場合、労働環境が奴隷化しているせいですね、一日7時間働いたら、贅沢はできなくても、人間らしい衣食住が保障されて、文化的なゆとりのある時間が持てる…。そういう暮らしとは真逆で、一日10時間くらい働かされて、年収も300万円にもならない。そんな暮らしの人が4割を超えているのですから、これは政治的無策のせいです。
ニッポンの発達トラウマ障害(DTD)の温床の大きな部分が、人間らしい暮らしを保証する労働政策を実現するだけで、劇的に改善します。
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