エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

生き物としての根源的な繋がり、および、得体のしれない不安

2016-03-29 04:03:20 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
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 日本では、長時間労働、長時間通勤が当たり前ですから、ネグレクトが一番多い長時間労働が、発達トラウマを作り出しているのです。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第11章、「癒しのやり取り」に入りますp.233、真ん中あたりから。

 

 

 

 

 

 数え切れないほどの世代の間、人間は小グループで暮らしてきました。それは、40~150人の集団で、お互いに近しい関係ですし、寝食を共にしていました。遅くても、西暦1500年には、ヨーロッパの平均的な家族のグループは、だいたい20人くらいでして、心の奥底から繋がり合って、暮らしていました。しかし、1850年までには、近しくして暮らしている家族のメンバーの数は10人に減りましたし、1960には、その数は5人に減りました。2000年の1世帯の平均的な数は、4人以下になり、アメリカの26%は、ビックリするのですが、お一人様です。

 

 

 

 

 

 このようにして、西洋の人たちも、心底繋がって、寝食を共にして生きる力が弱くなりました。アメリカではこの本が出た2006年当時、単独世帯、お一人様が26%だと言います。日本では2014年、単独世帯は27.1%です。日本も、心底繋がって、寝食を共にして生きる力が弱くなってます。

 生き物としての根源的な繋がり。アメリカ人も、日本人も、その繋がりを見失って、得体のしれない不安に侵されているのです。

 

 

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